保護した直後のちょうすけ
不思議と人見知りしない個体でした
2022年の春先でした。
長野県林務課から市教育委員会事務局へ「翼の折れたチョウゲンボウを保護した」との連絡がありました。
職員がみにいくと、チョウゲンボウのオスで、体重は178g、片方の初列風切羽を欠損していました。
どうやら電線に翼をひっかけてしまった様子。もはや飛べる状態ではありませんでした。
初列風切羽はヘリコプターでいうとプロペラに当たります。羽根そのものは毎年生まれ変わりますが、組織からごっそり抜け落ちていたので、一生新しい羽根は生まれてきません。
長期間保護できるところはないかと、応援団に相談がありました。結果、団員のお宅で引き受けることがきまり、必要な環境を整えて終生飼育することになりました。
そもそも野鳥を飼うことは法律で禁じられています。
研究目的や療養目的であれば一時的な保護を申請することができますが、一生飼うことはよほどのことがない限りできません。
今回は県からの依頼ということもあり、終生飼育の許可をいただきました。
近年の十三崖集団営巣数の減少原因を突き止めるための研究に役立てるため、地域の教育プログラムの一環で生体展示を行っていく予定です。
さて、名前をどうしようか。
チョウゲンボウのオスなので、「ちょうすけ」と命名しました。
これからもよろしくね、ちょうすけ。