19世紀後半、イギリスで起こった産業革命に伴い、あらゆるモノが大量生産されるようになっていったせいで今まで人が手作業で作っていたもモノが機械化されてしまった。。多くの職人たちは職を失い、当時の大量生産された工業品は粗悪なものも多く、かつての手仕事の美しさは失われていました。
それに異を唱えたのがモリスです。モリスは中世の職人たちのものづくり精神に感銘を受け、友人・知人らの参加を得て、「モリス・マーシャル・フォークナー商会」を設立します。商会では家具やステンドグラス、壁面装飾などの室内装飾に取り組んでいました。モリスは以降、モリスの思想やその活動のことを、「アーツ・アンド・クラフツ運動」と言います。
当時のデザインの定義は「美しさ」「装飾」という意味で捉えられていて装飾美術とも呼ばれている。
アーツ・アンド・クラフツ運動は国を飛び越えて職人、建築家、工芸家など、様々な人々に影響を与えました。そして19世紀末から20世紀にかけて、欧米の主要都市でしなやかな曲線と曲面を持った装飾、つまりアール・ヌーヴォーが大流行しました。アール・ヌーヴォーとはフランス語で「新しいアート」という意味です。当時の人からすると、アール・ヌーヴォーは成長を感じられるような新鮮なスタイルだったため、このような名前で呼ばれるようになりました。
その流行はポスターに始まり、家具や室内装飾、建築にも及びました。