具体的な5つの三重の姿

1.安全安心な三重

  • まずはコロナの感染を防止することが、緊急の課題です。発症を予防し、重症化リスクを低減させるワクチン接種を推進します。

  • 幾多の台風、豪雨災害に見舞われた三重県、そうした被害を可能な限り少なくし、さらには南海トラフ地震に備えるため県土の強じん化を実現するとともに、事故災害にも対応するため、海上保安庁などでの経験を活かし、危機管理体制を一層充実します。また、県民の命を守るために「盛り土」の再点検を実施します。

  • コロナに立ち向かっている医療に従事する方々への支援を充実するとともに、地域の偏在是正を含む県内医療体制の整備、がんや認知症などに対する予防医療の拡充を進めます。また、市町と連携した健康増進施策も推進します。

  • 自動車行政、治安行政の経験を活かし、安心生活の基盤となる交通事故の防止や治安の確保に努めます。特に若年層や高齢者の被害低減に努めます。

2.賑わいのある三重

  • コロナの影響で打撃を受けている観光産業、交通産業、農林水産業などの事業者の方々を支援し、コロナ後の反転攻勢につながるようにします。

  • 日本書紀にあるように、古来より三重は風光明媚で食材が豊かな住みやすい「美し国」。コロナ収束後には、強力な観光客誘致の実施と県産品の売り込みを行います。外客誘致にはJNTO(日本政府観光局)の力も活用します。県産品の売り込みに当たっては「伊勢茶愛」に代表される県産品への愛着の醸成に努めます。

  • またコロナ禍にあっても、新生活様式に対応したワーケーション、テレワーク、2拠点勤務の拠点としての三重の優位性を訴え、家庭内高級食材向けに三重ブランドの食材を積極的に売り込みます。

  • 来るべき自動運転社会の到来を見据え、鉄道駅や道の駅を活用したレベル4の自動運転実験を推進します。それまでの間の高齢の方々の移動を確保するために自治体が中心となった「助け合い交通」の制度の構築を支援します。

  • リニアの早期完成は首都圏への移動時間の短縮効果だけではなく、2拠点勤務の促進による人口の社会増をもたらし、観光客の増加も見込めます。早期の開業を強力に働きかけます。自然災害に備え、経済活動の基盤としての必要性が高い道路の整備や耐震強化岸壁の整備を促進します。

  • 「美し国三重」の基盤を作る農林水産業の安定的な発展のため、省力化を推進するとともに、収益力の向上のためのサプライチェーン構築の検討を支援します。

  • 「ものづくり三重」を一層発展させるため、地域の特性に応じた産業の発展を支援します。

  • 「文化」、「歴史」という宝。三重には、その宝を大切に守り、受け継いできた多くの人々がいます。観光立県の資源としてだけではなく、「文化・歴史立県 三重」を目指して、そんな地域の皆様と連携しながら様々なイベントを催していきます。

  • 海洋を活用するブルーツーリズムなどの自然観光を推進し、「三重ブランド」による農林水産業の収益力向上を図ることなどにより、県南部地域の一層の活性化を推進します。

3.思いやりのある三重

  • 地域の福祉活動を支援し、誰もが安心して暮らせる三重県を実感できるよう民生委員や児童委員、市民活動団体(NPO)やボランティアの皆さんが、さらに活動しやすい環境を作っていきます。

  • 三重では多くの心身に障がいがある人が生き生きと仕事をしています。さらに多くの方が障がいに関係なく生活できるような社会作りを三重県がモデルを示しながら率先して提案していきます。そのために、交通、教育、観光などの場でのバリアフリー環境の整備を推進します。

  • 特に傷つきやすい子供たちを守るため、児童虐待の防止、里親支援、児童養護の体制の充実や子供の貧困対策など、子どもの権利擁護の取り組みを推進します。

  • 女性や高齢者、障がい者、外国人が能力を発揮して働ける環境作り、ダイバーシティ社会の実現を図ります。

  • ひきこもり状態にある人をはじめ、生きづらさや働きづらさを感じている方々を誰一人取り残さないよう、思いやりのある支援を行います。

4.未来を拓く三重

  • 「こどもは国の宝、三重の宝」です。三重県の未来は子供たちにかかっています。フランスのように社会全体で子供を育てるようになることが理想ですが、まずは子供たちが生き生きと学べる環境をつくっていきます。いじめの根絶を図り、また不登校児童生徒の支援をすすめるとともに、少人数教育の推進に取り組みます。

  • 我が国にとって、人口減少は経済力を削り、国力を奪う「静かなる脅威」です。三重の未来を明るいものとするためには、何をおいても人口減少をくい止める総合的な対策をあらゆる施策を総動員して実施に移す必要があります。更にはその効果を検証し、普段の改善を図りつつ、粘り強く、大胆な取り組みを進めます。妊娠を希望する女性が相談しやすい社会の仕組みを充実し、出生率の向上を図るとともに、他地域からの移住を促進し、2拠点勤務の受け皿整備を実施し、人口の社会増を図ります。また、大学進学時の転出抑制にもつながる県立大学の設置等の是非について、財政状況等も勘案しつつ検討します。

  • 「美し国三重」の基盤をなす森林や伊勢湾の環境の改善にSDGsの観点も踏まえつつ、積極的に取り組みます。具体的には、国のカーボンニュートラル戦略と連動し、「ゼロエミッションみえ」プロジェクトを起動します。また、「海の豊かさを守ろう」というSDG14のテーマの一環でもある大阪宣言を着実に履行するための海プラごみの調査、削減計画の策定を推進します。グリーン産業の育成も図り、環境産業立県を目指します。

  • 企業活動の効率化、農林水産業を含む産業の省力化、教育の充実、身近な医療の実現、コロナ禍の中での新生活様式、ライフワークバランスを実現するための働き方改革、更には県民目線に立った使いやすい行政システムの構築のためにはデジタル化推進が不可欠で、それが県の未来を決めるといっても過言ではありません。革新的な一層のデジタル化進めます。

5.県民とともに歩む三重

  • 「信無くば立たず」常に県民に信頼される行政の実現のために、行政のあり方の不断の点検を行います。

  • 古代中国では「政治」のことを「聴政」と呼びました。徹底的に県民の声に耳を傾けるシステムを構築し、「聴いて聴いて、さらに聴いて、汗をかく行政」を実現します。

  • 難しい問題、困難な問題を先に送らず、県民の皆さんに分かりやすく提示し、「万機公論に決すべし」の姿勢での行政展開を行います。

  • 三重の財政を預かる身として、不断のチェックと適正な予算策定と執行を心がけます。二本松藩の「戒石銘」に思いをいたし、職員の士気を落とさないようにしながら、行政のムダの排除、効率化に努めます。