支部長あいさつ




北翔大学大学院 生涯スポーツ学研究科

沖田 孝一

 運動は治療である“Exercise is medicine”という概念は、まさに紀元前にヒポクラテスが残した“Walking is man’s best medicine”という格言そのものです。さらに、薬剤が及ばないほどの多面的効果と多様性・発展性を考えると、“Exercise dominates medicine”「運動は医療に勝る」と言えるでしょう。

 人生100年時代に突入する現在、心臓病患者にシームレス・バリアフリーに運動療法が適用できるように、そのあり方を見直し、発展させることは心臓リハビリテーション学会の使命であると思っております。


運動療法新時代に向けて〜多様な領域をつなぐ運動療法

 前人未到の領域へ加速する超高齢化社会を背景に慢性疾患患者、障がい者も増加し続けており、健常者のみならず疾患者でも自立性を保つことが必要になってきています。心リハ・運動療法も広い視点で見直し発展させていかなければならず、薬物療法、機能性食品や栄養学的介入との融合、ニューロリハ領域で活用されているロボット技術を応用した手法も超高齢化と重複障害の増加を考えると必要になる日も間近でしょう。


多職種・多施設連携の架け橋としての北海道地方会

 本学会員の皆さんは、多専門領域におよぶ医師、理学療法士、看護師、臨床検査技師、作業療法士、管理栄養士、健康運動指導士、インストラクター、保健師など様々な分野の方々です。この地方会が発表・情報交換の場としてだけでなく、地域ネットワークや共同研究組織を創成する機会を提供し、新たなアイデアを生み出す原動力となり、皆さまの強力な後押しができるように役員一同尽力していく所存です。