日本世代間交流学会 第15回全国大会長
村山 陽(東京都健康長寿医療センター研究所)
2024(令和6)年12月22日(日)に村山陽(東京都健康長寿医療センター研究所)を大会長として、日本世代間交流学会第15回全国大会を板橋区立文化会館(東京都板橋区)において開催することとなりました。
本学会は、わが国における世代間交流教育に関する理論的・実践的研究を行い、その普及を図ることを目的としております。世代間交流に関連する、教育・生涯発達支援分野、保健・医療・福祉分野、文化・芸術分野、まちづくり・環境分野、行政、マスコミ、市民等、分野を超えた多くの人々が学術的交流を図り、もって世代間交流の発展に貢献しています。
第15回全国大会のメインテーマは、「だれもが参加しやすい多世代共生社会の実現に向けて」とし、対面による開催としております。
今日私たちが向き合う社会の課題は、年々多様化するとともに、深刻さも増してます。少子化、高齢化、過疎化、孤立化、困窮世帯の増加などの課題が顕著となってきています。こうした社会課題の解決に向けて、様々な世代が共生する地域づくりの重要性がますます増大しております。本学会が設立してから15年余りの間に、地域におけるたくさんの世代間交流の取り組みや研究が報告され、その知見が蓄積されてきました。その一方で、世代間交流における参加者の固定化といった問題も取りざたされています。とりわけ、孤立状態にある人や健康や生活に困難を抱えている人たちの参加を促すことは難しく、どのように地域の世代間交流に巻き込むかが大きな課題になっています。
世代間交流参加を阻害する要因として、社会関係の欠如、情報・知識の欠如、心理的障壁など様々なことが複雑に関連していると思われます。そのため、こうした問題の解決には、他領域の専門家や現場と連携しながら産官学が連携して世代間交流を展開することが求められます。そこで第15回大会では、老いも若きも、健常者も障がいを持っていたとしても、どのような境遇の人でもだれもが参加しやすい世代間交流のあり方をみなさまと一緒に考えて共有する機会になれば嬉しく思います。