コロナ禍での文化祭を祝う
今年は生徒にとって思う存分楽しむことが出来る各種の学校行事がことごとく新型コロナウィルスの影響を受けました。残念ながら中止になったものも少なくありません。その中で文化祭が開催されることは誠に喜ばしいことです。是非ともやりたい、という多くの生徒の熱意と努力の賜物といって良いでしょう。生徒一人一人の熱心な取り組みの姿こそ感動を呼び起こすものと思います。
その文化祭のスローガンは「雲外蒼天」。その意味するところ、および現在のコロナ禍での狙いは文化祭実行委員長の挨拶に譲るとして、この言葉を眼にしたときにベートーベンの
“Durch Leiden Freude!”
という言葉が浮かびました。作曲家として命とも言える聴覚を失い、絶望の淵に立たされたベートーベンがハイリゲンシュタットの遺書をしたためるまでに追い詰められたことは余りにも有名です。それにも係わらず、推測さえも困難なほどの努力により、人々に大きな感動を呼ぶ名曲を編み出しています。第九の合唱の出だしがFreude!(フロイデ)です。喜びが爆発したような感覚を覚えるのは私だけではないでしょう。生徒諸君も、普通ではない状況下での文化祭の成功のために、準備したすべてを出してほしいと思います。そして喜びに浸ってください。
校長 小畑秀文
今年の文化祭は新型コロナウイルスの影響で開催できないものと思われていましたが、先生方、保護者様方、関係者の方々のご協力により開催できる運びとなりました。感謝を申し上げます。しかし、感染拡大防止の観点から今回は生徒のみでの開催となりました。ご来校を心待ちにされていた方々には大変申し訳ございません。オンライン配信をするクラスや団体など、生徒会が当日の様子をホームページ等で都度お伝えいたしますのでご確認ください。
今年の文化祭のスローガンは「雲外蒼天」です。これは「困難や障害の先には明るい未来がある」と言う意味のある四字熟語です。人生の長い道のりにおいて「雲=障害、困難」また、「蒼天=明るい未来、成功の光」を表し、「苦難の先に見える光る空」というようなニュアンスで使われる言葉となります。今年の文化祭はコロナ禍での開催となり、制限がある文化祭になりますが、文化祭を通して学校全体が盛り上がるような行事になってほしいという願いがこもっています。
今まで以上に全校生徒が協力し、どうすればもっと良い文化祭になるか、思い出に残るような工夫を凝らすかを日々考え準備してまいりました。「学校の新しい生活様式」に基づいて三密を避ける、手洗いの徹底などといった感染症対策を第一に考え実施いたします。できる範囲でやれることを全力で行い、文化祭を楽しんでいきましょう!
生徒の皆さん、遂に学校全体で作りあげる行事が出来ることとなりました。
本年度は体育祭が無かった為これが唯一学校全体で作りあげる行事となります。
本年度の文化祭を開催するにあたって尽力された教員、保護者の方へ心から感謝致します。
そして、文化祭実現のために早期から動き始めてくれた生徒会のメンバー全員にも感謝しています。
今年は、オンライン・オフライン両方を活用した新しいタイプの文化祭が作りあがりました。
オンラインで配信してくださるにあたって、1学期からデバイスを使いノウハウを確立してくださった学校側の手腕に脱帽しております。
そして、オフラインではクラス全体で協力し合い生徒たちもより一層絆を深めているように感じます。
生徒会長に就任した際にこれほどの困難があるとは予想しておりませんでしたが、この困難を乗り越えたからこそ素晴らしい文化祭が出来上がったと確信しております。
是非かえつ有明中・高等学校の文化祭を堪能して行っていただければ幸いです。
令和2年度 11月 生徒会長 井上義郎