本研究会は、SIG-SAI(社会におけるAI研究会)とSIG-DOCMAS(データ指向構成マイニングとシミュレーション研究会) を統合して設立するものである。SIG-SAIおよびSIG-DOCMASは、人工知能応用、データ活用、社会シミュレーション等の研究領域において研究対象や参加者層が重なっており、これまで密接な関係を有してきた。両研究会を統合することにより、研究者コミュニティの拡大を図るとともに、研究会運営に関わるリソースの効率化を実現し、共同企画や情報発信を一層強化できると考える。統合にあたって研究会の目的を以下のように整理する。
近年、人工知能(AI)技術は、社会システムや人間行動を対象とした多様な分野において活用が進みつつある。とりわけ、行政、交通、防災、医療、教育、製造などの分野では、人間の判断や行為を支援・代替する技術としてAIへの期待が高まっている。一方で、AI技術を現実社会に適用する際には、単なる性能向上だけでなく、適用方法や評価手法、社会的影響を含めた総合的な検討が不可欠である。
また、実社会を対象とするAI研究においては、実データの活用やモデルの構成過程を重視するデータ指向・構成的アプローチや、社会現象を理解・再現するためのシミュレーションやエージェントベースモデルが重要な役割を果たしてきた。しかし、これらの研究成果について、社会への適用局面や連携手法、評価に関する知見を体系的に共有・議論する場は十分とは言えない。
本研究会(SIG-DOCSAI)は、社会におけるAI研究(SIG-SAIで扱ってきた領域)と、データ指向・構成的アプローチに基づくマイニングおよびシミュレーション研究(SIG-DOCMASで扱ってきた領域)を統合し、社会AIおよびエージェント研究の発展と社会実装の促進を目的とする。具体的には、研究成果の現実社会への適用方法、その効果や課題の評価、社会との連携方策について議論を深め、分野横断的に知見を共有することを目指す。これにより、AI研究成果の社会的価値を高めるとともに、社会の安全性や生活の利便性向上に学術的立場から貢献する研究コミュニティを形成する。
諏訪 博彦(奈良先端科学技術大学院大学)
清水 仁(神戸市立工業高等専門学校)
小川 祐樹(東京都市大学)
大原 剛三(青山学院大学)
岩田 員典(愛知大学)
中島 智晴(大阪公立大学)
林 久志(東京都立産業技術大学院大学)
櫻井 瑛一(産業技術総合研究所)
池田 圭祐(NEC)
坂地 秦紀(北海道大学)
鳥海 不二夫(東京大学)
服部 宏充(立命館大学)
和泉 潔(東京大学)
川村 秀憲(北海道大学)
野田 五十樹(北海道大学)
栗原 聡(慶應義塾大学)