研究対象は、結晶性のソフトマテリアル(高分子単体・共重合体・ブレンド)の構造と物性です。
特に、ポリ(L-乳酸)などのバイオプラスチックの織り成す複雑なミクロ組織と物性に関する研究を行なっています。
材料内部のミクロ組織の解析には主としてX線回折・散乱法を使い、分光法や顕微鏡法と組み合わせることで、階層構造を多面的・横断的に解析しています。
ミクロ組織とその動的変化を紐解くことで、構造学的見地からバイオプラスチックの高性能化・機能開拓に挑戦しています。
バイオプラスチックの分子設計・化学合成から研究を行い、最近では低環境負荷のマイクロ波加熱を利用した合成にも取り組んでいます。
詳しくはこちらをご覧下さい。
Crystallization & hierarchical microstructure of semicrystalline polymers
Structure-property relationships of biobased polymers
Crystal structure analysis by X-ray fiber diffraction methods
Synchrotron WAXD/SAXS simultaneous measurements
Complementary usage of real- & reciprocal-space techniques to understand structure & dynamics of soft materials
Development of software for structure analysis of polymers
学べること、身につくこと(知識と技術)
高分子の化学合成(例: 重縮合、開環重合、マイクロ波合成)
高分子の成形加工(例: 溶融混練、ホットプレス、延伸、熱処理)
高分子の構造とその解析手法(例: 広角X線回折、小角X線散乱、偏光顕微鏡、赤外分光法)
高分子の物性とその評価手法(例: 示差走査熱量測定、引張試験、酵素分解試験)
➡ 高分子の合成から構造・物性、成形加工まで一通り学び、実験技術を習得することができます。
研究の進め方
学部・修士の学生: 教員側からいくつか研究テーマを提案します。各学生の興味・適性などを踏まえて、テーマを決定します。
博士課程の学生: 基本的には、学生が自ら研究テーマを立案することが望ましいです。
➡ 知識と技術を習得し鍛錬しながら、それぞれの研究テーマの課題解決に取り組んでいきます。