飯山・二村研究室では「ナノ空間」に焦点を当て、X線測定や吸着測定による実験と計算科学による解析を組み合わせた現象の解明、微小空間で起こるユニークな現象を活用した新奇機能性材料の創製に取り組んでいます。
活性炭やゼオライト等に含まれる「ナノ空間」は、直径が 1 nm 程度と、分子数個分に相当するような極微小空間です。このような微小空間に閉じ込められた分子集団はどのような振る舞いを示すでしょうか。
私たちは、X線を使った構造解析により、ナノ空間中の水が示す「相転移温度の消失」「負の熱膨張」「特異な秩序構造の形成」などの特異な現象を明らかにしてきました。
溶媒分子を含まず、プラスイオン(カチオン)とマイナスイオン(アニオン)のみによって構成されている「イオン液体」は電池の電解液やガスの吸収材としての応用が期待されています。
イオン液体を幅 1 nm 程度のスリット型空間に閉じ込めた際に生じる 、通常はほとんど見られないマイナスイオンの近接を含む「超イオン状態」とも呼ぶべきその特異な構造を明らかにしました。
ナノ空間中では、分子混合現象も通常とは異なっていると考えられます。
通常は水と混じらない有機分子ジベンジルが、シリカ細孔中では水と「擬溶解状態」をとることをNMRによる検討によって見出しました。