山室信一『憲法9条の思想水脈』
日本国憲法第九条は第二次世界大戦後の日本国に突然生まれたものではない。ヨーロッパでは、三十年戦争後平和を求める思想が脈々と続き、それを受け継いで第一次世界大戦後国際連盟が創設されパリ不戦条約が締結された。日本列島でも幕末以降、軍備撤廃・戦争廃止を論じる思想が現れ、それらが世界の「すべての戦争の違法化」という世界の動きと合流していった。憲法第九条は平和思想の多様で豊かな水脈が合流した一つの到達点であり、世界に先駆ける画期的な条文なのである。
寺田俊郎(IGC所員)
日本カトリック正義と平和協議会編 『平和は大河のように、正義は海の波のように(イザヤ48・18)―平和と憲法2019年-2020年』・『平和を求めて、これを追い求めよ(詩編34・15)―憲法の危機と人間の尊厳』
日本カトリック正義と平和協議会は、世界が神の愛にふさわしい、人間が人間らしく生きることのできる社会となることを望んで、「隣人愛」の発露である他者の尊厳・人権の尊重から、平和で自由な世界が訪れることを祈りつつ活動しています。日本国憲法との関連でも学習会や講演会を催し、標記のブックレットを公刊しています。本学や他大の研究者、ジャーナリスト、司教や修道者が平和をめぐって論考を寄せています。ぜひ読んでいただきたいです。
光延一郎(上智大学神学部教授)
小学館「写楽」編集部編集『日本国憲法』
1982年に写真誌の編集部が編んだ日本国憲法。パラパラめくると写真集のようでもあり、日本国憲法の全文が大きな文字にフリガナ付きで収録されています。脚注で、ほとんどの語句の意味を「国語大辞典」から引用して説明しており、その画期的な親しみやすさから当時ベストセラーになりました。私も手に取った一人です。とにかく読みやすいので、ぜひ本書を入口にして欲しいと思います。軽装版も出ています。
佐藤和子(IGC職員)
谷口真由美『日本国憲法:大阪おばちゃん語訳』
日本国憲法を理解するのが難しい・面倒だと思っている人、ご安心ください。憲法学者の谷口真由美氏が自らわかりやすい大阪弁に「翻訳」してくれ、丁寧な解説まで含まれた本書は、日本国憲法の内容を楽しく学べ、身近なものにしてくれるはず。前文の一部を抜粋すると、「私らは、ずっと平和がええなって思ってますねんわ。人間っていうのはお互い信頼しあえるって理想かもしれんけれどホンマにそない思ってますねん」。どうでしょう? わかりやすくないですか? もっと知りたいと興味をそそりませんか?
出口真紀子(IGC所員)
文部省『あたしい憲法のはなし』
この本は、戦後まもない1947年に出版された中学校の社会科の教科書です。これを書いたのは「文部省」(現在の文部科学省)です。これをよむと、当時の文部省には、こんな誰にでもわかる、すてきな文章が書ける官僚がいたことがわかります(いまはどうでしょう)。当時これをよんだ中学生には選挙権がありませんでしたが、これをよんだ中学生たちはきっと、戦争はいやだなぁ、民主主義っていいなぁ、平等ってだいじだなぁ、とそう思い、そして、自分も大人になったら選挙にいきたいと、そう思ったことでしょう(いまはどうでしょう)。
※あべよしみ朗読『あたらしい憲法のはなし 全編』
「ところでみなさんは、憲法というものはどんなものか、ごぞんじですか。じぶんの身にかかわりのないことのようにおもっている人はないでしょうか。もしそうならば、それは大きなまちがいです。」(文部省)
これをよんで、大きなまちがいって、どんなまちがいなのか、しりたくなった人はないでしょうか。もしいたら、YouTubeでこの朗読をきいてみてください。
小田マサノリ(上智大学非常勤講師)
井上ひさし文, いわさきちひろ絵. 『井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法』講談社, 2006.
長谷部恭男. 『憲法と平和を問いなおす』筑摩書房, 2004.
木山泰嗣. 『小説で読む憲法改正』法学書院, 2014.
木山泰嗣. 『憲法がしゃべった。: 世界一やさしい憲法の授業』すばる舎, 2011.
伊藤真. 『やっぱり九条が戦争を止めていた』毎日新聞社, 2014.
川村俊夫. 『憲法9条vs集団的自衛権』学習の友社, 2013.
川村俊夫. 『戦争違法化の時代と憲法9条』学習の友社, 2004.
山室信一. 『憲法9条の思想水脈』朝日新聞社, 2007.
渡辺治. 『憲法9条と25条: その力と可能性』かもがわ出版, 2009.
谷口真由美. 『日本国憲法 大阪おばちゃん語訳』文藝春秋, 2014.
小学館. 『日本国憲法』小学館, 2013(第2版).
ジャン・ユンカーマン監督, 山上徹二郎企画・製作. 『日本国憲法: Japan's peace constitution』シグロ,2005.
日本カトリック正義と平和協議会編, 『平和は大河のように、正義は海の波のように(イザヤ48・18):平和と憲法2019年-2020年』カトリック中央協議会, 2020.
日本カトリック正義と平和協議会編. 『平和を求めて、これを追い求めよ(詩編34・15): 憲法の危機と人間の尊厳』カトリック中央協議会, 2017.
古関彰一. 『日本国憲法の誕生』岩波現代文庫, 2009.
長谷部恭男. 『憲法入門』羽鳥書店, 2010.
佐藤幸治. 『世界史の中の日本国憲法』左右社, 2015.
樋口陽一. 『いま、「憲法改正」をどう考えるか』岩波書店, 2013.
阪口正二郎, 愛敬浩二, 青井未帆. 『憲法改正をよく考える』日本評論社, 2018.
樋口陽一, 奥平康弘, 小森陽一. 『安倍改憲の野望: この国はどこへ行くのか 増補版』かもがわ出版, 2014.
伊藤真. 『赤ペンチェック自民党憲法改正草案』大月書店, 2016.
芦部信喜, 高橋和之補訂. 『憲法(第六版)』岩波書店, 2015.
樋口陽一, 小林節. 『「憲法改正」の真実』集英社新書, 2016.
文部省編. 『あたらしい憲法のはなし (文部省著作社会科教科書)』日本図書センター, 1981.
下郷さとみ『戦争の怖さを感じとる力を』
小学校高学年向けに書かれた絵本ゆえ文章は平易だが、教科書が伝えない戦争と平和の歴史を詳解している。二度と戦争にかかわらないために必要な教えを歴史から学びながら、「平和への誓い」への原点回帰ができる書籍。戦時下の現状について、日本だけではなく、他国の人々の状況に思いを馳せることができる「現地の人はどう感じただろう」という問いかけは、ダイレクトに胸に響く。小学生のあなたならどう答えただろう。そして今のあなたは?
田村梨花(IGC所員)
フィリップ・ド・ブロカ監督『まぼろしの市街戦』
戦争がもたらす圧倒的な悲劇を前にすると、つい口に出すことをためらってしまうが、誰もが気づいていること、すなわち「戦争はばかげてる、戦争はくだらない、戦争はおろかだ」ということを、映画は容赦なく描き出してみせる。喜劇をもって戦争を制す、泣けばよいのか笑えばよいのか分からない反戦コメディ映画の傑作。「アンダーグラウンド」や「ノーマンズ・ランド」もこの映画からはじまった。
小田マサノリ(上智大学非常勤講師)
ジャスティーン・シャピロ監督『プロミス』
「戦争やテロで人が死ぬたびに、無意味に殺し合ってバカみたいだと感じるんだ。互いに苦しめ合うだけなのに、戦争の勝者って誰のこと?殺し合って何が勝者さ?どちらも敗者だよ。」「僕らはもっとよく考えて話し合わなくちゃ、世界一頭のいい人が決めてくれたららいいのにね。」と話すパレスチナとイスラエルのこどもたちは、ともだちになれる/たのか?終わりなき紛争がつづく土地での和解をめぐる、ちいさなロードムービー。
小田マサノリ(上智大学非常勤講師)
マルガレーテ・フォン・トロッタ監督『ハンナ・アーレント』
考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、考えよ、あなたが、アイヒマンになりたくなければ、考えなさい、考えぬきなさい、いつどんなときでも、考えるのをやめてはいけません、なぜなら誰でも簡単にアイヒマンになってしまうのだからと、この映画は教えている。
小田マサノリ(上智大学非常勤講師)
ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録』
精神科医・心理学者であるヴィクトール・フランクルがその強制収容所体験を著した、世界的なベストセラーであり「わたしの人生に最も影響を与えた本」にも選出される。原題は、「それでも人生にイエスと言う:ある心理学者の強制収容所体験」。過酷な戦争体験、迫り来る死を前にしても、与えられた自分の人生を、いかに生き、そして肯定するか。あなたは自分の人生にイエスと言えますか?
堀越耀介(IGC客員所員)
佐藤文香『女性兵士という難問 ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学』
「女性兵士」は女性の職域を広げ、多重に、極度にジェンダー化された「軍隊」という組織に切り込むフロンティアなのか、その暴力・性暴力・役割期待などジェンダーを補強し、強化する存在なのか。これを軍隊という組織や広報の分析、米軍の事例や時代の変化などから検証している。自衛隊の内部でのセクハラ問題がやっと可視化している今、「平和・安全保障」への女性の参画をとらえるためにも欠かせない1冊である。
福田紀子(IGC職員)
乃南アサ『水曜日の凱歌』
進駐軍統治下のRAA(特殊慰安施設協会)で働く女性たちを少女の目線でとらえた小説。紛争下の性暴力や性の二重規範による女性たちの苦悩と葛藤を描く。生き抜くために時代に翻弄される女性たちの中にあって、新しい世の中を切り開いていこうとするたくましい女性など、希望も埋め込まれている。ノンフィクションを敬遠しがちな人に、ぜひおすすめ。
田中雅子(IGC所員)
斉藤泰彦『わが心の安重根――千葉十七・合掌の生涯』
日本国憲法と直接は関係ないが、その背景にある東アジアの歴史の一こまとして知っておいてほしい、安重根(アン・ジュングン)の『東洋平和論』。伊藤博文を暗殺したテロリストとしか知らない人が多いが、東アジアの平和を考え抜いた思想家でもあった。その安の生きた時代、人物、思想を安が収監されていた刑務所の看守の視点から描いたもの。その看守は安と接するうちにその人物に魅せられ、安の刑死後仏僧になって安を弔い続けたのだった。
寺田俊郎(IGC所員)
櫻本富雄『歌と戦争:みんなが軍歌をうたっていた』
音楽は戦争推進に多大な貢献をしたのである(p.7)――勇ましい軍歌の数々は当然のことながら、愛国歌、愛国流行歌、軍歌流行歌、軍国歌謡など様々な呼称のある「戦時歌謡」が戦時下の日本には響き渡っていた。本書はそうしたおびただしい数の「戦時歌謡」を作り出した音楽家たちの表現責任をも問う、戦争と音楽の詳細な歴史記録である。現代の音楽界がいかに戦争と音楽の関係を不問に伏してきたのかも自ずと明らかになるだろう。
金理花(IGC職員)
中野敏男『詩歌と戦争:白秋と民衆、総力戦への「道」』
日本が戦争へと進んでいく時代には、文学者や詩人、音楽家らの戦争協力があっただけでなく、むしろそれらに先駆ける形で、広く一般の民衆が自ら詩歌翼賛に動いていた。1920年代の民衆の文化運動が1930年代の総力戦体制に統合されていく「道」を検証する過程で見えてくる、同時代の詩歌を共有した人々の心情とはなにか。常識とされてきた日本の近代史を、文化史・社会史的視点から問い直す。
金理花(IGC職員)
石山久男・岩川直樹・目良誠二郎編『平和と戦争の絵本』全6巻
平和について深く学ぶための読書というと、大事なこととはいえ荷が重く感じられるかもしれない。そんな時、絵本というメディアを手始めにするのは全くもってアリだ。ここに紹介するのはその一例で、6巻から成るめずらしいシリーズ本である。たとえば、第4巻『非暴力で平和をもとめる人たち』は、様々な国の様々な人々が様々なかたちで取り組んできた平和運動が具体的に紹介されていて、私たちの視野を広げてくれる。挿絵も、人々の「意志」が感じられて秀逸だ。
澤田稔(IGC所員)
教皇ヨハネ23世『パーチェム・イン・テリス―地上の平和』
60年前に 教皇ヨハネ23世が「平和」について述べたカトリック教会の公式な社会的見解・教説(社会回勅)です。東西冷戦の極度の緊張状態の中、62年に起きたキューバ危機の直後に、カトリック信者のみならず、「すべての善意の人びと」に宛てに書かれた回勅です。このメッセージは現代も決して古びておらず、2013年に改訳されてペトロ文庫として刊行されました。ロシアのウクライナ侵攻や台湾をめぐる米中対立の深刻化している今もう一度よみなおしたい本です。
下川雅嗣(IGC所員)
つちやゆきお文/たべもといちろう絵『かわいそうなぞう』
第二次世界大戦中、東京の上野動物園で、「ジョン、ワンリー、トンキー」という名の三頭の象たちが、「戦時猛獣処分」(戦争中に動物が檻から逃げだして人に害をおよぼすのを避けるために行われた「殺処分」のこと)された、実話にもとづく絵本。この「戦争童話」は、小学校の国語の教科書に掲載されたほか、ラジオドラマや朗読劇、紙芝居、テレビ番組になり、メディアと世代をこえて、戦争がもたらす悲劇をいまに伝えつづけている。
小田マサノリ(上智大学非常勤講師)
ジョセフ・E・スティグリッツ, リンダ・ビルムズ. 『世界を不幸にするアメリカの戦争経済: イラク戦費3兆ドルの衝撃』徳間書店, 2008.
反戦イラク帰還兵の会, アーロン・グランツ. 『冬の兵士 : イラク・アフガン帰還米兵が語る戦場の真実』岩波書店 , 2009.
酒井啓子. 『イラク戦争と占領』岩波書店, 2004.
柳澤協二. 『検証官邸のイラク戦争: 元防衛官僚による批判と自省』岩波書店, 2013.
川端清隆. 『アフガニスタン: 国連和平活動と地域紛争』みすず書房, 2002.
小池政行. 『現代の戦争被害: ソマリアからイラクへ』岩波書店, 2004.
柴田久史. 『ソマリアで何が?』岩波書店, 1993.
アミラ・ハス. 『パレスチナから報告します: 占領地の住民となって』筑摩書房, 2005.
エリック・アザン. 『占領ノート: 一ユダヤ人が見たパレスチナの生活』現代企画室, 2008.
臼杵陽. 『世界化するパレスチナ/イスラエル紛争』岩波書店, 2004.
エドワード・W・サイード. 『パレスチナ問題』みすず書房, 2004.
エドワード・W・サイード, 中野真紀子訳. 『パレスチナは、いま』みすず書房, 2002.
シルヴィ・マンスール. 『石の蜂起: インティファーダの子どもたち』現代企画室, 1993.
ジルベール・アシュカル. 『中東の永続的動乱: イスラム原理主義、パレスチナ民族自決、湾岸・イラク戦争』柘植書房新社, 2008.
謝花直美. 『証言沖縄「集団自決」: 慶良間諸島で何が起きたか』岩波書店, 2008.
藤原彰. 『沖縄戦 国土が戦場になったとき』青木書店, 1987.
加藤陽子. 『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』朝日出版社, 2009.
加藤陽子. 『歴史からの伝言: “いま”をつくった日本近代史の思想と行動』扶桑社, 2012.
加藤陽子. 『とめられなかった戦争』NHK出版, 2011.
加藤陽子. 『戦争の論理: 日露戦争から太平洋戦争まで』勁草書房, 2005.
加藤陽子. 『満州事変から日中戦争へ』岩波書店, 2007.
加藤陽子. 『戦争と日本人: テロリズムの子どもたちへ』角川学芸出版, 2011.
NHK取材班. 『日本人はなぜ戦争へと向かったのか(上)』NHK出版, 2011.
NHK取材班. 『日本人はなぜ戦争へと向かったのか(下)』NHK出版, 2011.
NHK取材班. 『日本人はなぜ戦争へと向かったのか(戦中編)』NHK出版, 2011.
吉田裕. 『アジア・太平洋戦争』岩波書店, 2007.
赤澤史朗ほか. 『検証アジア・太平洋戦争』現代史料出版, 2011.
読売新聞戦争責任検証委員会編. 『検証戦争責任1』中央公論新社, 2006.
読売新聞戦争責任検証委員会編. 『検証戦争責任2』中央公論新社, 2006.
鶴見俊輔, 関川夏央. 『日本人は何を捨ててきたのか: 思想家・鶴見俊輔の肉声』筑摩書房, 2011.
鶴見俊輔. 『戦時期日本の精神史: 1931~1945年』岩波書店, 2001.
鶴見俊輔. 『戦争体験: 戦後の意味するもの: 鶴見俊輔対話集』ミネルヴァ書房, 1980.
鶴見俊輔. 『戦争とは何だろうか』晶文社, 1996.
吉見義明. 『草の根のファシズム: 日本民衆の戦争体験』東京大学出版会, 1987.
水野直樹編. 『生活の中の植民地主義』人文書院, 2004.
赤沢史朗. 『東京裁判』岩波書店, 1989.
矢野久美子. 『ハンナ・アーレント: 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者』中央公論新社, 2014.
朝日新聞「新聞と戦争」取材班. 『新聞と戦争 上』朝日新聞出版, 2011.
朝日新聞「新聞と戦争」取材班. 『新聞と戦争 下』朝日新聞出版, 2011.
赤澤史朗ほか編. 『戦時下の宣伝と文化』現代史料出版, 2001.
一ノ瀬俊也. 『宣伝謀略ビラで読む、日中・太平洋戦争: 空を舞う紙の爆弾「伝単」図録』柏書房, 2008.
鈴木明, 山本明編著. 『秘録・謀略宣伝ビラ: 太平洋戦争の“紙の爆弾"』講談社, 1977.
徳山喜雄. 『安倍官邸と新聞: 「二極化する報道」の危機』集英社, 2014.
石澤靖治. 『戦争とマスメディア: 湾岸戦争における米ジャーナリズムの「敗北」をめぐって』ミネルヴァ書房, 2005.
高木徹. 『ドキュメント戦争広告代理店: 情報操作とボスニア紛争』講談社, 2002.
門奈直樹. 『現代の戦争報道』岩波書店, 2004.
内田樹. 『街場の戦争論』ミンマ社, 2014.
グローバルピースキャンペーン編. 『テロリストは誰?: 完全シナリオ収録』ハーモニクス出版, 2004.
ジョエル・アンドレアス. 『戦争中毒: アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由』合同出版, 2002.
広瀬隆. 『アメリカの巨大軍需産業』集英社, 2001.
宮田律. 『軍産複合体のアメリカ: 戦争をやめられない理由』青灯社, 2006.
P.W.シンガー. 『戦争請負会社』日本放送出版協会, 2004.
ウィリアム・D.ハートゥング. 『ロッキード・マーティン巨大軍需企業の内幕』草思社, 2012.
松本利秋. 『戦争民営化: 10兆円ビジネスの全貌』祥伝社, 2005.
本山美彦. 『民営化される戦争: 21世紀の民族紛争と企業』ナカニシヤ出版, 2004.
宮田律. 『いま、なぜ「戦争」なのか?: 謎解き世界同時多発紛争』新潮社, 2002.
金子勝, 高橋哲哉, 山口二郎. 『グローバリゼーションと戦争責任』岩波書店, 2001.
水野直樹. 『創氏改名: 日本の朝鮮支配の中で』岩波書店, 2008.
外村大. 『朝鮮人強制連行』岩波書店, 2012.
高崎宗司. 『植民地朝鮮の日本人 』岩波書店, 2002.
北原みのり, 朴順梨. 『奥さまは愛国』河出書房新社, 2014.
佐波優子. 『女子と愛国』祥伝社, 2013.
レオ・クーパー. 『ジェノサイド: 20世紀におけるその現実』法政大学出版局, 1986.
藤原辰史. 『ナチスのキッチン: 「食べること」の環境史』水声社, 2012.
藤原辰史. 『ナチス・ドイツの有機農業: 「自然との共生」が生んだ「民族の絶滅」』柏書房, 2005.
藤原辰史. 『カブラの冬: 第一次世界大戦期ドイツの飢饉と民衆』人文書院, 2011.
ダニエル・J・ゴールドハーゲン. 『普通のドイツ人とホロコースト: ヒトラーの自発的死刑執行人たち』 ミネルヴァ書房, 2007. =Goldhagen, Daniel. Hitler's willing executioners: ordinary Germans and the Holocaust. Random House, 1996.
クリストファー・ブラウニング. 『普通の人びと: ホロコーストと第101警察予備大隊』筑摩書房, 1997.
プリーモ・レーヴィ. 『アウシュヴィッツは終わらない: あるイタリア人生存者の考察』朝日新聞社, 1980. =Levi, Primo. Survival in Auschwitz; and, The reawakening: two memoirs. Summit Books, 1986.
ヴィダル=ナケ. 『記憶の暗殺者たち』人文書院, 1995. =Vidal-Naquet, Pierre. Assassins of memory: essays on the denial of the Holocaust. Columbia University Press, 1992.
波田野直樹. 『キリング・フィールドへの旅』連合出版, 2006.
高沢皓司. 『カンボジア、いま: クメール・ルージュと内戦の大地』新泉社, 1993.
デーヴィッド・チャンドラー. 『ポル・ポト死の監獄S21 : クメール・ルージュと大量虐殺』白揚社, 2002.
歴史的記憶の回復プロジェクト編. 『グアテマラ虐殺の記憶: 真実と和解を求めて』岩波書店, 2000.
Rogers, Benedict. Burma: a nation at the crossroads. Rider, 2012.
武内進一. 『現代アフリカの紛争と国家: ポストコロニアル家産制国家とルワンダ・ジェノサイド』明石書店, 2009.
フィリップ・ゴーレイヴィッチ. 『ジェノサイドの丘: ルワンダ虐殺の隠された真実』WAVE出版, 2011.
ジャン・ハッツフェルド. 『隣人が殺人者に変わる時: ルワンダ・ジェノサイド生存者たちの証言』かもがわ出版, 2013.
伊藤芳明. 『ボスニアで起きたこと: 「民族浄化」の現場から』岩波書店, 1996.
長有紀枝. 『スレブレニツァ: あるジェノサイドをめぐる考察』東信堂, 2009.
木村元彦. 『終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ』集英社, 2005.
片山健. 『国際化と民族抗争: レバノン内戦・パレスチナ紛争・湾岸戦争』星雲社, 1996.
千田善. 『ユーゴ紛争はなぜ長期化したか: 悲劇を大きくさせた欧米諸国の責任』勁草書房, 1999.
金丸知好. 『ユーゴスラヴィアと呼ばれた国があった』NTT出版, 2000.
加藤雅彦. 『バルカン: ユーゴ悲劇の深層』日本経済新聞社, 1993.
プレドラグ・マトヴェイェーヴィチ. 『旧東欧世界: 祖国を失った一市民の告白』未来社, 2000.
中島偉晴. 『アルメニア人ジェノサイド: 民族4000年の歴史と文化』明石書店, 2007.
ローレンス・ライト. 『倒壊する巨塔: アルカイダと「9.11」への道 上』白水社, 2009.
ローレンス・ライト. 『倒壊する巨塔: アルカイダと「9.11」への道 下』白水社, 2009.
山本浩. 『憎しみの連鎖(スパイラル): アルカイダ工作員の実像 』日本放送出版協会, 2002.
フィリップ・ド・ブロカ. 『まぼろしの市街戦』20世紀FOX, 2014.
ダニス・ダノヴィッチ. 『ノー・マンズ・ランド』ポニーキャニオン, 2002.
ロベルト・ベニーニ. 『ライフ・イズ・ビューティフル』パイオニアLDC, 1999.
エミール・クストリッツァ. 『アンダーグラウンド』紀伊国屋書店, 2012.
バリー・レヴィンソン. 『グッドモーニングベトナム』ブエナビスタ, 2006.
ジャスティーン・シャピロ. 『プロミス』アップリンク, 2003.
アラン・レネ. 『夜と霧』アイ・ヴィ・シー, 2005.
マイケル・ケイトン=ジョーンズ. 『ルワンダの涙』エイベックス, 2007.
ゴダール. 『ベトナムから遠く離れて』Happinet, 2008.
ジャン=リュック・ゴダール. 『アワーミュージック』アミューズ, 2006.
ローランド・ジョフィ. 『キリング・フィールド』Happinet, 2010.
マルガレーテ・フォン・トロッタ. 『ハンナ・アーレント』ポニーキャニオン, 2014.
橋本忍. 『私は貝になりたい(1959年版)』東宝, 2008.
山本薩夫. 『戦争と人間 1』日活, 2005.
山本薩夫. 『戦争と人間 2』日活, 2005.
山本薩夫. 『戦争と人間 3』日活, 2005.
ハニ・アブ・アサド. 『パラダイス・ナウ』アップリンク, 2007.
ビデオ塾制作・著作. 『大娘 (ダーニャン) たちの闘いは続く』ビデオ塾, 2013.
「女たちの戦争と平和資料館」. 『ある日、日本軍がやってきた: 中国・戦場での強かんと慰安所』「女たちの戦争と平和資料館」, 2008.
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ, 三浦みどり訳. 『戦争は女の顔をしていない』岩波現代文庫, 2008.
中島岳志, 島薗進. 『愛国と信仰の構造: 全体主義はよみがえるのか』集英社新書, 2016.
岩川直樹, 大野一夫, 中村裕美子, 石山久男, 目良誠二郎, 黒田貴子, 笠井英彦. 『平和と戦争の絵本(全6巻)』(『1 人はなぜ争うの?』, 『2 平和ってなに?』, 『3 戦争はなぜくり返される』, 『4 非暴力で平和を求める人たち』, 『5 わたしたちは平和をめざす』, 『6 憲法で平和を考える』)大月書店, 2002.
下郷さとみ. 『戦争の怖さを感じ取る力を』あかね書房, 2013.
柳田文男. 『ビルマ独立義勇軍から国軍クーデターへ: 歴史をたどり民主化運動と日本の責任を考える』日本機関紙出版センター, 2021.
根本敬. 『物語ビルマの歴史』中央公論新社, 2014.
佐藤文香. 『女性兵士という難問: ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学』慶應義塾大学出版会, 2022.
清末愛沙. 『ペンとミシンとヴァイオリン: アフガン難民の抵抗と民主化への道』寿郎社, 2020.
北川成史. 『ミャンマー政変: クーデターの深層を探る』ちくま書房, 2021.
金東椿著, 金美恵ほか訳. 『朝鮮戦争の社会史: 避難・占領・虐殺』平凡社, 2008.
中野敏男. 『詩歌と戦争: 白秋と民衆、総力戦への「道」』NHK出版, 2012.
桜本富雄. 『歌と戦争: みんなが軍歌をうたっていた』アテネ書房, 2005.
戸ノ下達也. 『音楽を動員せよ: 統制と娯楽の十五年戦争』青弓社, 2008.
飯倉江里衣. 『満洲国軍朝鮮人の植民地解放前後史: 日本植民地下の軍事経験と韓国軍への連続性』有志舎, 2021.
ロマナ・ロマニーシン, アンドリー・レシブ. 『戦争が町にやってくる』ブロンズ新社, 2022.
ヴィクトール・E.フランクル. 『夜と霧: ドイツ強制収容所の体験記録』みすず書房, 1971.
乃南アサ. 『水曜日の凱歌』新潮社, 2015.
池内恵ほか. 『ウクライナ戦争と世界のゆくえ』東京大学出版会, 2022.
西谷修. 『夜の鼓動にふれる戦争論講義』ちくま学芸文庫, 2015.
斉藤泰彦. 『わが心の安重根: 千葉十七・合掌の生涯』五月書房, 1994.
加東大介. 『南の島に雪が降る』ちくま文庫, 2015.
土家由岐雄文, たけべもといちろう絵. 『かわいそうなぞう』金の星社, 1970.
教皇ヨハネ23世著, 岳野慶作訳. 『パーチェム・イン・テリス: 地上の平和』中央出版社, 1968.
教皇ヨハネ23世著, マイケル・シーゲル訳. 『パーチェム・イン・テリス: 地上の平和(ペトロ文庫)』カトリック中央協議会, 2013.
寺田俊郎『どうすれば戦争はなくなるのか――カント「永遠平和のために」を読む』
日本国憲法第九条は、欧米のみならず日本も含めた平和思想の多様で豊かな思想水脈の中で成立したものである。その思想水脈の一つとして、18世紀プロイセンの哲学者、イマヌエル・カントの世界市民主義的な平和思想がある。その代表的著作である『永遠平和のために』を繙きながら、戦争を防ぐ方途、国際社会と市民社会の役割、政治と道徳、世界市民主義などを考える。カントの平和思想と憲法第九条の関係についても考察している。
寺田俊郎(IGC所員)
想田和弘著『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』
文化人類学的手法に相通ずる「観察映画」という独自のスタイルを持つ映画作家、想田和弘氏は、橋下徹、安倍政権の支持層の言説の分析を通して、日本における民主主義の危機に警鐘を鳴らす。出版は2013年だが、いまもってその警告は待ったなしの状況である。市民が思考を放棄し、たたかいをあきらめた結果、何が起こったか。民主主義は、私たち一人ひとりの「不断の努力」によってのみ可能となることを、ぜひ本書で感じ取ってほしい。
田村梨花(IGC所員)
猿田佐世編著『米中の狭間を生き抜く』
米中対立が激しくなり、台湾有事も叫ばれる中、日本は外交・安全保障の方針をどうすべきか。そのモデルは、東南アジアにある。日本より軍事力も経済規模もはるかに小さい東南アジアの中小国は、したたかなバランス感覚で米国とも中国とも渡り合いながら自国の安全を確保している。「Don’t make us choose(米中選ばせるな)」というキーワードは米国一辺倒の日本にも当てはまるのではないか。
猿田佐世(新外交イニシアティブ代表、弁護士)
明日の自由を守る若手弁護士の会. 『これでわかった!「超訳」特定秘密保護法』岩波書店, 2014.
村井敏邦, 田島泰彦編. 『特定秘密保護法とその先にあるもの: 憲法秩序と市民社会の危機』日本評論社, 2014.
田島泰彦, 清水勉編. 『秘密保全法批判: 脅かされる知る権利』日本評論社, 2013.
自由法曹団秘密保護法プロジェクト編. 『これが秘密保護法だ: 全条文徹底批判』合同出版, 2013.
海渡雄一, 清水勉, 田島泰彦編. 『秘密保護法何が問題か: 検証と批判』岩波書店, 2014.
高橋哲哉, 斎藤貴男編著. 『憲法が変わっても戦争にならない?』筑摩書房, 2013.
高橋哲哉, 斎藤貴男編著. 『憲法が変わっても戦争にならないと思っている人のための本』日本評論社, 2006.
青井未帆. 『国家安全保障基本法批判』岩波書店, 2014.
斎藤貴男. 『戦争のできる国へ: 安倍政権の正体』朝日新聞出版, 2014.
斎藤貴男. 『安倍改憲政権の正体』岩波書店, 2013.
中野晃一. 『右傾化する日本政治』岩波新書, 2015.
中沢けい. 『アンチヘイト・ダイアローグ』人文書院, 2015.
高橋源一郎, SEALDs. 『民主主義ってなんだ?』河出書房新社, 2015.
SEALDs. 『民主主義ってこれだ!』大月書店, 2015.
自由と平和のための京大有志の会. 『自由と平和のための京大有志の会 声明書 (わが子からはじまるクレヨンハウス・ブックレット)』クレヨンハウス, 2015.
浜矩子, 柳沢協二, 内橋克人. 『民主主義をあきらめない』岩波ブックレット, 2015.
中野晃一. 『いまこそ民主主義の再生を!新しい政治参加への希望』岩波ブックレット, 2015.
立憲デモクラシーの会. 『私たちは政治の暴走を許すのか』岩波ブックレット, 2015.
神奈川新聞「時代の正体」取材班. 『権力はかくも暴走する』現代思潮新社, 2015.
柿沢明二. 『検証安倍イズム: 胎動する新国家主義』岩波新書, 2015.
小林節. 『タカ派改憲論者はなぜ自説を変えたのか』皓星社, 2015.
岩波書店編集部. 『私の「戦後70年談話」』岩波書店, 2015.
岡野八代. 『戦争に抗する: ケアの倫理と平和の構想』岩波書店, 2015.
三浦まり. 『私たちの声を議会へ: 代表制民主主義の再生』岩波書店, 2015.
日本再建イニシアティブ. 『「戦後保守」は終わったのか: 自民党政治の危機』角川新書, 2015.
高橋源一郎. 『ぼくらの民主主義なんだぜ』朝日新書, 2015.
樋口陽一, 山口二郎編. 『安倍流改憲にNOを!』岩波書店, 2015.
小熊英二. 『社会を変えるには』講談社, 2012.
丸山真男著, 杉田敦編. 『丸山真男セレクション』平凡社, 2010.
海渡雄一, 清水勉, 田島泰彦編. 『秘密保護法 何が問題か: 検証と批判』岩波書店, 2014.
岩波新書編集部. 『18歳からの民主主義』岩波新書, 2016.
青井未帆. 『憲法と政治』岩波新書, 2016.
菅野完. 『日本会議の研究』扶桑社新書, 2016.
神奈川新聞「時代の正体」取材班. 『語ることをあきらめない: 時代の正体 vol.2』現代思潮新社, 2016.
東京新聞「戦後の地層」取材班. 『戦後の地層: もう戦争はないと思っていました』現代思潮新社, 2016.
SEALDs. 『民主主義は止まらない』河出書房新社, 2016.
マーティン・ファクラー. 『安倍政権にひれ伏す日本のメディア』双葉社, 2016.
山田満. 『平和構築のトリロジー: 民主化、発展、平和を再考する』明石書店, 2021.
寺田俊郎. 『どうすれば戦争はなくなるのか: カント『永遠平和のために』を読み直す』現代書館, 2019.
石川健治. 『学問/政治/憲法』岩波書店, 2014.
猿田佐世. 『米中の狭間を生き抜く: 対米従属に縛られないフィリピンの安全保障とは』 かもがわ出版, 2021.
長谷部恭男, 杉田敦. 『憲法と民主主義の論じ方』朝日新聞出版, 2016.
長谷部恭男. 『戦争と法』文芸春秋, 2020.
小森陽一. 『あの出来事を憶えておこう: 2008年からの憲法クロニクル』新日本出版社, 2014.
小熊英二. 『「民主」と「愛国」: 戦後日本のナショナリズムと公共性』新曜社, 2002.
高橋哲哉. 『靖国問題』筑摩書房, 2005.
高橋哲哉. 『犠牲のシステム福島・沖縄』集英社, 2012.
ヴィンセント・ギャロ絵. 『茶色の朝』大月書店, 2003.
久保亨, 瀬畑源. 『国家と秘密』集英社, 2014.
将基面貴巳. 『言論抑圧: 矢内原事件の構図』中央公論新社, 2014.
E. W. サイード. 『裏切られた民主主義』みすず書房, 2003.
斎藤貴男. 『安心のファシズム: 支配されたがる人びと』岩波書店, 2004.
想田和弘. 『熱狂なきファシズム: ニッポンの無関心を観察する』河出書房新社, 2014.
想田和弘. 『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』岩波書店, 2013.
内田樹編. 『街場の憂国会議』晶文社, 2014.
保阪正康, 姜尚中, 香山リカ. 『「愛国」のゆくえ: 「戦後」の無意識とトラウマ』講談社, 2013.
上野千鶴子. 『ナショナリズムとジェンダー 新版』岩波書店, 2012.
野間易通. 『「在日特権」の虚構: ネット空間が生み出したヘイト・スピーチ』河出書房新社, 2013.
樋口直人. 『日本型排外主義: 在特会・外国人参政権・東アジア地政学』名古屋大学出版会, 2014.
木村草太. 『憲法という希望』講談社, 2016.
新外交イニシアティブ編,柳澤協二, 屋良朝博, 半田滋, 佐道明広, 猿田佐世著. 『辺野古問題をどう解決するか: 新基地をつくらせないための提言』岩波書店, 2017.
猿田佐世. 『自発的対米従属: 知られざる「ワシントン拡声器」』KADOKAWA,2017.
猿田佐世. 『新しい日米外交を切り拓く: 沖縄・安保・原発・TPP、多様な声をワシントンへ』集英社クリエイティブ, 2016.
猿田佐世, 金子勝, 大沢真理, 山口二郎, 遠藤誠治, 本田由紀. 『日本のオルタナティブ 壊れた社会を再生させる18の提言』岩波書店, 2020.
柳澤協二『亡国の安保政策――安倍政権と「積極的平和主義」の罠』
小泉、福田、第1次安倍、麻生各内閣のとき首相官邸で安全保障・危機管理担当の内閣官房副長官補の任にあった元トップ防衛官僚が、安全保障政策や憲法・安全保障法制の観点から、第2次安倍内閣による集団的自衛権行使容認のための解釈改憲を明快かつ痛烈に批判。安保の実務に精通したエキスパートは、軍備による抑止力を万能と考える安倍元首相を「夢想家」に過ぎないと危ぶむ。
中野晃一(IGC所員)
木村草太 『増補版 自衛隊と憲法 危機の時代の憲法論議のために』
2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻を受けて、2018年に出版された同書を大幅に増補したものです。憲法9条と日本の防衛、「敵基地攻撃能力(反撃能力)」や「核共有」などまさに今問題になっているトピックも拾いつつ、さらにコロナ対策にからめての緊急事態条項や、同性婚についてなど、憲法問題を広く縦横に解説しています
中野晃一(IGC所員)
木元茂夫. 『「アジア侵略」の100年: 日清戦争からPKO派兵まで』社会評論社, 1994.
木村愛二. 『国際利権を狙うPKO』緑風出版, 1994.
前田哲男編著. 『検証・PKOと自衛隊』岩波書店, 1996.
半田滋. 『「戦地」派遣: 変わる自衛隊 』岩波書店, 2009.
半田滋. 『3.11後の自衛隊: 迷走する安全保障政策のゆくえ』岩波書店, 2012.
中村ふじゑほか翻訳・解説. 『アジアの新聞が報じた自衛隊の「海外派兵」と永野発言・桜井発言』梨の木舎, 1995.
梅田正己. 『「非戦の国」が崩れゆく: 有事法制・アフガン参戦・イラク派兵を検証する』高文研, 2004.
柳澤協二. 『亡国の安保政策: 安倍政権と「積極的平和主義」の罠』岩波書店, 2014.
新外交イニシアティブ編, 柳澤協二ほか. 『虚像の抑止力: 沖縄・東京・ワシントン発安全保障政策の新機軸』旬報社, 2014.
サンダーバードと法を考える会編, 水島朝穂コーディネーター. 『きみはサンダーバードを知っている: もう一つの地球のまもり方』日本評論社, 1992.
君島東彦編著. 『非武装のPKO: NGO非暴力平和隊の理念と活動』明石書店, 2008.
斎木伸生ほか. 『世界のPKO部隊: Peace Keeping Operations』三修社(発売), 2000.
佐々木芳隆. 『海を渡る自衛隊: PKO立法と政治権力』岩波書店, 1992.
上杉勇司. 『変わりゆく国連PKOと紛争解決』明石書店, 2004.
石塚勝美. 『国連PKOと平和構築: 国際社会における東ティモールへの対応』創成社, 2008.
近藤順夫. 『カンボジアPKO: ゆれ動いた372日』日本評論社, 1994.
陸培春. 『PKO: アジア人と日本の高校生はどう考えているか』梨の木舎, 1993.
柴野たいぞう. 『カンボジアの真実: 陥穽に落ちたPKO』亜紀書房, 1993.
前田哲男. 『カンボジアPKO従軍記』毎日新聞社, 1993.
緑風出版編集部編. 『カンボジアPKO: 分析と資料』緑風出版, 1992.
三好範英. 『カンボジアPKO 特派員報告: 地域紛争解決と国連』亜紀書房, 1994.
池田維. 『カンボジア和平への道: 証言日本外交試練の5年間』都市出版, 1996.
河野雅治. 『和平工作: 対カンボジア外交の証言』岩波書店, 1999.
飯島滋明ほか. 『安保法制を語る!自衛隊員・NGOからの発言』現代人文社, 2016.
長谷部恭男. 『検証・安保法案: どこが憲法違反か』有斐閣, 2015.
長谷部恭男, 杉田敦編. 『安保法制の何が問題か』岩波書店, 2015.
山内敏博. 『「安全保障」法制と改憲を問う』法律文化社, 2015.
木村草太. 『増補版 自衛隊と憲法: 危機の時代の憲法論議のために』晶文社, 2022.
奥平康弘・山口二郎編『集団的自衛権の何が問題か』
2014年7月1日に強行された集団的自衛権の行使を容認した閣議決定による解釈改憲を批判する論集。憲法学者や政治学者をはじめとした研究者のほか、元防衛官僚や元内閣法制局長官などの実務家も寄稿し、多岐にわたる論点を提示している。2015年通常国会で5月の連休明けにいよいよ安保法制が進められ、2016年夏には衆参ダブル選挙を行い、憲法改正へ向かおうかというなか、警告を発した書。残念ながら、その警告は今でも有効である。
寺田俊郎(IGC所員)
寺井一弘・伊藤真編著 『安保法制違憲訴訟私たちは戦争を許さない』
2015年9月19日、安保法制が強行採決され、集団的自衛権の行使が容認されてしまいました。しかし国民世論、憲法学者や法曹関係者の間で、圧倒的にこれを違憲とする声が大きく、その中から「安保法制違憲訴訟の会」が誕生し、これまでに25裁判所で訴訟が提起されています。保守的な日本の裁判所は憲法判断を回避し、訴訟を棄却することを重ねていますが、司法の場で法的な問題を明らかにする取り組みとして成果を挙げています。
中野晃一(IGC所員)
朝日新聞政治部取材班 『安倍政権の裏の顔「攻防集団的自衛権」ドキュメント』
集団的自衛権の行使容認を法制化した2015年安保法制を知っていますか?2013年8月の内閣法制局長官人事への介入、2014年7月の閣議決定による解釈改憲から、2015年9月の国会による強行採決と進む中で、立憲主義や民主主義が大きく毀損されてしまいました。朝日新聞政治部のほぼリアルタイムの連載記事をもとに、永田町と霞が関で何があったかを振り返ります。
中野晃一(IGC所員)
半田滋. 『Q&Aまるわかり集団的自衛権』旬報社, 2014.
半田滋. 『日本は戦争をするのか: 集団的自衛権と自衛隊』岩波書店, 2014.
福好昌治. 『平和のためのハンドブック軍事問題入門Q&A40: 国防軍・集団的自衛権・特定秘密保護法』梨の木舎, 2014.
川村俊夫. 『ちょっと待った集団的自衛権って?』学習の友社, 2007.
浦田一郎, 前田哲男, 半田滋. 『ハンドブック集団的自衛権』岩波書店, 2013.
奥平康弘, 山口二郎編. 『集団的自衛権の何が問題か: 解釈改憲批判』岩波書店, 2014.
豊下楢彦. 『集団的自衛権とは何か』岩波書店, 2007.
豊下楢彦, 古関彰一. 『集団的自衛権と安全保障』岩波書店, 2014.
浅井基文. 『集団的自衛権と日本国憲法』集英社, 2002.
木村草太, 國分功一郎. 『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』晶文社, 2015.
豊下樽彦, 古関彰一. 『集団的自衛権と安全保障』岩波書店, 2014.
浅井基文. 『すっきり!わかる集団的自衛権Q&A』大月書店, 2014.
水島朝穂. 『ライブ講義徹底分析!集団的自衛権』岩波書店, 2015.
長谷部恭男編. 『検証 安保法案どこが憲法違反か』有斐閣, 2015.
長谷部恭男編. 『安保法制から考える憲法と立憲主義・民主主義』有斐閣, 2016.
寺井一弘, 伊藤真編著. 『安保法制違憲訴訟私たちは戦争を許さない』日本評論社, 2020.
安保法制違憲訴訟の会編. 『私たちは戦争を許さない』岩波書店, 2017.
阪田雅裕. 『「法の番人」内閣法制局の矜持』大月書店, 2014.
朝日新聞政治部取材班. 『安倍政権の裏の顔「攻防集団的自衛権」ドキュメント』講談社, 2015.