経済学PhD応募のコツ
イェール大経済学部の勤務一年目に、PhDの入学審査担当になったところ、色々と発見がありました。フェイスブック上で頂いた先達(スタンフォード大とペンシルヴァニア大に勤務中)や同輩(カリフォルニア大バークレー校・ロサンゼルス校に留学中)の御意見とあわせてご覧ください。北米の経済学PhDにこれから応募しようという方、それから推薦状を書かれる先生方のお役に立てば幸いです。
アドバイス対象として念頭に置いているのは、現在日本の経済学修士課程(コースワークの整備されている東京・一橋・大阪・京都・慶應などの大学院)に在籍していて、来年以降にトップ10~20校に留学した上で、北米で研究を続ける予定の方です。
学部生の方には、原則として、上記の修士課程(できれば東大のコースワーク)でAクラスの成績を獲得し、下記③に該当するような修士論文を仕上げてからの応募をお勧めしています。過去には農学部卒業直後にハーバードの経済学PhDに進んだ方もおられますが、これは例外です。
経済学PhD以外の情報は不足していますが、ファイナンス、マネジメント、マーケティング、ストラテジーといった隣接分野での応募に関しても、共通点はあるものと予想します。
私自身は2005年に修士課程から初めて経済学に参入して、2007年春に入学許可が出たのはペン、ウィスコンシン、ミネソタ、それからUCLAのビジネススクールという結果なので、必ずしもPhD応募に大成功したわけではありません。むしろ下記は反省会コメントのようなものとお考えください。
いずれも個人的な見解で、所属機関の方針を代表するものではありません。感想を述べ合っている私たちも、それから日本や北米での指導教授も、結局のところ人様のキャリアに責任を取れるわけではないので、あくまで御自身の判断を優先して下さい。
2013年2月23日
伊神満
2013年3月8日 ファイナンスPhDについて、Stanford GSBの視点から下記の追加情報を頂きました。