日本アイリス・ヘメロカリス協会

日本アイリス・ヘメロカリス協会

日本アイリス・ヘメロカリス協会は、アイリスとヘメロカリスの美しさ、香りの素晴らしさに感動した愛好家が参加する会です。

アイリスとヘメロカリスの普及促進を目的として、昭和36年4月に発足しました。


当協会が年に1回開催するジャーマンアイリス展覧会には、花や苗を持ち寄ってくださる方もいらっしゃいます。

協会として苗の配布や販売を行っています。


趣味園芸を行う愛好家にとって一番大切な知識を保ち育てるために、会員執筆による会報を発行しています。


国内には、すでにアイリスを含め各種の花を栽培されている愛好家も多いと思います。多くの方に、当協会にご参加頂ければ幸いです。


<団体案内>

日本アイリス・ヘメロカリス協会

住所:187-0002 

東京都小平市花小金井4-2-33 

野口慎一方

TEL/FAX:042-461-1249

Eメール:mmatt@nifty.com (担当: 松村)

取引銀行:ゆうちょ銀行〇一九支店(当座)0018475

年会費:3,000円

 

アイリスとヘメロカリスの美しさ、香りの素晴らしさ

協会の歴史

昭和35年(1960)1月に日本アイリス会として、小山清氏(初代事務局)浅川孝好氏、柳宗民氏の三名が中心となって設立されました。発足当時の会員名簿によると、会員数は122名となっています。理事は、鬼塚国雄氏、田中顕夫氏、野口修司氏、向山晴雄氏と前記三名を加えた7名で、植村猶行氏、江尻光一氏、長岡成男氏の三名が顧問となっています。その後、田中顕夫氏が事務局となり、昭和53年(1978)向山晴雄氏が事務局に替わられた時にヘメロカリスも組み入れ、日本アイリス・ヘメロカリス協会と改名されています。


会の活動は、デパートなどで行われる展示会に出品する事や会報の作成および会がアメリカから新品種を輸入して会員に配布しています。有償による会員間の分譲斡旋も大切な事業でしたが少しづつ利用者が減少し、1999年から休止しています。


1980年からデパートの屋上などでヘメロカリス展も10年間ぐらい行われましたが、1日花であるので展示が難しく現在は行っていません。 


田中顕夫氏が中心となって当初から行われてきたジャーマンアイリス展は現在でも続けられています。1999年、向山氏から金子明石氏に事務局が交替するものの金子氏の本業が多忙をきわめたため、2001年から野口慎一氏が事務局を務めています。会員数は、田中氏が事務局をされている時が約200人ほどであったと聞いていますが、現在は22名ほどで、高齢化が進んでいます。

アイリスについて

虹の花アイリスは、西欧では神話の時代から人々に親しまれ、欧米の人たちは深い情熱をこの花にそそいできました。とくに近年アメリカにおける品種改良は目覚ましく、色彩はますます冴えて美しくなり、花の姿は洗練に洗練を加えています。そのうえ、馥郁とした香りを漂わせ、人を恍惚の境に誘います。しかもこの花は庭や鉢に育てて咲かせるのに何の難しさもなく、誰にでも楽しめる丈夫な宿根草です。

 

アイリスの仲間には、数々の美しいアヤメ類があり、また日本が誇る花菖蒲もあり、それぞれの美しさと楽しみ方があります。

 

古くて新しい花 - 愛されてきた仲間たち

アヤメ、花菖蒲、カキツバタ、日本人には馴染み深い花々です。これらはみな、アイリスの遠縁にあたります。桜や菊に始まって、日本人の愛する花は数々ありますが、この仲間も古くから親しまれてきました。千年以上前の和歌にさえ詠まれているほどです。そして今でも菖蒲園を訪れる人の長い列を見るにつけ、我々の花への愛着が消えていないことを知らされます。全く違ったたたずまいを持ったアイリスも、日本人の根強い愛着の延長上に現れるべくして現れた花と言えましょう。

アイリスと花菖蒲

アイリスと日本の花菖蒲とを比べてみましょう。両者とも同じように長い改良の歴史があります。ただ、花菖蒲は単種のみで交配されて純血種を作りだしたのに、アイリスは何種類かの混合によって作り出されました。どこか日米両国の成り立ちの違いを思い出させます。


では、両国民は、その改良で一体どんな花を求めたのでしょう。日本では花菖蒲を素材にして、桜や山吹のような八重咲を作りだしました。ひとつの花びらより全体の量感で豊かさを表現したわけです。ところが、アイリスはその逆です。花びら一枚一枚の質や飾りに技巧を凝らし、徹底して豪華な花を追及しました。

違いは形だけではありません。花菖蒲の色は紫や白が中心で、むしろ絞りや筋といった模様に力を注いでいます。一方、アイリスは虹の花と呼ばれるほど、多様で明るい色彩を生み出しました。


こうしてみると単に花の種類のこととは言っても、そこに現れるのは園芸の歴史にとどまりません。人がどんな花を求めたかということは、そのまま古来の生活様式や美意識につながります。庭園に自然のままの景観を持ち込もうと、流れや滝、小さな山まで作り出した日本。一方、木の一本、石の一つに至るまで造形の美を追求した西洋。目の前にある花一輪にさえ、文化や伝統が現れる気がします。


現代人の求める花

平たい剣のような葉、外側に広がる花弁、アイリスには花菖蒲と同様の馴染み深い特徴があります。そして、さらに嬉しいことに、この花は華麗な上にも現代的です。今日の日本では、昔のような水の流れる庭や縁側のある家がぐっと少なくなりました。生活様式の変化に伴い、人々に愛される花も少しづつ変わってきています。団地、明るい現代風の家、芝生の庭、そんな風景によく合い、その上どこか親しみ深いアイリス。こんな花の登場こそ、長い間望まれていたことかも知れません。

ヘメロカリスについて

ヘメロカリスの魅力

ヘメロカリスとは、カンゾーやユウスゲ、ニッコウキスゲなどの仲間のことです。1930年代に中国でローズ色の花をつける個体が発見され、アメリカに伝えられると、育種改良が進み、今ではさまざまな品種が作られるようになりました。


夏の野山で、また道端などで黄色やオレンジ色のユリのような花をつけるこの仲間を見る事があるように、元来、日本に野生する植物ですから、特に手をかけずに育てることができます。ヘメロカリスとは「一日の美しさ」という意味のギリシャ語で、英名のデイリリーも同様に1日でしぼんでしまうことからつけられた名前です。しかし、いくつもの花が毎日か1~2日おきに次々と咲くので長い間楽しめます。


花色は黄色ばかりでなく、あざやかな赤色や紫、ピンク色の花色のものも出来ています。青紫や白い花色のものも出来ようとしています。配色も複雑な目の模様があるものや中すじ、ふちどりなど大変に興味を引く花白のものが多くあります。


ヤブカンゾーのような八重咲のものも色々な色彩のものがあります。花径は20cm以上もある大輪種から、かわいらしい小輪小型種まであり、庭園ばかりでなく、鉢植えやプランターでも育てることができます。