演者:岡ノ谷一夫先生(帝京大学),郡司芽久先生 (東洋大学 ),古藤日子先生(産総研)
9月20日(日)16時~(予定)
本公演では,小鳥,キリン,アリという異なる動物に魅せられた3人の研究者が,研究内容とともに,その動物との出会いや研究者になるまでの歩みを語ります.動物研究は,特定の生きものを知るだけでなく,コミュニケーションや社会性,身体や心といった,生命に共通する問いを照らし出します.人ならぬものへの関心から始まる探究が,私たち自身を見つめ直すことにもつながる.そんな動物研究の普遍性を感じていただければと思います.
参加申し込みは不要.参加費も無料です.ぜひご参加ください!
主催:日本動物行動学会
共催:同志社大学 音響ナビゲーション研究センター
同志社大学 今出川キャンパス 良心館 RY103
9月20日(日)
16:00 – 16:05
本シンポジウムについて
16:05 – 16:40
岡ノ谷一夫先生(帝京大学)
16:45 – 17:20
郡司芽久先生 (東洋大学 )
17:25 – 18:00
古藤日子先生(産総研)
ジュウシマツと私の40年:小鳥から学んだ進化の不思議
岡ノ谷 一夫先生
帝京大学
先端総合研究機構
特任教授
ジュウシマツは野生コシジロキンパラ(原種)を270年前に日本に輸入し家禽化したものだ。ジュウシマツの歌は原種より音と順序が複雑だ。同じ種なのになぜこのような違いが生じたのか。これを知るために、学生さんと共に、明治時代の飼育書を読んだり、インドや台湾に行ったり、卵を入れ替えたり、発声器官や脳を解剖したりした。わかったことは、家禽化でストレスが減り、脳が大きくなり、捕食の危険が減ったことで、メスの好みに合わせて複雑な歌をうたうようになったのではということだ。分野を超えて興味を追求するようになったのは、ジュウシマツのおかげである。
キリンの身体のふしぎを解き剖(わ)ける
郡司芽久先生
東洋大学
生命科学部生命科学科
准教授
すらっと伸びた長い首。身体いっぱいに広がる幾何学模様のような斑紋。キリンは、誰もが知る動物でありながら、他のどの動物にも似ていないユニークな姿かたちをしています。なぜ彼らは、これほど独特な姿へと進化したのでしょうか。本講演では、解剖学の視点からキリンの骨格や筋肉の特徴を紹介し、その進化の背景に迫ります。また、動物の身体のつくりを調べる「比較解剖学」の魅力や、研究の面白さについてもわかりやすくお話しします。
社会性昆虫アリから探る社会環境と健康・寿命の関わり
古藤日子先生
産業技術総合研究所
細胞分子工学研究部門 研究グループ長
アリは女王と労働階級が役割分担し、血縁関係にある仲間同士が協力しながら集団で暮らす社会性昆虫です。本講演ではアリをモデルに、仲間から切り離される「社会的孤立」が行動や消化機能、寿命にどのような影響を与えるのかを紹介します。小さなアリの研究を通して、社会環境が健康や老化に関わる仕組みを理解し、仲間と生きることが生命にとってどのような意味をもつのかを、皆さんと一緒に考えたいと思います。