以下に、『英語習得の極意』の第一章を引用します。ご覧いただいていかがでしょうか?私は、以下の疑問に答えることが英語学習者にとって最大の課題であると確信を持っています。もし、あなたも私の意見に賛成するのであれば、ぜひ本書を手にとってみてください。英語習得に関する最も根本的な悩みが解決します。
----------------以下、『英語習得の極意』より引用----------------
一般的に、子供は言語習得の天才と言われます。
では、子供と大人は何が違うのでしょうか。
最も違うのは、音声に対する認識能力です。
基本的に子供は、あらゆる言語を習得できます。
どういうことかというと、「使用する言語がまだ固定されていない」ことにより、あらゆる言語を脳内に取り入れる準備をしています。英語を日常的に聞いていれば「英語を習得しよう」という状態になり、日本語を日常的に聞いていれば「日本語を習得しよう」という状態になります。
「どの言語でも脳内に通すことができる」のが子供の脳ということです。
簡単な図で示すと、次のようになります。
大人の場合は、すでに使う言語が固定されています。我々が外国語を学び始めたのは長い歴史からすればつい最近のことです。歴史上は、大人になってから外国語を習得する必要はありませんでした。つまり、大人になってからの新しい言語の習得は不自然な行為だということです。
大人の耳に新しい言語が聞こえてきたときに脳が起こす主な反応は主に2つです。「必要な音ではないのでシャットアウトする」か、「日本語にある音に変換する」です。それをするためのフィルターのようなものがあるとイメージしてください。実際には、英語が上達するに連れて変換の割合が小さくなっていきますが、その話は今は置いておきます。
日本語のフィルターのせいで、新しい言語の音が弾かれ、また“stand”という英語の音が「スタンド」に変換されてしまっています。大人が英語を聞くと、基本的にこのどちらかの現象が起きます。
この図を見ると、なぜ大人が英語を習得できないのかがひと目でわかると思います。なんせ、英語はほとんど頭に入っていないのですから。
多くの大人が英語がうまくならずに悩んでいる理由はこれです。
もし、【子供の脳】の図のように英語を脳の中まで届けることができれば、英語はどんどんできるようになります。私自身、この方法を発見した時にはその成果に驚きました。海外に行ったことのない私が、当時通っていた大学の日本人教授の中で最も英語力が高かった教授に、「帰国生ですか?」と聞かれましたし、はじめて会ったネイティブにも、「海外に滞在してたの?してない?じゃあなぜ英語が話せるの?」と聞かれることが増えていきました(ネイティブスピーカーには少し残っていた日本語訛りがバレていたようです)。
では、ここで考えていただきたいことがあります。新しい言語の音声を脳内に届けるためにはどうしたらよいでしょうか。もっと言うと、「新しい言語の音が脳内に届いたことを証明する」には、どうしたらよいでしょうか。
この質問の答えを考えてください。間違った答えでもいいので1度アウトプットしておくと、後から答えが入りやすくなります。
この問いの答えがわかれば、外国語学習に関わるほとんどの悩みは解決します。それくらい重要なことです。