兵庫県,2022年採集(浚渫砂中幼貝)
左殻と右殻は別個体
[解説]
形状は横に長い箱型。茶褐色と白のまだら模様が「鷲の羽」状になる。日本海側で比較的よく打ち上げられるが、人工海岸でも浚渫砂由来と思われる幼貝が見られる。
和歌山県,2023年採集
[解説]
カリガネエガイに似るが、殻皮の形態などが異なる。
和歌山県,2023年採集(アオカリガネエガイ)
[解説]
岩礁や岸壁などに付着する。全国に広く分布し個体数は少なくない。外洋部に生息する個体は内面が青色を帯び、以前はB. obtusoidesアオカリガネエガイとして区別されていたが現在では同種とされる。
殻表にトウガタガイ科貝類が寄生する場合がある。
和歌山県,2022年採集
[解説]
カリガネエガイに似るが放射肋はより細かくなり、肩部では鱗片状になる。近畿地方では和歌山県など南方で見られる。
和歌山県,2023年採集
[解説]
他のエガイ類と異なり殻と殻皮が茶色。近畿地方では和歌山県など南方で見られる。
兵庫県(浚渫砂中),2022年採集
(右殻と左殻は別個体)
[解説]
他のエガイ類と比べて小型で、放射肋は太く明瞭。殻は白色、新鮮な個体は茶~褐色の殻皮を被る。
国内における近年の確認は殆どなく、日本ベントス学会によるRDBでは絶滅危惧IA類に指定されている。近畿地方では人工海浜に古い死殻が多数見出されるが、これは瀬戸内海の浚渫砂を用いて養浜を行っていた際のものである可能性が高い。
参考文献:干潟の絶滅危惧動物図鑑(日本ベントス学会,2012)