一般社団法人日本ジビエ連合会代表理事の財滿(ザイマ)と申します。

当法人のことをご紹介する前に、まずは私が狩猟を始めるきっかけとなった出来事をご紹介します。

私は、息子が小学校2年生の時に通ってた小学校のグランドに授業中に猿が出没し、対処してもらおうと当時私が知りえる関係各所(市役所、保健所、警察、消防など)に相談しました。

そこで人生で初めて猟友会というものを知りとある猟師さんと出会いました。

その方は地域の為の駆除活動をされておりジビエの食肉処理業の資格と施設を所有され、奪った命を無駄なく繋ぐ一貫した考えの下、生活の一部として狩猟をされてました。

猿の相談をしたところ、地域に担当があることや法令があることがわかり、諦めて帰る際に言われた一言『そこまで故郷の事を思うならあんたが猟師になればいいじゃないか』

この一言に『そうですね』と即決し、猟師の道がスタートしました。

2年間狩猟に同行させてもらいながら様々な問題を知りました。

すぐに痛感したのが高齢化・・・

そして、趣味で集まる猟友会に掟があったり、個々の思いがバラバラであること。

私は2年間の中で兎に角この狩猟文化を学び、後世に繋いでいく為の懸け橋にならないといけないと直感で感じました。

2年の月日の中で年々減る猟師仲間やこれから私達の故郷がどんなことになり、この愛する日本がどんな状況に陥るかが分かり今の日本の狩猟の世界において足りないものが何かも分かりました。

2年間の下積み期間を経て、銃の所持を決意し、一人の猟師として狩猟を始めた矢先に大きな壁にぶち当たりました。それは狩猟について学ぶという環境がないことでした。2年間先輩猟師の背中を見て学べたことは大きな財産でしたが、実際に銃を所持して一人で弾を銃に初めて装填した時の恐怖と不安は今も忘れません。そして毎日一人で入山して、全く獲物に出会うことすらなく、ただ時間ばかりが過ぎました。先輩猟師に連れて行ってもらおうにもそこは少し閉鎖的な世界。2年間ずっとお手伝いを続けた私でも仲間に入れてもらうことは容易な事ではありませんでした。

そして、日本が抱える鳥獣被害の実態と国策を知り高齢化が進む狩猟業界に鞭を打つような政策に違和感を感じ、元来趣味である狩猟をうまく使って被害を食い止めようとする杜撰な政策に違和感を感じ今何が必要なのかを考え答えが出ました。

全ては学び舎です

野生鳥獣の生態系や生息

銃の取り扱い方

猟犬の繁殖や訓練

罠のかけ方や山の見方

ジビエの為の捕獲の仕方や一次処理

ジビエに加工するための解体方法

そして、道徳


これらを地域貢献という意識の下若者が集い学び仲間を増やすことで力になると確信したのです。


そこで誕生したのが私達の法人の前身である

シェフが猟師で猟師がシェフでお馴染みの

『長州ジビエ団』だったのです。

その後、志し高き仲間も多く集まり日本を変えるため、

一般社団法人 日本ジビエ連合会を発足させました。

強みはプロの料理人が中心となってる事でジビエの為の捕獲やジビエの為の解体など国内トップレベルの食の基準を独自で設けており明確な基準を備えていることです。

奪った自然の未来、そして奪った命のその先を未来ある子供達の為に。


まずは趣味からでも大きな前進です。

皆さん、今こそこの危機的状況を共に考え、共に悩みこの自然豊かな日本を一緒に守って行きましょう。