会長挨拶

 第11回日本介護予防・健康づくり学会大会を2019年11月11日(土)、12日(日)の2日間、名古屋学院大学名古屋キャンパスしろとりにて開催することになりました。今回の学会大会のメインテーマは「地域資源を活かした健康づくり」です。

 新型コロナウイルスによるパンデミックが三年以上続いてきた中で、健康、生命を脅かす感染症に対峙することの難しさ、大変さを現代に生きる私たちは初めて痛感することとなりました。改めて、医療・科学の恩恵を肌で感じるとともに、アルコール消毒、マスク着用、ソーシャルディスタンスの保持など、身近な対策の大切さも痛感しました。一方で、その対策の影響もあり、中高齢者を中心に不活動の傾向が強くなり、そのことによる心身への影響の大きさも同様に改めて痛感させられる結果となりました。人とコミュニケーションをとること、適度な身体活動を継続することの大切さは理屈ではわかっていても、のど元過ぎて熱さ忘れる状態であったり、優先順位を下げざるを得なくなったりしたときに、その負の側面が足音もなく近づいてくる、そんな状況に追い込まれるのだと知らされました。まさに、自分一人ではどうしようもできないことでも、多くの仲間と取り組むことで、具体的には本大会テーマでもある「地域」という観念を大事にすることで解決できる可能性が高まるということ、やはり、身近にある地域資源を活かして心身の健康づくりを目指す大切さを改めて認識する必要があるということではないでしょうか。

 今回の学会大会では、そのようなテーマに関する内容で多くの研究成果を有する先生方に教育講演、シンポジウムもお願いしております。有意義な大会になるよう、多くの方々のご参加を心よりお待ち申し上げます。