中央演算装置 (CPU) の高性能化,記憶装置の小型化は一昔前の高性能コンピュータをポケットに入れて持ち歩くことを可能にした.1970年中期,九州大学大型計算機センターで 1000 KBのメモリーを使用する演算は要審査ジョブと称して特別使いされていた.大型計算機で実行していたX線解析は,15年後にはワークステーション,次いでパソコンで実行できるようになった.現在のスマホは一昔前ののパソコンと性能的に同程度と言うから化学計算もやれるはずである.調べてみたら,すべてのスマホで『WebMO APP』というソフトを使って量子化学計算(MOPAC計算はリモートサーバを利用)ができる時が到来していた.
熊本大学定年退職時までに構築した薬学部情報処理システムの概要
平成9年度 日本薬学図書館協議会研究集会 講演スライド
薬学部における情報処理教育の試み(平成5年)
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有機化学におけるコンピュータの利用
有機化学におけるコンピュータの利用1(化学と薬学の教室第88号)
有機化学におけるコンピュータの利用2(化学と薬学の教室第89号)
有機化学におけるコンピュータの利用3(化学と薬学の教室第90号)
有機化学におけるコンピュータの利用4(化学と薬学の教室第92号)
有機化学におけるコンピュータの利用5(化学と薬学の教室第93号)
その他
医薬品情報データベース パソコン通信による検索の実際 第1回ー第4回 クリニカルファーマシ-ー 平成5年 一般薬剤師のMEDIS アクセスの実際を紹介
共用ライブラリの利用法 医薬品情報データベース 熊本大学情報処理センター公報 平成5年 MEDIS の学内版利用法
熊大在職中のみならず,崇城大在職中もIT実習の期間は研究室総動員して指導にあたった.平成8年薬学部にPCが設置されるまでは,学生を3km離れた黒髪キャンパスへ,次いで医学部キャンパスへ移動させての実習を担当した.その苦労の一端を記した研究室ブログを以下に紹介しておくので,想像してみてほしい.吉武助手をはじめ,PCの好きな院生,学生の協力がなかったら,実現できなかったと言っても過言ではない.他研究室が当研究室の苦労をどの程度理解していたか現在も疑問に思っている.パソコンは時代とともに進化し,使いやすくなった.現在のようなGUIによる操作方式のスマホを経験すると,当時のCUI方式の情報処理教育を理解することは到底無理な話である.そのような時代の大学のIT教育の在り方を,大学首脳に理解してもらうのは至難の業である.
今年は,旧カリキュラムと新カリキュラム,さらに分子機能専攻の実習が重なり,実習に明け暮れたと言っても過言ではない.吉武助手の苦労は説明の必要もないだろう.教官全員が不在の時間が多く,研究室の指導も行き届かなかった.化学実験は初期段階では技術伝授的要素が多いので,実験の到達度が時間に比例することは否定できない.
5月中旬 3年次薬工実習
6月下旬 2年次情報系実習
9月中旬 2年次有機系実習
10月ー 分子機能専攻の実習
特に,新カリの2年次情報系実習は学部全体の取り組みがいい加減(これを機に皆で勉強して全体で指導することになっていた)であったため,分子機能専攻の実習と重なり,物理的に無理であった.そのため,それなりの対応をお願いしていたにもかかわらず実現せず,結局薬工が担当することになった.第三者が見たら,どう思うだろうか.文部省に提出している学部,大学院の年間授業時間割を重ね合わせてみるとおかしなことになるはずである.大学院の実習をやっていないことになってしまう.コンピュータのメモリーの仕組みを知っていたらこんなことにはならないはずである.熊大ではSOSEKIという学部カリキュラム管理システムが鳴り物入りで動いている(そのために新入生に情報教育をやることになっている).職業教育化した学部教育と巨大化した大学院の教育が混在し,大学院に実習が導入され実際に実施されるようになった現在,カリキュラムの全体像を把握するために,大学院のSOSEKIシステムが実現する必要がある.
学部学生では,初めてのLinux実習
大型計算機レンタル料を犠牲にして導入された900台のパソコン.薬学部には100台設置されている.
Linux教育にはディスク容量が足りないことが判明した.
とりあえず,来年度に配属が決まった3年生,現4年生(教官役?),修士1年が特訓を受け,指導教官になりました.
使用しなくなった木工作業室に8ビットあるいは16ビットパソコンを列べて公開した.
昭和60年頃
ワークステーション類
1999, 2000年投稿論文記載計算サーバ
Fujitsu S4/2, S4/10(右端)
Scientists’ Paradise Dragon AXP5A/433 computer
下段 ファン付き箱型サーバー
4CPU並列計算機