近年,世界中で様々なサービスやアプリやプロダクトが生まれおり,自分たちが考えたアイディアを形にしやすい環境が整ってきています.みなさんも普段スマートフォンで様々なサービスを利用しているのではないかと思います.この講義では,サービスを利用する側ではなく,サービスを創る側の立場に立って,皆さんに様々なアイディアを考えてもらい,そのアイディアのプロトタイプを開発してもらいます.
アイディアをより良いプロダクトにしていくためには,「計画」「実装」「評価」「改善」の工程を上手く回していく必要があります.本講義で学ぶラピッドプロトタイピングは,これらの工程を上手く回していくための1つの方法です.
本講義では,自分のアイディアを主体的に自ら実践していくためのラピッドプロトタイピングのマインドとスキルを受講者に伝えます.具体的には,アイディアソンやハッカソンと呼ばれるやり方を通じて,ラピッドプロトタイピングを実践していきます.受講者は,チームを作って,自分たちが実践してみたいアイディアについて,ディスカッションをしたりプロトタイピングをしたりしながらアイディアを形にしていきます.
本講義は,「初日の講義」「開発期間」「最終日の講義」の3つの期間から成り立っています.
初日の講義では,はじめに講義のオリエンテーションを行います.オリエンテーションでは,ラピッドプロトタイピングに関する内容を伝えます.その後,受講者同士でチームを作ります.チームで実践してみたいアイディアを議論し,プロトタイピングに必要な項目を挙げていきます.
開発期間は,実際にプロトタイピングを行う時間です.この期間は,約3週間あります.開発期間中は,チーム主体で計画を立てて作業を進めていくことになります.毎週チームのメンバーで集まって,作業の進捗状況を確認してもらいます.この期間中に作業した内容を作業日誌としてレポートにまとめて提出してもらいます.
最終日の講義では,開発期間中にプロトタイピングした成果物を発表してもらいます.また,各チームが開発したプロトタイプを体験し受講者同士で議論を行います.
本講義では,上記の3つの期間において,ヤフー株式会社のクリエイターの方々が開発の支援を行います.具体的な支援として,初日の講義では,実際に開発を進めていく中でわからないことなどを,現地で直接相談しながら支援を受けることができます.開発期間中は,オンラインのチームマネジメントツール(Slack等)を利用して,ヤフーのクリエイターの方々から開発期間中の課題に対して支援を受けることができます.また,最終日の講義では,発表の内容や制作物に関して直接現地でアドバイスなどを受けることができます.
最後に,みなさんは既にアイディアと行動力次第で社会に貢献できる環境の中にいます.その環境を使いこなせるかは,みなさん次第です.本講義を通じて,その環境をうまく使いこなして,自分のアイディアを形にしていくマインドを身につけてください.