日本認知症予防学会東京都支部第6回学術集会
大会長 松熊 美千代
(社会福祉法人三井記念病院 臨床検査部)
このたび、日本認知症予防学会東京都支部第6回学術集会を、2026年3月20日(金・祝)に東京慈恵会医科大学西新橋キャンパス1号館講堂にて開催させていただくこととなりました。こうして皆さまにご案内できますことを、心より嬉しく、また光栄に存じます。
日本認知症予防学会は、認知症予防に関する科学的根拠の創出や、認知症予防専門医・専門士の育成、多職種による協働や地域との連携の推進を柱に、職種の垣根を越えて予防の視点から認知症に向き合っている学術団体でございます。 東京都支部では、こうした本学会の理念を受け継ぎながら、地域に根ざした活動を大切にしてまいりました。このような背景を踏まえ、第6回学術集会のテーマを「東京都内の認知症施策と予防連携」とさせていただきました。
認知症の治療と予防の分野では大きな進展が見られております。2023年に厚生労働省より承認されたレカネマブに加え、2024年にはドナネマブも承認されました。これらの新薬は、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβに働きかけ、軽度認知障害や初期の認知症の進行を抑える効果が期待されています。一方で、非薬物療法の重要性も改めて注目されており、食事や運動、音楽・アート活動、そして地域とのつながりが認知機能の維持に寄与することが報告されています。こうした背景を踏まえまして、本学術集会では「東京都内の認知症施策と予防連携」をテーマに掲げ、大都市東京において高齢者の認知機能低下を早期に発見し、より効果的な取り組みを進めていくために、多職種の皆さまと知恵やご意見を持ち寄りながら、『東京版認知症予防モデル』のあり方を模索する場にしたいと考えております。
本学術集会は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、昨年度に続き対面での開催は2回目となります。開催にあたりましては、日本認知症予防学会東京都支部の理事の先生方と力を合わせ、少しでも充実した内容となりますよう、心を込めて誠心誠意取り組んでおります。
東京慈恵会医科大学西新橋キャンパスという、医療と学びの場にて、皆さまとお会いできますことを、心より楽しみにしております。
2025年9月