会長挨拶
第12回大会長
大藏 倫博
(筑波大学体育系教授)
第12回日本介護予防・健康づくり学会大会を2024年11月30日(土)、12月1日(日)の2日間にわたり、筑波大学筑波キャンパス春日地区において開催することになりました。例年であればこの時期には同キャンパス内をはしる学内道路(通称ループ)沿いは赤や黄色に紅葉した木々のアーチが数百メートルも連なり、圧巻の景色を楽しむことができます。お時間のある方は是非、少し足を延ばしてご鑑賞ください。
さて、本大会のメインテーマは『産学官民連携による健康づくりの共創』です。介護予防や健康づくりのためのエビデンス創出は「学(アカデミア)」が主導する必要がありますが、そこには主役となる「民(地域住民)」の存在が必要です。また、創出されたエビデンスを活用し社会実装するためには、「官(地方自治体)」の支援(制度化)と「産(民間企業)」による事業化が不可欠です。さらに近年は、DXの重要性が認識されつつあります。デジタルデータ化したPHRの活用により、生活習慣の改善や運動・栄養指導など個別化されたヘルスケアサービスは更に多様化し進化していくでしょう。
本大会は、このような社会の移り変わりの中で今一度原点に立ち戻り、「産・学・官・民」それぞれの立場から率直な意見を述べ合い、今後の介護予防や健康づくりに求められているモノやコトの本質について深く掘り下げた議論を交わすことのできる場にしたいと考えています。1日目の市民公開シンポジウムでは研究・開発に関わる専門職だけでなく広く一般市民にも参加していただけることを趣旨として中年期から高齢期の健康や生活の質向上に役立つ最新情報を提供いたします。また、骨盤底ケア研究部会ワークショップでは今年も最新の情報と技術をお届けします。2日目は本大会のメインテーマについて産・学・官・民の各分野から専門家をお招きして議論を深めます。教育講演ではWHOが2023年に発表した”Age-friendly Cities and Communities”のプログラムを基にさまざまな視点から高齢者にやさしい地域・コミュニティの構築方法を学ぶことができます。さらに、本大会では「優秀発表」の表彰やランチョンセミナーも企画するなど、充実したプログラムをご用意しております。
多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。