全国高校「究」キャンプ 

in TSUKUBA
ONLINE 

2023

開催期間:2023年8月1日(火) 〜 2023年8月18日(金) 


開催場所: オンライン開催(Zoom)

世界中の高校生と友達になる!

好きな勉強を専門家と追求する!


筑波大学人文社会系が、全国の高校生・高校教員のみなさんにお贈りする夏休みのプレゼント、毎年大人気の「全国高校「探究」キャンプ ONLINE」がさらにヴァージョンアップして今年も開催するはこびとなりました。

昨年は北海道から沖縄、そしてカナダからも150人以上の高校生、中学・高校教員のみなさんが、ONLINEのヴァーチャル研究室に集まり、筑波大学人文社会系の専門家と一緒に、「好きな勉強」「自分の問題」について
時間を忘れて対話し、夢中になった楽しい三週間のキャンプを経験しました。


今年も、普段は会えない遠いところに住んでいる高校生たち、全く違う地域で教えている中学・高校の先生たち、
ここで出会って、一緒に思いっきり学問を楽しんでください!!

きっと忘れられない夏になるはず。


参加資格 : 日本語が読めて話せる世界中の高校生、中学・高校教員のみなさん (ただし英語ゼミは英語での参加)

開催期間 : 2023年8月1日(火)〜8月18日 (金) (このうち、自分の参加したいゼミのみを選んで参加)

参加費 : 無料

お申込み締切 : 2023年7月21日(金) 

参加申し込み : お申し込みフォームから

お問合せ : 筑波大学人文社会系社会連携推進室

     renkei.jinsha.u.tsukuba#@#gmail.com(#@#を「@」に置き換えてください)

主催 : 筑波大学人文社会系


Organiser: Institute of Humanities and Social Sciences, University of Tsukuba

Deadline of application: 21 July 2023 (in Japanese time)

全21ゼミ開講!!

8/1(火) 13:30~16:30
女性が増えたらどうなるの?:議会における多様性と政策決定

大倉沙江政治学​)
日本の議会には、女性や40歳未満の若手男性が少ないという特徴がある。また、外国にルーツがあったり、障害があったりする議員も限定される。議会の中心にいるのは、50代以上の人並外れて健康な男性である。なぜ日本では議会の多様性が乏しいのか、女性議員が増えると何が変わるのか。本ゼミでは、議会と多様性にかかわる問題を取り上げ、多様性確保の方策について参加者とともに議論を行う。

8/1(火) 13:30~16:30
歴史と歴史学のあいだ

津田博司(西洋史学)
日本の高校教育では、何らかのかたちで世界史や日本史の授業を受けることが義務づけられてきました。そうした経験から歴史が好きな人も嫌いな人も、それぞれに様々な意見があると思います。このゼミでは、皆さんが大学に進学したと仮定して、「歴史」と「歴史学」にはどのような違いがあるのか、歴史学の研究者は何を目的として過去の事象を論じるのかといった、歴史学を学ぶ際の導入にあたる講義を行います。

8/2(水) 13:30~16:30
つながる、ひろがる日本語

文昶允(ムン・チャンユン)日本語学 / 音韻論​​)
私たちは毎日、日本語でコミュニケーションをします。だからこそ気づいてなかったこと、当たり前だと考えてきたことについて、日本と外国の高校生たちの間で話し合いましょう。経験談に基づいた具体的な事例を踏まえ、つながる日本語、ひろがる日本語についてみんなで考えます。

 8/2(水) 13:30~16:30  教員向け
ゲームを通して学ぶ日系アメリカ人の強制収容/英語と世界史を融合する授業の事例体験

渡部宏樹(メディア研究)

**中学・高校の英語・歴史・社会科等を担当する教員またシリアスゲームやデジタルツールを授業に導入することに関心がある教員向け
このゼミでは日系人の強制収用を追体験できる教育用ゲームPrisoner in My Homelandをプレイし、中学校・高等学校の教員の方向けにシリアスゲームを取り入れた授業を体験していただきます。当日はゼミの中でゲームを一部プレイしますので、ネット環境とビデオ会議に参加できるパソコンを用いて参加してください。英語や社会科の教員に限らず、シリアスゲームやデジタル・ツールを授業に導入することに興味がある方の広い参加を歓迎します。ゲーム実況動画(https://note.com/watabe_kohki/n/n06129a9621fc)をすでに制作していますのでご参考にされてください。

 8/3()  13:30~16:30
ディスコース研究をやってみよう


井出里咲子(言語人類学/社会言語学)
私たちが日々行う日常的なコミュニケーションは、文化や社会が反映されると同時に変化をしています。たとえば日本語の自分のことを表す一人称代名詞(自称詞ともいいます)は、相手との関係性や場面によって「私」「俺」「うち」「わし」「ワイ将」などと変わりますが、このことを詳しくみてみると、ことばに形作れられる日本社会の姿が見えてきます。本ゼミでは、談話や言説とも訳されるディスコース研究について紹介しながら、参加者と身近なコミュニケーションについてディスカッションをします。

 8/3(木)  13:30~16:30
伝承されるコトバ、コト、モノから民俗文化を考える

徳丸亜木(民俗学)
私たちの生活には、コトバ(言葉)やコト(行為)、モノ(物質)を媒介として伝えられる様々な伝承文化があります。地域のまつりや家々の行事、アニメーションやコミックに描かれる妖怪や、学校に伝えられる怪異譚など、私たちの身近な生活の中に民俗や伝承は今でも息づいています。そこに隠された意味について具体的な事例を扱いながら、民俗とは、伝承とはなにかを一緒に考えて行きたいと思います。

8/4(金)  13:30~16:30
つながりの社会学

土井隆義(社会学)
青少年におけるつながり(人間関係)は、20世紀と21世紀で大きく異なっています。関係の流動性が高まって、その使い分けと棲み分けが進んできた結果、つながりへの満足度が高まっている反面、そこに不安を覚える人びとも増加しています。仲の良い友だちが大勢いるにもかかわらず、本音を打ち明けることは難しいという「つながり孤独」を訴える青少年も増えています。このような現象は、どんな時代背景から生じているのでしょうか。この講座では、社会学的な視点からこの問題の内実に迫っていきたいと思います。

8/5(土)  13:30~16:30
和歌ってなんだろう?

茂野智大(日本古代文学)
高校の授業ではさらっと流されがちだけど、長く日本文学のメインストリームであり続けてきた和歌。今回はそんな和歌についてじっくり考えてみましょう。和歌は、短文で思いを伝えるという意味では現代のSNSにも通じるところがあります。短い詩型にいかに多くの思いを詰め込むか。そこに和歌の本質を探るヒントがあるかもしれません。様々な時代の歌を見比べながら、和歌とは何かを考えていきましょう。

 8/7(月)  13:30~16:30
「教育機会の平等」について考えよう

森直人(社会学)
教育機会が不平等なとき、政策的対応による是正が必要なことへの疑問は少ないかもしれません。ですが、どのようなときに教育機会が不平等だといえるか、公共政策によって対応すべき不平等とは何か、その対応はどのような規範にもとづくべきか、あるいはそもそも教育機会とは何か、について必ずしも明快な合意があるわけではありません。みなさんの生活にとって身近なはずの「教育機会」について、あらためて考えてみましょう。

8/8(火)  13:30~16:30
SDGsと途上国の開発問題について考えよう

中野優子(開発経済学)
世界の貧困削減は徐々に進んでいますが、教育、衛生、食糧安全保障、環境とまだまだ世界が解決すべき課題は山積みです。本ゼミはアフリカで開発研究に取り組む教員と共に参加者自らがSDGs及び途上国の開発問題のうち、関心がある問題について事前に調べてプレゼンテーションを行い、参加者全員で議論を行います。

8/9()  13:30~16:30
方法としてのフィールドワーク

木村周平(文化人類学)
文化人類学は、文化という日々の営みを丁寧に調査することで、他者と自己を理解していこうとする学問です。本講義では、文化人類学の調査法であり、発見的な方法としてビジネス等でも取り入れられているフィールドワーク(エスノグラフィ)について学び、「探求」への生かし方を考えます。

8/9(水)  13:30~16:30
文献学で旅する古代インド仏教の世界

横山剛(宗教学 / インド古代研究)
古代インドで成立し、その後さまざまな地域に伝わり、世界宗教となった仏教。しかし、その誕生地においてはどのような姿をしていたのでしょうか。本ゼミではまず、仏教を研究するうえで欠かせない文献学的な方法について、紹介します。そして、この文献学というタイムマシンに乗って、インド仏教の教えや僧侶たちの生活をたずねてみましょう。

8/10(木)  13:30~16:30
紫式部さんにファンレターを書こう

大倉浩(国語学)
古文を読むだけでは物足りない、面白くないと思っている皆さん。自分で古文を書いてみませんか?英語でも英作文の時間があるのですから、古文でも古文作文をしてみましょう。どんなふうに書けば1000年前の日本人に通じるか考えることで、古文の違った面白さを発見できればよいと思っています。

8/11(金)  13:30~16:30
越境の時代の新しい学び

明石純一(政治学)
コロナの収束とともに、人の国際的な越境が再び活発化しています。もとより人の国境を越えた移動・移住は、現代社会の不可分の一部なのです。本ゼミでは、移民、難民、外国人労働者の受入れ、また、社会統合や多文化共生に関連する様々な政策課題に対する議論を通じて、今日の国際社会、そして日本社会についての理解を深めていきます。

8/12(土)  13:30~16:30
そうだ、哲学者に聞いてみよう!
-哲学カフェ「楽しい人生の作り方」-

五十嵐沙千子(哲学 / 現代思想)
勉強、学校、友達、受験、就職、会社…うまくいかないことに悩んでいる人は多いはず。大人だって悩んでいるんです。ここは誰でも安心して自分の本音が言える場所。お互いの思いを共有して、それから哲学者も交えて、みんなで一緒に考えて、「豊かで楽しい人生」を見つけに行きましょう。

*哲学の知識は不要です。

8/13(日)  9:30~11:30
Learning Peace through Discussion


秋山肇  Hajime Akiyama
(Peace Studies, Constitutional Law and International Law)

What is peace? How can it be realised? You may have this question when you listen to the news about war. However, is peace realised when there is no war? You may find issues in peace in your daily life. Also, understanding of peace may depend on culture and history. In this seminar, we will discuss peace refering to our own understanding on peace. Enjoy discussion!
NOTE: This session is held in English.

 8/13(日)  13:30~16:30
日常生活から考える平和


秋山肇(平和研究 / 憲法 / 国際法)
平和とは何でしょうか? どのように実現できるのでしょうか? 戦争に関するニュースが毎日のように流れる中で、この疑問を持つ方も多いと思います。ロシアによるウクライナ侵攻はもちろんのこと、私たちの日常生活にも様々な平和問題があります。このゼミでは、身近な問題に引きつけつつ平和について考えてみたいと思います。思いのままおしゃべりして考えましょう!

 8/16(水)  13:30~16:30  教員向け
先生たちの哲学カフェ
-自分らしい働き方、自分らしい学びを実現するためには-

五十嵐沙千子(哲学 / 現代思想)
**中学・高校教員向け
(匿名またはニックネームでのご参加になります)

どうすれば「学校に行くのが楽しい」と先生も生徒も思えるようになるのか?
どうすれば先生たちの個別最適な働き方、生徒たちの個別最適な学びが実現できるのか?

みんなで考えや経験を共有して対話を進めていきます。

*哲学対話に興味のある方もぜひご参加ください。

 8/17(木)  13:30~16:30
中東・北アフリカの現場から経済開発について考えてみよう

柏木健一(開発経済学/中東・北アフリカ経済研究)


開発経済学は、途上国における「経世済民」について考える実践的学問です。本ゼミの主要研究対象地域である中東・北アフリカは、紛争や動乱などが散発する複雑な地域でありますが、イスラームを含む多様な文化を背景に、食薬資源やエネルギー資源による経済開発の可能性を秘めた地域です。今回は、ゼミ生によるパレスチナ、イラン、モロッコからの現地レポートを踏まえ、異文化理解を踏まえた経済開発の在り方について議論します。

 8/17(木)  13:30~16:30
日本に哲学はなかったのか?


板東洋介(東洋思想)
「我が日本、古来哲学なし」(中江兆民)、「中国には「思想」はあっても「哲学」はない」(デリダ)等々、日本を含む東アジアには哲学とよびうる知的な営みは存在しなかったと、繰り返し指摘されてきました。では、日本や東アジアでは世界や自己をめぐる原理的なことがらを、「哲学」とは違うかたちで、どのように考えてきたでしょうか。何人かの有名な思想家のことばを手がかりに、このようなことをしばし考えてみましょう。

8/18(金)  13:30~16:30
ゲーム理論への誘い


福住多一(経済学)
身近なコミュニケーションや人間関係、会社どうしの取引や駆け引き、戦争など国家間の関係まで、意思決定をする主体どうしが相互依存関係にあります。ゲーム理論は、そのような相互依存関係を分析する数理的な理論です。このゼミでは、人文社会科学への多様な応用例や実験を通してゲーム理論の基本をお話します。文系理系の壁はなく、暖かい心で人間社会の本質を冷徹に考察することに興味を持って欲しく思います。

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