林 勇吾 / Yugo Hayashi
准教授 / Associate Professor
博士 (情報科学)/ Ph.D in Information Science
立命館大学/Ritsumeikan University
-総合心理学部/ College of Comprehensive Psychology
-人間科学研究科/ Graduate School of Human Science
-人間科学研究所/ Institute of Human Sciences
-認知科学研究センター/ Research Center for Cognitive Sciences
分野:認知心理学,教育心理学,社会心理学,認知科学,ヒューマンインタフェース・インタラクション
研究方法:心理学実験,会話分析(プロトコル分析),アイトラキング(眼球運動測定),表情解析,モーションキャプチャー,コンピューター・シミュレーション,システム開発,機械学習,統計学など
キーワード:
視線,表情,身体,言語・非言語コミュニケーション,協同問題解決,社会集団
知識発見,学習支援,創造性支援,ネットワークを介したコミュニケーション支援
会話モデリング,感情モデリング,人間と会話する擬人化エージェントの開発
ロボット(AI)とのコミュニケーションにおける心理学的分析
研究室では人と人,人とシステムとのコミュニケーションのメカニズムを「理解」することと,そこで得られた知見をもとに情報システムを用いてインタラクションを「支援」するための総合的な研究を行っています.
人間の「理解」のための基礎研究:知識処理、認知科学等に関する調査・研究
知覚(視覚、聴覚、触覚),認知・記憶・教育,学習,思考・推論・問題解決,感情,感性,表情分析,感情コンピューティング,認知モデル,コンピュータ・シミュレーション,会話分析など
人間の「支援」のための応用研究:教育,福祉,芸術,エンターテインメント等における情報・通信技術の適用に関する応用調査・研究
コミュニケーション支援,学習支援,創造性支援,集団での知識発見,人間とロボット(AI)とのインタラクション,ゲームエンタテインメント,バーチャルリアリティ(VR)空間における社会的認知など
本研究室の大きなミッションは,人間の心の働きを認知科学的に検討することと,その知見を応用して人間と情報システムのインタフェースのデザインを考えることです.ここでの研究アプローチは,(1)実験室で人間の認知や行動プロセスを検討し,(2)その知見をもとに理論やモデルを構築していきます.そして,(3)モデルをベースにした情報システムを開発し,その利用と評価を通じてシステムのデザインや人間とのインタフェースを総合的に検討しています.これまで独自に開発してきた情報システムには,擬人化会話エージェントと呼ばれる人工知能のチャットシステムやwebベースの学習支援システムなどがあります.また,分析方法も多様であり,言語(発話)データや視線の分析(眼球運動測定),感情状態の分析(表情,脈拍,瞳孔),計算機シミュレーションを行ってきました. 以下のリンク先に研究室で行ってきた代表的な研究を紹介します. <研究室HPより>
科学研究費基金研究(挑戦的研究(萌芽) 課題番号:20K20873)「小集団におけるインタラクション要因の解明:実験システムの開発と認知科学的検討」
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「3人よれば文殊の知恵」という諺があるように,人々が集まって協同作業を行うことで従来は困難だった課題を克服したり,新たな知識を創造する可能性までも期待できます.しかしながら,このような活動で本当にいいパフォーマンスを得るには,良いインタラクションを行う必要があります.それでは,どのようなインタラクションが良いのでしょうか.認知科学の領域では,人間の協同問題解決(Collaboration)に関する膨大な研究が行われてきており,現場観察や心理実験,計算機シミュレーションなど様々な手法で研究が蓄積されています. 本研究では,人間同士の協同問題解決における効果的なインタラクションについて,実験室実験によって検討しております.さらに,これらの知見に基づいて人間の発話行動に基づいて協同問題解決を行うコンピュータのプログラムの開発も行っております.
小集団による協同活動_少数派効果/Collaborating in Small Groups_Miniority Effect
集団内の信頼性構築による知識発見/Influence of trust development in groups for knowledge discovery
林勇吾(2017), 信頼構築プロセスが協同問題解決の視点取得に及ぼす影響:エージェントを利用した実験的検討, 人工知能学会論文誌, 32(4),E-G91_1-9
ロボットを用いたアイディア生成の支援/Supporting Idea Generation unsing a Robot
科学研究費補助金研究(基盤B 課題番号:20H04299)「協同学習における主体的な学びの育成のための知的学習支援システムに関する総合的検討」
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自分が行った行動を振り返ることによって,これまで見えていなかった側面に対して新たな気付きや発見を生まれることがあります.このように自己を再評価する心的活動は,メタ認知と呼ばれており,日常場面における様々な場面において効果があるとされています.研究室では,教育場面(協同学習)に着目し,人工知能の技術を用いてメタ認知を支援する方法や利用効果について研究しています.このような人間同士で行っている活動を学習システムにより支援できれば,認知理論に即した効果的な学習方法を提案することが期待できます.
【解説】知的学習支援システムとは?/What is Intelligent Tutoring Systems?
私のブックマーク「知的学習支援システム(Intelligent Tutoring Systems)」
複数のエージェントによるファシリテーション/Facilitation using multiple agents
視線ジェスチャを用いたファシリテーションと眼球運動測定/Facilitations using gaze gestures and eye-tracking
林勇吾(2018)知識統合型の協同学習における身体性を持つ教育エージェント:眼球運動測定を用いた助言と視線ジェスチャに関する実験的検討, ヒューマンインタフェース学会論文誌, 20(1),79-88
会話における言語情報と視線情報のモデル推定/Predicting dialogues and gaze movements
林勇吾(2019),知的学習支援システムによる協同学習の支援に向けて:視線情報と言語情報を用いた学習プロセスの推定モデル,認知科学,26(3),343-356
認知タスク分析による会話分析/Cognitive Task Analysis
語彙ネットワーク分析/Lexical network analysis
表情から心的状態の検知/Detecting mental states from facial expressions
Hayashi, Y.(2019)Detecting Collaborative Learning through Emotions: An Investigation using Facial Expression Recognition, Proceeding of the 15th International Conference on Intelligent Tutoring Systems(ITS2019), 89-98
擬人化エージェントのデフォルメによる印象の検討/Effect of embodied agent's deformed chracteristics
会話ロボットの言い淀みによる人間らしさの表現/Effect of embodied agent's grudging
阪本綾香・林勇吾・小川均(2011)コミュニケーションロボットに対する人間らしさの帰属の要因,日本認知科学会第27回大会発表論文集(CD-ROM),1-26
ジレンマゲームにおけるエージェントの振舞い方と構えの検討/Investigating the influence of bahaviroa nd cognitiikon in an Dilenma Game
言語同調/Lexical Alignment
傾聴コミュニケーションとモデル推定/Predicting Communication States from Listener's view
黄宏軒・澁澤紗優美・林勇吾・川越恭二(2016),傾聴エージェントの実現に向けた傾聴会話参加者の自他評価による数値化モデルの提案, ヒューマンインタフェース学会論文誌,18(4),373-384
信頼形成のシミュレーション研究/Simulation on trust development in a social network