国際関係
ロシアのウクライナ侵攻、中国の一方的な現状変更などにより、国際紛争への関心はより高まりました。こうした国際関係の問題はどのようにして説明できるのでしょうか?社会心理学、社会学、政治経済学の隣接分野では集団間関係を説明するものとして、「我々-彼ら」という分類や「我々のもの-彼らのもの」という所有に関わる理論が提唱されています。それら理論から国際関係をどの程度説明できるのか、質問紙調査・ビネット実験により研究しています。
人工知能
GhatGPTをはじめとして、さまざまな場面で人工知能 (AI) が活用されています。しかし、人がやっていたことをAIに代用することに懐疑的な人もいます。なぜ彼らはAIに疑念を抱くのでしょうか?AIにあまり良いイメージをもたない人でもAIを受け入れ、信頼するには、どのような設計にして何を伝えていけば良いのでしょうか?コンジョイント実験といった他分野の方法を応用し、どのように人がAIを認識するのか理解を深めることを目的とした研究に取り組んでいます。
消費者心理
贈り物は相手への想いを示すコミュニケーションとなります。最近では、贈り物を選んでくれるAIもありますが、消費者はそのようなAIを利用しようと思うのでしょうか?また、消費者がSNSで投稿する口コミ(WOM)には、ポジティブなものもあれば、ネガティブなものもあります。口コミを投稿する背景にはどのような要因があるのでしょうか?消費者心理やマーケティングの研究知見をもとに、本プロジェクトではこうした心理の理解に努めています。
組織行動
職場では従業員が協力し、プロジェクトに取り組むことがあります。プロジェクトで生産性を高めるにはどうすれば良いのでしょうか?また、職場で働く中ストレスが生じ、メンタルヘルスを損なうこともあります。このストレスを受けやすいのはどのような人なのか、そしてどのような職場ならストレスが生じにくくなるのでしょうか?産業組織心理学における主に組織行動研究の観点から、これらの問いに取り組んでいます。
罰
裁判など、罰の重さを決めるとき、人はどのような動機によって決めているのでしょうか?人が罪の重さを決めるとき、「然るべき報いを受けるべき」という応報動機や、「今後更生するように」と更生動機が働くと知られています。しかし、裁判官と同じように、一般市民も犯罪者に対して罪の重さを決めているのでしょうか?法と心理学に関わる研究者や実務家とともに、罰に関わる一般市民の心理を探求しています。