大会長挨拶

2020年度第47回日本脳神経看護研究学会(誌上、一部Web開催)

大会長 百田 武司 (日本赤十字広島看護大学)

 この度、第47回日本脳神経看護研究学会(誌上、一部Web開催)を開催させていただく運びとなりました。日本脳神経看護研究学会は、年に1度、集合開催として実施しており、2020年度も徳島市での開催の準備をしてまいりましたが、COVID-19の影響による特例措置として、抄録集による誌上、一部Web開催に変更になりました。誌上、一部Web開催となりますが、わが国の脳神経看護の発展と質の向上につながる内容となりように、日本脳神経看護研究学会広島地方部会が中心となり準備致しました。

 日本脳神経看護研究学会は、脳神経看護学の発展のため研究に努め、広く知識・技術の交流をもって市民の健康と福祉に貢献できる看護実践を行うことを目的としており、会員は全国の脳神経看護分野の実践者と研究者等で構成され、約1,200名(2020年8月20日現在、1,195名)を有します。今回の誌上開催の抄録集は、約1,200名の会員全員へ、送付致しました(2020/12/16)。加えて、非会員の方にも参加費をお支払いいただくことで参加できるようにしております。

 テーマは「過去・現在から未来につなぐ脳神経看護」とし、このテーマのもとプログラムを構成しました。

 特別講演として、熊本市民病院神経内科 首席診療部長・神経内科科長・リハビリテーション科部長の橋本洋一郎先生に『COVID-19流行時の脳卒中の特徴』と題してご寄稿いただきます。橋本先生には、2020年9月に本学会九州地方部会が開催したWeb形式でのセミナーにてご講演いただき、当日拝聴できなかった全国の会員や脳神経看護領域の関係者にも是非とも共有していただきたい貴重な内容です。飯山有紀九州地方部会長にご尽力いただき、たいへんご多忙の中、橋本先生は快くご快諾いただき、非常に短期間でご寄稿いただいております。

 また、特別企画として『過去・現在から未来につなぐ「脳卒中リハビリテーション看護認定看護師教育』」として、これまで脳卒中リハビリ認定看護師教育に関わってこられた先生方にご寄稿いただいております。日本看護協会の認定看護師教育カリキュラムの改正で、特定行為研修を組み込んだものとなり、制度移行期の節目として、これまでの実績をまとめておく必要があると考えました。

 さらに、講演として、「ニューロサイエンス看護分野の高度実践看護師教育」と題して大久保暢子先生、「日本ニューロサイエンス看護学会のご紹介」と題して田村綾子先生にご寄稿いただいております。

  加えて、一般演題発表も募集したところ、31演題の登録がありました。一般演題につきましては、会員の皆様に加え、非会員で参加申し込みされた方は、このホームページで発表スライドを閲覧していただくことが可能です。

 今年度は、新たな生活様式に慣れつつある中で、新たな方法での学会開催となりますが、『過去・現在から未来につなぐ脳神経看護』について改めて考え発展させるための機会になることを願っております。

 皆さまのご参加をお待ちしております。

 (2020/12/18更新)