ここには、健康になるための、健康であるための気づきがあります。健康情報満載です。
ここには、健康になるための、健康であるための気づきがあります。健康情報満載です。
在宅医療とは、ご自宅や施設で療養をしている患者さんに対する医療のことです。医師や歯科医師、看護師、ケアマネさんやヘルパーさんなどと情報を共有して、どのような医療サービスが良いのか取り組んでいくのです。
薬剤師は何をしているかというと、患者さん宅にお伺いして、薬の管理をしたり、心身の状態、医療衛生材料、薬やサプリメントなどの相談に乗ったりしています。得た情報をもとに他職種の人たちとみんなで、患者さんをサポートしています。
また、在宅医療は病院や薬局に通えない人だけが対象ではありません。引きこもっている人、精神的な問題で、薬を沢山飲んでしまう人、逆に指示通り服薬しない人も対象となります。つまり、きちんと服薬が出来ない人です。実は増えており、今、このような人たちを救うためには近隣の方々の助けが必要となっております。皆さんのお住まいの地区にもいらっしゃる可能性があります。地域ぐるみで支え合う必要があります。みんなの力が必要な時代です。
そして、どうして良いかわからない、在宅につなげたいと思ったら、身近な窓口である薬局に相談しても良いです。普段から、そのような薬局を作っておくことは大切ですし、常陸大宮薬剤師会ではそのような相談も受けております。
ちょっと聞いてみたい、相談したいと思ったら、トップページの問い合わせコーナーで常陸大宮薬剤師会にご連絡ください。
ここのところ忙しくてなかなか自由な時間がとれません。それでも、少しの時間を狙って近くの公園や山林に行ったりしてます。今の時期、目的は「キノコ」ですね。食用キノコの採取です。今回はほとんどがナラタケモドキでした。キノコ狩りで注意すべき事は食用キノコから覚えるのではなく、毒キノコから覚えることですね。中でも注意すべき事、それは以前食用だったキノコが、毒として指定されることがあるという事です。
例えば、ウスタケの仲間。フジウスタケなどは富士山にドライブに行ったとき立ち寄ったお土産屋さんでも売られていました。しかし、毒キノコ指定です。同じように、サクラタケもそうですね。以前は無毒と言われたドクベニタケも最近は有毒と言われています。お酒を飲みながら食べると大変なことになるというハエトリシメジやヒトヨタケもお酒好きには要注意。しかし、これらは、食べる量や調理方法で普通に食べることが出来るのです。そんな量食べないだろう、と言う量を食べたりナマで沢山食べたり、はよくありません。
逆に毒キノコだけど貴重な食材として使用している地域もあります。テングタケを干して部屋に置けばハエ退治になるし、塩漬けにすれば毒は無くなります。保存食として食べる地方もあるようです。また、死亡毒キノコのジャグマアミガサタケ、これは超高級食材です。食べたことはないですが、超絶品!!とのこと。しかし、きちんと毒抜きしないと大変です。換気をちゃんとしないために、コックさんが倒れ大変なことになった、と言う事もよくあるようです。
以前は少しくらいナマで食べても中毒するようなキノコはない、と言われていたのですが、今はそんな昔の常識は通用しません。カエンタケというとんでもない毒キノコが出現しました。触れただけでも酷い炎症を起こすと言われるこのキノコ、見かけたら絶対に近づかないようにしましょう。
植物でも同じ事が言えます。山菜で有名なワラビは発ガン物質を含みます。オカジュンサイと称される野草のギシギシはシュウ酸を多く含みます。野草はほとんどがシュウ酸を含みます。そして、繊維質の宝庫でもあります。以前、カンゾウが食べられるということを教えた人がお腹の調子が悪いとやってきました。カンゾウの新芽が大変美味しかったので、どんぶり2杯ほど食べてしまったと言います。体調を崩すのは当たり前ですね。カンゾウは山菜の帝王で、茨城県では普通に見られますが、場所によってはみんながこぞって取ったために、採取禁止となっている所もあるようです。
厳密に言うと、ナスもトマトもネギも毒成分が含まれます。そう、すべての植物は大なり小なり毒成分を含んでいるんですね。ナスは品種改良されたものが我々の食卓に上りますが、原植物は猛毒です。
逆に猛毒草として知られる彼岸花、球根は最高質のデンプンを含み最高の食材となります。しかし、毒抜きのやり方を知らない人は絶対食べてはいけません。
なぜ、植物にはすべて毒があるのでしょう?それは、逃げることが出来ないからなのです。これ以上食べたら、大変なことになるぞ!!と言うことなのですね。子孫を増やすための自然界の知恵なのでしょう。私たちはその自然の恩恵に預かっているのです。
結論から言うと、3つとも依存が形成されやすい。酒は飲みすぎで心身に害が出るしアルコール依存症も多い。タバコも体に対しては何も良いことはないどころか、タバコの煙は回りに居る人の健康もむしばむ。依存も形成され、辞めるのには大変な努力を必要とすることが多い。では大麻はどうか?
最近、合法だが大麻類似成分の入ったグミを摂取し健康被害の現れたというニュースが流れた。合法で大麻より全く安全なグミで健康被害が出ているのである。そして、このグミの価格は7000~8000円、5粒で5000円等という価格だ。一般的にこの価格では購入する人は少ないと思われるが、愛用者は日なりの数に上る。つまり、このような人たちには依存が形成されている、と言うことだろう。*大麻類似成分の入ったグミは令和5年12月2日より、指定薬物となり流通が禁止されました。
違法薬物として取り締まられている大麻の問題成分がTHC(テトラヒドロカンナビノール)。このグミの主成分はHHCH(ヘキサヒドロカンナビノール)。この成分と似ているTHCH(テトラヒドロカンナビヘキソール)は、THC(テトラヒドロカンナビノール)の約33倍の効果が得られると言われているが、もし、そうだとしたら規制対象にならないのも変な話だ。いずれにせよ、現時点で合法と言われているHHCH入りグミを使ってこの騒動、違法である大麻を使用して問題が無いはずは無い。上の図は実例だ。
本当の心地よさは「努力して得られるもの」だ。すぐにモノに頼ることで心地よさを求めると言う、安易な姿勢が問題なのだ。実話で示したように、たった1回の大麻の使用で人生を台無しにしてしまうのだ。他の国がそうだから、みんながそうだから、と他者依存的な姿勢は改めなくてはならない。
当たり前ですが、人間の身体は食べ物から出来てます。米や野菜、魚が消化されて我々の身体を作ります。これに生活習慣や気持ちのありようが作用して、良い身体、悪い身体が出来るのです。
また、食べ物が身体に吸収されていくためには、まず、「消化」が大切となります。その、最初の入り口が、口腔です。胃腸に対しての負担を軽減し、栄養吸収を良好にするためには、咀嚼・嚥下が大変重要となります。そして、重要な働きをする「主役」が「歯」ですね。よく噛む、と言う事が健康上大変重要ですが、そのためには丈夫な歯が必要です。丈夫な歯を維持すると言う事は、健康維持には必要不可欠なのです。
虫刺され、というとスズメバチ、そして毛虫に注意が必要ですが、あなどれないのは、マダニ、ツツガムシなど、ダニ類です。千葉県でツツガムシで亡くなった人がいる、また、千葉市のアパート裏の林でも普通にマダニは捕獲されている、という報道を見て正直ビックリしました。私の記憶では、マダニの生息地はは三国山脈を越えてない、しかし、群馬で初めて確認された、と言うところまででした。コロナウイルス騒動でかなり増加した、と言う報道も目にしました。理由はわかりませんが、これは大きな問題に発展しかねません。何しろ、こういったダニからの感染症は、新型コロナウイルスどころでは無い死亡率を誇ります。
最近、特に話題になっているのは、マダニから感染する「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」です。SFTSウイルスに感染すると、6日~2週間後に高熱・吐き気・腹痛・下痢・血便などの症状があらわれます。未だに根本的な治療法が確立しておらず、症状を抑える対症療法を行うしかないのです。SFTSについては直接マダニに刺されて発症するだけでなく、ペットから飼い主や獣医師が感染するケースが多数報告されています。感染したペットの体液には大量のウイルスが含まれており、それら排せつ物に何らかの形で接触することにより感染してしまうのです。
このほか、マダニが媒介する病気には、本州北部以北で多く見られるライム病、西日本中心にみられる日本紅斑熱などもあります。日本紅斑熱の感染報告が2021年過去最多を更新するなど、マダニが媒介する感染症にかかる人は増えており注意が必要です。ライム病は、マダニに刺されて10~14日ほどたってから、刺された部位に赤い大きな発疹が現れて広がります。そして、発熱や筋肉痛、関節痛などが現れます。日本紅斑熱は、マダニに刺されてから2~8日間の潜伏期を経て、全身に赤い発疹が出て、発熱、頭痛、倦たい感などが現れます。
マダニが皮膚に吸い付いている場合には、無理に取り除いてはいけません。皮膚にマダニの吸い口が残ってしまい、肉下種(にくげしゅ)と呼ばれるしこりができることがあります。無理に引きはがそうとすると、口の一部が体内に残り化膿することもあります。また、マダニの体を引きちぎるとウイルスがまき散らされ感染の可能性が高くなります。マダニに刺された場合には、そのまま皮膚科を受診して、マダニの吸い口が残らないように取り除いてもらう事が大切です。
ツツガムシ病はダニの一種ツツガムシによって媒介されます。患者さんは、汚染地域の草むらなどで、有毒ダニの幼虫に吸着され感染します。発熱、刺し口、発疹は主要3徴候とよばれ、およそ90%以上の患者さんにみられます。患者さんの多くは倦怠感、頭痛を訴えます。治療が遅れると致死率が高いです。
虫と言えば、もちろん蜂や毛虫にも注意が必要。感染症では無いですが、ハチに刺されることで、命に関わる場合があります。原因はハチ毒による「アナフィラキシーショック」です。アナフィラキシーショックとは、短時間に全身にあらわれる激しい急性のアレルギー反応です。1回目はスズメバチ、2回目はアシナガバチなどのように、1回目と2回目で刺したハチの種類が異なる場合でも、アナフィラキシーショックを起こすことがあるので注意が必要です。ハチは黒っぽいものに反応して襲う習性があるため、服やバックなどはできるだけ明るい色にしましょう。明るい色だとマダニやムカデなどの虫が付着しているのをみつけやすくなります。香水や整髪料は、虫を過剰に刺激したり引き寄せたりすることがあるので注意が必要です。ハチには、虫よけスプレーは効きません。ハチやハチの巣を発見したら、静かに離れてください。家の中に虫を持ち込まないよう家に入る前に服や持ち物に虫がついていないかチェックし、すぐに着替えます。子どもの場合は、体に虫がついていないかどうか、保護者がチェックしてあげましょう。
ディートやイカリジンに代表される虫除けスプレーも用途に合わせて上手く使い、予防に役立てましょう。虫に刺されたら、抗ヒスタミン剤やステロイド含有の外用薬を塗布したり、場合によっては内服薬を使用します。薬剤師に相談する、皮膚科受診する、等が大切です。
虫刺されからの感染症だけで無く、感染症は人類にとって永遠の戦いです。新型コロナウイルスのような新型ウイルスの登場もまだあるでしょう。このように感染症との戦いには終わりが無いのです。トップページにもリンクを張りましたが、茨城県の感染症情報センターでは話題の感染症や流行り病情報も掲載されています。ご参考下さい。
紫外線、多くの人が聞いた事があるこの言葉、実はよくわかってない人がほとんどだと思います。光は波長の短い領域から長い領域に並べると、
γ線⇒X線⇒紫外線⇒可視光線(目で見える領域)⇒赤外線
となります。可視光泉より波長の短い領域は、直線的に進み、エネルギーは強くなります。巨大恒星が爆発すると、γ線を直線状に噴出しますが、その矛先が地球に向いていたら、生命は終焉を迎えると言う事もあります。オリオン座のベテルギウスは、一時γ線の矛先が地球を向いているのではないか、とドキドキハラハラでした。つまり、人類滅亡の危機だった訳です。しかし、矛先から20度ほどズレていた、人類は滅亡を免れた、とNASAは発表しました。
可視光より長波長側では、障害物に当たっても、そこを回り込むように進みます。私たちの体が温かいのも、赤外線が出ているから温かい、訳ですね。電波も可視光より長波長側で、人類は多くの恩恵を受けています。
話はそれましたが、紫外線は可視光より波長が短いです。この紫外線、人類が生きていくためには必要不可欠です。
人類発祥の地はアフリカ、との仮説があります。最初は体毛に覆われていました。この頃は、皮膚は白かった、しかし、進化と共に体毛が少なくなると、紫外線からの影響を遮断して、紫外線の害から身を守るためにメラニン色素が濃くなった訳です。人類が、赤道付近から両極に向け移動する、つまり紫外線の弱い地に移動すると、メラニン色素の強い濃い皮膚色では、今度は紫外線の恩恵を受けられなくなります。そのため、白い肌色に進化していった訳です。紫外線はビタミンDを身体で有効に使えるように変化させ、抵抗力を増強し、ガンを予防し強い身体を作ります。しかし、過度の紫外線は、ガンを引き起こす原因ともなります。つまり、紫外線の量の問題、メラニン色素と紫外線量のバランスの問題、と言う事になります。白人は紫外線でガンになるリスクが高く、黒人は紫外線でガンになるリスクはほとんどありません。人種差があるのです。
メラニン色素を作るのはメラノサイトという細胞。実は黒人だろうが白人だろうが、メラノサイトの数はほぼ同じ。つまり、メラノサイトがメラニンを作る能力が違うのです。そして、このメラニンを作るときには、活性酸素が重要となります。これが無いとメラニン色素が出来ず、大変な事になります。皮膚ガンにもなりやすくなります。しかし、活性酸素はガンを引き起こす、とも言われまた、がん細胞を破壊する、と言う事もやっています。ですので、これも量とバランスの問題、と言う事になりますね。
紫外線の功罪について述べましたが、やはり日焼けは気になるところ。日焼け止めを使うケースも多くなります。これも紫外線吸収剤や反射剤があり、それぞれ長所、短所があります。例えば、紫外線吸収剤よりも紫外線反射材の方が、身体に対する負担は低いのですが、テカりやすかったりしますね。また、紫外線防止剤の効果はSPF(Sun Protection Factor)やPA(Protection Grade of UV-A)という数値で表されます。SPFは主にUV-Bによるサンバーンを防ぐ効果を示す数値で、紫外線で皮膚に赤い斑点が現れるまでの時間を何倍に長くできるかを表したものです。PAは皮膚の黒化をSPFと同じ方法で測定したPFA(Sun Protection Factor of UV-A)という数値から求められます。UV-A防御効果の指標ですね。SPFやPAが高いということは紫外線防止効果が高いということですが、その分だけ皮膚への負担が大きくなります。ですので、使う時期や場所、時間を考慮して使い分ける事が、健康維持には大切なのです。日常の生活で使う日焼け止めは数値が低いものを選び、数値が高いものは海水浴、レジャー、屋外でスポーツをするときなどに使うようにする、などの使い分けですね。わからない事はきちんと聞く姿勢が大切です。
粉塵とは、大気中に浮遊する固体の粒子状物質の総称です。溶接作業等で発生するヒューム(気体での化学反応によって生じ、空気中に固体粒子となって浮遊するもの)も含まれます。また、ここ数年問題となっているPM2.5も粉塵で、粒径が2.5㎛以下(1㎛は1mの100万分の1)の粒子状物質です。
粉塵は無機物からなる「無機粉塵」と、有機物からなる「有機粉塵」に分けられ、一般的には「無機粉塵」により、「じん肺」などの健康障害が発生すると言われています。 シリカ(石英)、アスベスト(石綿)、滑石(タルク)、、セメント、カーボンブラック等があります。
しかし、有機粉塵によっても、アレルギーなど、人体側の要因によって健康障害を引き起こします。花粉、犬と猫の毛、カビの胞子、アスペルギルスの胞子、ハトの羽毛、ホコリタケ種の胞子などです。
粉塵の粒径(大きさ)によっても、健康障害の程度が変わってくる。吸い込んだ粉塵は鼻腔や気管支の繊毛によって体外へ排出されますが、小さな粒子ほど排出されにくく、PM10以下(粒径が10μm以下)では呼吸器系への影響が大きいと言われています。
一般的には、粉塵を吸い込む量が増えると、健康への影響は大きくなりますが、粉塵の種類や大きさ、体質など、「化学的組成」「粒径」「人体側の要因」の三つの要因との関わりで健康障害の程度は変わってきます。
じん肺は、粉塵が肺に蓄積することによる肺疾患の総称で、一度なってしまうと、完治することができない恐ろしい疾病です。
黄砂とは、特に中国を中心とした東アジア内陸部の砂漠または乾燥地域、「タクラマカン砂漠」や「ゴビ砂漠」、「黄土高原」などの砂塵が強風を伴う砂塵嵐(砂嵐)などによって上空に巻き上げられ、春を中心に東アジアなどの広範囲に飛散し、地上に降り注ぐ気象現象。あるいは、この現象で飛散した砂自体のことです。雪や氷が解けて乾燥している、樹木がないといった条件下で発生しやすいです。
低気圧などによる強風が原因で、砂漠の土壌や鉱物粒子が舞い上がり、地上高くに舞った砂塵は、大きな粒子が重力で落下することで地面に衝突し、細かな砂塵をさらに巻き上げます。こうして発達した砂塵の雲が偏西風に乗り、日本にやって来ます。
ところで大気汚染の原因となるPM2.5とは何が違うのでしょうか?PM2.5とは、前述したように大気中に浮遊する非常に小さな粒子状物質を指します。「PM」とは粒子状物質を表す「Particulate Matter」を省略したもので、「2.5」とは粒子の大きさが直径2.5㎛(マイクロメートル)以下であることに由来してます。
PM2.5の原因となるのは、工場や車などから排出される煤煙(ばいえん)や粉塵。中国大陸から飛来するものだけでなく、日本国内で発生するものもあります。。
黄砂が飛来すると、呼吸器系疾患などの健康被害が起きる可能性が指摘されています。アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、ぜんそくなどの症状が悪化するほか、健康な人でも咳やたんが出やすくなるという報告もあります。
一方、PM2.5も3月から5月にかけて濃度が高まり、黄砂と発生時期が重なりやすいです。春になると偏西風の中でもとくに強い風が吹き、中国大陸のPM2.5を日本まで運んでくるため、濃度が上がると考えられています。
黄砂で空がかすんでいる日は、外出時にマスクを付ける、外に洗濯物を干さない、窓を開ける場合は空気清浄機を使うなどの対策は必要でしょう。
日本に来る黄砂は4㎛程度の大きさが多いのですが、2.5㎛以下の微細な粒子も一部含まれています。PM2.5の粒子をカットしてくれるマスクや、サージカルマスクなどの使用も効果的です。
アレルギーと言えば花粉症ですね。中でもスギ花粉アレルギーは今や国民病です。しかし、スギ花粉と似ているヒノキの花粉に反応したり、夏~秋の花粉に反応したり、また、年明けと共にカバノキにアレルギー反応を示したりと、結局、年間を通して花粉症状を呈している人は多いです。花粉症は花粉に対して行き過ぎた防衛反応を示した状態で、くしゃみや鼻水などの症状が表れるようになります。くしゃみによって吸い込んだ花粉を外に出し、鼻水によって鼻についた花粉を外に出します。また、鼻づまりによってそれ以上花粉が入ってこないようにするのです。
花粉以外でも、ダニの死骸や食物の塵などの混じったハウスダスト、或いは食物によるアレルギーなど多くの種類があります。このような疾患は、右肩上がりで増えています。
また、シックハウス症候群という名で呼び名で言われる、化学物質過敏症も増えています。これは従来のアレルギーとは少し違いますが、外部からの物質に対して過敏反応を示す、と言う点では同じですね。ですので、学校での環境検査の項目でも、ホルムアルデヒドなどの揮発性化学物質の測定が増えています。
環境の変化に対しても敏感に反応する人が増えていますね。気圧の変化で喘息発作、寒暖差で鼻炎発作やじんましん、皮膚のかゆみなどは以前より知られてましたが、これも右肩上がりで増えているのです。
原因として、花粉量が増えた、機密性が良く快適な移住空間がダニを増やした、生体にとっては異物である化学物質が増えた、環境の変化が大きくなっている、などが考えられますが、人間の身体が脆弱になったために、身体を守ろうとして防衛反応が強く出てしまった、人間の環境適応能力が低下して、大きすぎる、或いは早すぎる環境の変化について行けなくなった、なども考えられるでしょう。自然環境の変化が大きくなっているのは事実ですが、人間の生活環境も最近100年の間に大きく変わりました。長年かけて獲得した今の遺伝子発現はそんなに早く変われないのです。
アレルギーを克服するためには、強い身体、強い精神が重要だと考えられます。
しもやけは、冬の寒さなどによって血行が悪くなることが原因で起こります。人間の体には体温を調節する働きが備わっています。例えば、寒さを感じると、その情報が脳に届き、脳の視床下部からの指令で血管を縮めて血液をあまり流さないようにします(自律神経の働き)。それで皮膚表面の温度を低く保ち、体内の熱を外に逃がさないようにします。反対に、暑くなると血管を広げて血液を多く流し、皮膚の表面温度を上げたり、汗をかいたりして熱を放出します。寒さと暖かさの刺激が繰り返され、血管の収縮や拡張が繰り返されることで血液の循環に障害が起こります。特に、手足など末梢の血管では血行のコントロールがしにくくなり、赤く腫れたり、かゆくなったりという症状が起こります。これがしもやけで、凍瘡(とうそう)とも呼ばれます。1日の気温差が10度以上になると起こりやすく、晩秋から冬の初め、冬の終わりから春先にかけてなど、寒暖差の大きい季節に多くみられます。しもやけには、2つのタイプがあり、大人によくみられ、赤い発疹や水疱、しこりなどができることもある多形紅斑型(たけいこうはんがた)と、子どもによくみられ手足が真っ赤になり、熟れた柿のように腫れる樽柿型(たるがきがた)に分類できます。
あかぎれは、寒さや空気の乾燥によって皮脂や皮膚の水分が奪われ、ひび割れができることで起こります。ひび割れが深くなり、中が赤く見えたり、出血や痛みを伴うものをあかぎれと呼ぶのです。あかぎれは、肌のバリア機能をはたす皮脂腺の分泌が少ない手の指にできやすいです。かかとに起こることもあります。悪化すると腫れや出血を伴うこともあり、水仕事をする機会の多い主婦や美容師、調理師などに起こりやすい症状です。
凍傷と凍瘡は違う
凍瘡(=しもやけ)は日常的な冷えによる血行障害。生活上の工夫や注意で予防でき、治療も初期なら市販薬で対応可能です。一方、凍傷は気温-4度以下の状況、例えば冬の雪山など氷点下になるような厳しい寒さに長時間さらされることで起こります。低温によって体の組織が凍結して血行が途絶えてしまうため、重症化するとその部分が壊死し、外科的処置が必要になります。
しもやけ・あかぎれの対策と予防
しもやけやあかぎれの予防のためには、まず保温が第一。それに加えて、しもやけには血行促進、あかぎれには保湿と保護も大切です。保湿成分や炎症を抑える成分が入った薬を使用したり、手足の指をほぐすマッサージなどで症状は改善しやすくなります。
軟膏や飲み薬を使ってかゆみや炎症をしずめる
皮膚に潤いを与える成分や皮膚を保護する成分が配合された保湿剤を使い、皮膚の乾燥を防ぐ事が大切。症状に応じて、鎮痒消炎薬(かゆみ止め)や、しもやけ・あかぎれ治療用の塗り薬を使ってもよいです。かゆみが強い、腫れがひどい場合などは、ステロイドを含む軟膏を使用することもあります。ビタミンEを含む軟膏や、ビタミンEの内服薬を使用することは、血行促進に繋がり症状改善に有効です。
傷の保護やマッサージも有効
あかぎれができているときは絆創膏などを貼り、水仕事のときはゴム手袋をするなどして傷口を保護します。また、手足の指をほぐすようにマッサージし、血行促進を心がけることも有効。
温まるとかゆみが強まることも
しもやけ・あかぎれは冷えによって症状が起こります。身体を冷やさないように温めることが大切ですが、入浴などで体が温まると、しもやけのかゆみが増すことがあります。かきこわさないように注意して下さい。また、重症化すると水疱ができたり、それが破けたりしますが、その場合はマッサージをやめましょう。
しもやけ予防には体を冷やさないよう保温が第一
手足、耳や頬など、素肌が冷たい空気にさらされないように、手袋や耳当て、厚手の靴下を使用するなど、防寒対策は大切です。身体を温める食べ物や温かい飲み物の摂取、ゆっくり入浴する、など体の内側からも温める工夫も大切。汗をかいた時に放っておいたり、手足を濡れたままにすると、水分の蒸発と共に冷えてしまいます。その温度差がしもやけの原因となってしまうため、汗をかいたり、水仕事や手洗いの後など、水分をふきとることが大切です。外から暖かい部屋に入ったり、厚着をして暖房の効きすぎた室内で過ごしたりする場合でも汗はかきやすくなるので注意が必要です。
あかぎれ予防にはつらい乾燥状態をケアすることも大切
あかぎれは冷えと乾燥によって起こるため、しもやけと同じように保温することが大切。乾燥して皮脂や水分が失われると、皮膚のバリア機能が低下して、皮膚のひび割れが起こりやすくなるので、乾燥状態を改善することも大切です。水仕事や入浴の後など、保湿クリームなどを使用すると良いです。水仕事をする時にはゴム手袋をするなど、手を保護する習慣をつけることも大切です。
マッサージやビタミンEの摂取で血行促進を
しもやけは、血液の循環が悪くなることで起こるため、お風呂に入って体を温めたり、入浴中や入浴後などに手足の指をもみほぐしたりして、血行をよくする事も大切です。圧迫されると血行が悪くなるため、きつめの靴をはくことは避けた方が良いです。ビタミンEには、末梢の血管を広げて血液の循環をよくする働きがあります。うなぎ、落花生、アーモンド、植物油、卵黄など、ビタミンEを多く含む食材を摂りましょう。熱エネルギーの素となるたんぱく質(大豆製品、魚など)を摂ることも大切です。毎年、寒くなるとしもやけができるという人は、秋ごろからビタミンEを摂取する習慣をつけるとよいかも知れませんね。
番外編ー鮫肌はまた、別のもの
鮫肌とは、水分不足により皮膚が乾燥してブツブツ・ザラザラとした鮫の鱗のような肌のことをいいます。主に小学生~思春期の子供に多く見られ、30歳前後になると自然と治る傾向があります。乾燥によって肌の表面が硬くなると、手触りはザラザラとごわつきます。キメが荒く毛穴が目立つようになり、角質がポロポロと剥がれ落ちることも。放置すると痒みや摩擦による軽い痛みを伴うため、いち早く治したいところですね。肌のターンオーバーの乱れも原因の一つ。本来剥がれ落ちるはずのアカが角層に留まり鮫肌の原因となったりします。
正常に肌のバリア機能が働いている状態であれば、角質層が外的刺激から肌を守り、肌内部の水分・脂質が逃げるのを防ぎ、潤いのある肌を保つことができます。ところが、何らかの原因により、角質細胞に含まれるアミノ酸などの天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質が減って細胞をつなぎとめる力が弱くなると、バリア機能が低下し、水分が逃げてしまいます。つまり、乾燥肌を起こさないためには、肌のバリア機能を守ることが何より大切なのです。
そして、お肌の「清潔」と「保湿」がポイントです。ていねいなスキンケアを心がけましょう。生活習慣の乱れなど、思い当たる肌あれの原因があるときは取り除いてあげましょう。かゆみを抑える軟膏などの塗り薬や、皮膚の新陳代謝を助けるビタミン剤などを使用するのも有効な方法です。肌を洗う場合は、硬いナイロンタオルなどは避け、スポンジやネットで泡立ててから、泡でやさしく洗うイメージで。手で洗ってもよいでしょう。
スキンケア製品は皮脂をとりすぎないものを使用する。肌に合わず皮脂をとりすぎてしまうものもあります。ご自身の肌に合ったものを選ぶとよいでしょう。
スキンケア製品は肌に合うかチェック。肌の状態は人それぞれ。敏感肌の人は使い始める前に、サンプルやトライアルキットなどで自分の肌に合うかどうかを試してみた方が良いでしょう。
スキンケア製品は正しい使い方を守る。自己流の使い方では、効果が半減してしまうこともあります。使用する手順や使用量など説明書をよく読んで正しい使い方をする事が大切です。
スキンケア製品の使用タイミングは入浴後すぐ。入浴により、天然保湿因子は流れ出てしまいます。肌から相当量の水分が逃げています。スキンケア用品は、入浴後すぐに使用した方が効果的です。
顔の保湿はパックが効果大。入浴後のボディーミルクや保湿剤はもちろん全身の乾燥対策に効果がありますが、肌に伸ばしてしばらくおいておく「保湿パック」は、顔の乾燥には効果大。パックで密封すると角質細胞がふやけ、細胞間を有効な成分が通りやすくなるからです。
こすりすぎは禁物。クレンジングは、洗い流すタイプのものがおすすめ。しっかり洗浄することは大切ですが、ゴシゴシと強くこすることは良くありません。洗うときは、手ややわらかいタオル、スポンジなどでよく石鹸を泡立て、泡で洗うようにします。泡立てることで、皮膚のキメの間に入り込んだ汚れが落ちやすく、洗浄剤の成分が肌に残りにくくなります。熱いお湯は皮脂を落としてしまうため、38~40度前後のぬるめのお湯で、石鹸の成分を残さないようにしっかり洗い流しましょう。洗浄料は、植物性アミノ酸系など残すべきうるおいをとりすぎない洗浄成分を使ったものを選ぶとよりよいでしょう。
入浴剤を上手に使う。保湿効果のある入浴剤を入れるのもおすすめです。
お湯はぬるめに。熱すぎる湯のお風呂は、肌にとって必要な皮脂までとってしまい乾燥を助長します。40度を超えない温度が適温でしょう。
乾燥しやすい部位には保湿剤をしっかりと。入浴後に保湿ケアをすることは大切ですが、特に乾燥しがちな腕や足などには、ボディークリームやボディーミルク、保湿剤などをしっかりと塗り、日常的にケアしておくのも重要なポイントです。加齢によって減少した保湿成分は、日々積極的に補うと良いでしょう。
夏・冬ともにエアコンなどによる乾燥の対策を。一般的に乾燥肌は、空気の乾燥する冬季はもちろん、夏季にもエアコンなどにより室内はかなり乾燥した状態になるため、一年を通じて室内の加湿対策が必要です。自宅では気候に応じて加湿器を使いましょう。部屋に洗濯物を干すなど室内の加湿や、外出時の防寒も大切です。出先など、加湿の調整ができない場合は、保湿成分が配合されたミスト化粧水などを携帯し、潤いを補ってあげることも効果的です。
十分な睡眠をとろう。睡眠不足は新陳代謝が遅れてしまい、皮膚細胞の代謝も悪くなるので、しっかりと睡眠をとりましょう。特に深い眠り(ノンレム睡眠)のときに成長ホルモンが最も多く分泌され、細胞の修復や再生を促すことがわかっています。眠りの浅いレム睡眠とノンレム睡眠は約90分周期で繰り返されていますので、最低でも6時間程度は睡眠時間を確保しましょう。このように、肌細胞の修復やメンテナンスに必要なホルモンは、睡眠中に多く分泌されます。私たちが眠っている間に、皮膚では栄養分が補給され、いらなくなった老廃物を排除する働きがなされているのです。とくに、皮膚の新陳代謝は午後10時~午前2時の間に活発におこなわれるので、早寝早起きを心がけ、十分な睡眠をとることが大切といえるでしょう。
紫外線対策も大切。春以降は紫外線対策も忘れないようにしましょう。
便秘を予防する。ニキビや吹き出物などの原因となる有害物質を体内にためこまないために、便秘予防も重要です。適度な運動、毎日の排便習慣、水分・食物繊維・乳酸菌をとるなどして、便通を整えておきましょう。
ストレスをためこまない。皮膚のうるおい成分を減らすもととなるストレス、ストレスで皮膚・粘膜は乾燥傾向になります。ストレスをため込まない生活習慣をつけましょう。ゆっくりお風呂に入る、好きな音楽や香りを楽しむ、たまに美味しいものを食べに行く、運動するなど、毎日の生活の中で楽しみやリフレッシュの方法を見つけ、ストレス解消を心がけることが大切です。適度な運動には、ストレス解消に加え、血行を促して肌の新陳代謝を高めてくれるメリットもあります。
ターンオーバーを整える。通常、健康な肌は約6週間で細胞が入れ替わります。新しく生まれた細胞が基底層から上へ上へと押し上げられ角層に至るまでに約4週間かかり、一番上の角質層に約2週間留まると剥がれ落ちて新しい細胞へと入れ替わります。しかし、加齢やストレス、紫外線などの刺激によって、このターンオーバーのサイクルが乱れると、急いで新しい細胞を作ろうとして、未熟な細胞が増えてしまいます。また、古い角質層が厚くなって表面のキメが粗くなったり、水分を保つセラミドなどの細胞間脂質も減ってしまったりします。新陳代謝をよくしたり、ストレスをためたりしないようにして、日ごろからターンオーバーを乱さないよう心がけることも大切です。
禁煙。喫煙は健康上良くありません。肌にも大敵です。ビタミンCを破壊するといわれています。禁煙することは大切です。
バランスのよい食生活で肌を丈夫に。食事はなるべく1日3回、規則正しく栄養バランスのよい食事を心がけましょう。特に肉、魚、大豆製品などのタンパク質は肌細胞を生成する大切な栄養素です。また免疫力を高めるビタミンC、新陳代謝を促進するビタミンA、皮膚や粘膜を保護するビタミンB2やB6などのビタミン類も肌に密接な関係があります。野菜や果物を毎日の食事にとり入れてバランスよく摂取するようにしましょう。健康な肌のためにも、無理なダイエットや偏った食事は良くありません。甘いものやインスタント食品の取りすぎにも注意が必要です。以下に挙げた栄養素は、肌あれを予防するのに効果的と考えられます。
☆ビタミンB2、B6。皮膚の新陳代謝を助け、皮膚を保護する働きがあります。
☆ビタミンA。新陳代謝を促進し、皮膚の機能を維持したり、乾燥を防いだりします。
☆ビタミンC。コラーゲンの合成を促進する作用があります。
☆タンパク質。肌細胞の原料となる成分です。
アミノ酸は肌に取ってはとっても大切
人間のからだを構成する分子の約20%を占めているのは20種類ものアミノ酸。角質細胞にある天然保湿因子(NMF)や、肌の弾力に影響するコラーゲンもアミノ酸から出来ているのです。これらのアミノ酸はターンオーバーの過程で作られますが、乱れたターンオーバーでは十分な量が生成されずバリア機能が低下します。肌あれ状態ではアミノ酸も不足しているのです。このため、日常のスキンケアの中で、肌のアミノ酸を奪いすぎることなく洗浄し、さらに保湿で補ってあげる必要があるのです。
肌の仕組み
皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織の3層構造になっており、表皮は表面から、角質層(かくしつそう)、顆粒層(かりゅうそう)、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層(きていそう)の4つの層に分かれます。乾燥と密接な関係にあるのが、表皮の一番外側の角質層。角質層にはバリア機能という役目があり、バリア機能が正常だと、肌の水分を保ち蒸散を防ぎます。また、アレルゲンなど異物の侵入や外部刺激から肌を守ります。角質層は、角質細胞と細胞の間を埋めている細胞間脂質から成り立っています。角質細胞はアミノ酸などの天然保湿因子(NMF)で満たされ、細胞間脂質はコレステロール、セラミドや脂肪酸などで満たされています。
表皮では、いちばん奥の基底層で日々新しい細胞が生まれ、少しずつ形を変えながら表面に押し上げられていきます。最終的には古くなった細胞が垢として皮膚表面からはがれ落ちます。これが皮膚のターンオーバー。個人差もありますが健康な皮膚では約28日の周期でターンオーバーが繰り返され、新たな細胞に入れ替わっています。しかし、何らかの原因でターンオーバーのサイクルが乱れると、古くなった角質細胞がいつまでもはがれずに表皮に残ったり、角質層の細胞の間を埋めている細胞間脂質などの保湿成分が作られにくくなったりします。
敏感肌や乾燥肌と肌あれの関係
敏感肌とは、外からのさまざまな刺激を受けやすく、それによって肌トラブルを起こしやすい性質の肌のこと。また、乾燥肌とは、皮膚の脂質や水分が失われ、乾燥した状態の肌のこと。肌あれは、敏感肌や乾燥肌によって引き起こされる状態。敏感肌や乾燥肌は肌あれの要因のひとつです。乾燥肌も、敏感肌の原因になります。乾燥肌とは、肌の水分・皮脂が不足して潤いがなくなっている状態で、ドライスキンとも呼ばれます。
健康な肌には、紫外線やほこり、細菌などの刺激から生体を守ってくれるバリア機能が備わっているのですが、敏感肌はさまざまな要因でこのバリア機能が弱まり、ちょっとした刺激で、かゆみや赤み、ピリピリ感を感じてしまう状態となります。敏感肌になると肌に合う化粧品が見つかりにくくなったり、かき壊しから細菌に感染しやすくなるなどの影響も心配です。乾燥肌も、敏感肌の原因になります。
肌荒れは、ターンオーバーの乱れや、乾燥、老化などの理由で角質細胞間の保湿成分が不足すると、角質細胞どうしのつながりが弱くなり、バリア機能が低下してしまい、その結果、外からの刺激を受けやすくなったり、皮膚の乾燥が進んだりすることで起こります。
肌あれは、敏感肌や乾燥肌によって引き起こされる状態ですが、老化などさまざまな原因でも起こります。
原因としては、
肌のターンオーバーの乱れ。ストレスや生活習慣の乱れなどでターンオーバーのサイクルが早まったり遅れたりすると、バリア機能が低下し、天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質が生成されにくくなったり、水分が外に逃げやすくなったりします。
冷房・暖房の長時間利用による空気の乾燥。エアコンは空気中の水分も一緒に吸収してしまう仕組みのため、冷房でも暖房でも、長時間使用により空気は乾燥します。空気が乾燥すると、肌のバリア機能は低下しやすくなります。
紫外線によるダメージ。紫外線はシミ・シワや日焼けなどさまざまなトラブルを引き起こしますが、特に肌の一番外側にある角質層はストレートに紫外線のダメージを受け、皮膚のバリア機能を低下させてしまいます。
間違ったスキンケア法、入浴法。ナイロンタオルなどによる洗いすぎ、こすりすぎや洗浄力が強すぎるものでの洗浄によって、皮膚のバリア機能は低下してしまいます。また、42度以上の高温の湯は肌から必要な脂質を奪い、バリア機能を低下させます。
ビタミンB群の不足。ビタミンB群は、肌のターンオーバーを正常に保つ働きがあり、不足するとターンオーバーが乱れ、バリア機能低下につながります。
加齢による皮脂分泌量の減少。誰でも年齢とともに水分、セラミドなどの細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)は減って行きます。これらが減少すると、バリア機能は低下しやすくなります。また、加齢によって表皮・真皮は薄くなっていきます。コラーゲンなどの弾性繊維も減少し、弾力を失います。さらにメラニン細胞の数も減り紫外線に対する防護力も衰えてきます。ですので、年齢を重ねると若いころに比べ、ちょっとした刺激でもダメージを受け、敏感肌になりやすくなります。
寝不足。皮膚の再生や成長に必要なホルモンは眠っている間に多く分泌されます。また、ターンオーバーなどの新陳代謝も睡眠中に進むため、寝不足は皮膚の再生を妨げるもとになります。
ストレス。ストレスが神経の働きやホルモンバランスなどに影響を及ぼし、そのため肌のトラブルが起こることがあります。
便秘。便秘によって腸内環境が悪くなると、悪玉菌やガスなどの有害物質が体内で増加して、肌あれなどの原因になります。
偏った食生活や過度のダイエット。偏食や過度のダイエットによって、ビタミン、ミネラル、アミノ酸など、健康な肌を保つために欠かせない栄養素が不足してしまいます。
女性は生理の前に肌あれしやすくなる。女性の体では、生理の周期にあわせてホルモンの分泌が変化していて、生理の1週間ぐらい前になると黄体ホルモンの分泌がさかんになります。黄体ホルモンには皮脂の分泌を促す作用があるため、「生理前になると吹き出物が増える」など、肌あれが起こりやすくなります。
体質。このほか、アレルギー体質や、もともとの肌の弱さなどが関係することもあります。
野菜、これは私たちには無くてはならない食材です。野菜だって元々は野草、雑草ですね。しかし、人間が、ちやほやして育てた野菜とは違い、野草、雑草は強いです。
さて、植物は敵に襲われた時に逃げる事は出来ません。しかし、近くで火の手が上がった時などは、微弱な電気を発して仲間に知らせようとする、と言うような話は聞いた事はありますが。
逃げる事が出来ない植物たちは自衛策として「毒」を持つ事を覚えました。生き残りのために、沢山食べられないように、と言う事でしょう。身近な野菜であるナスも、ピーマンも、トマトも実は「毒」を持っています。最も毒性を発揮するような量は食べる事は出来ませんが。しかし、この「毒」のおかげで、我々は年月をかけて「毒」に帯する抵抗力を獲得しました。こうやって成長・進化を遂げてきたのです。
また、ほとんどの植物は紫外線から身を守るために「抗酸化力」を獲得しました。抗酸化作用のある物質を生成するための遺伝子を獲得したのです。そこには多種多様の遺伝子体系があり、多くの抗酸化物質が誕生しています。植物から抗酸化物質を抜き出したサプリメントを摂取するより、まるごと植物を摂取した方が良いに決まってますね。
そして、薬草で最も優れているのは、多種・多様な成分体系が、体調に応じて効果を変える事が出来る、と言う点にあります。例えばオタネニンジン(朝鮮人参)。オタネニンジンには、ジンセノサイドと呼ばれるサポニンの仲間だけですら、少なくとも38種の成分が存在すると言われています。それ以外にも多くの成分物質が含まれており、これらが服用した状況に応じて多様な働きをしてくれるのです。例えば、「徹夜して頑張りたい」や「気持ちが滅入って何もやる気が出ない」と言う時には、気持ちを高揚してやる気を引き出し、徹夜しても仕事が出来る、と言うようになります。逆に「イライラ興奮」や「ゆっくり眠りたい」と言う時には、精神を安定して落ち着かせ、ぐっすり眠る事が出来る、と言うようになります。
ドクダミは別名、十薬、重薬。肌荒れ、便秘など十の薬効があり、重要な薬草という意味がありますね。
ゲンノショウコは、お腹の弱い人に「下痢止め」として有名ですが、便秘がちの人にも使います。
このように植物たちは、すでにその生命体系を持っています。それぞれが固有の「宇宙」を形成しているのです。これを利用しない手は無いですね。
そして、薬草単独の力でも応じない時は、色々な薬草を組み合わせる事になります。これで難しいケースに対応する訳です。これが、漢方薬です。
本格的な少子化・超高齢化社会に入り、医療・介護も多難な時代に入りつつあります。世帯収入は伸び悩み、金融資産も減少しています。15~20代の自殺率は世界トップ。若者の死因がトップなどと言う先進国は日本以外にはありません。他国は事故がトップですね。これは若者が未来に対して、日本に対して希望が持てない、という事の現れでもあります。
そのような中、国民の医療・介護に対してのパッシングも大きくなりつつあります。雑誌を通して厳しい発言が寄せられます。真摯に受け止め、再考する必要があるのでしょう。皆さんも、ご自分の力を信じて健康増進に取り組む必要があるかと思います。
すべての国民がもう一度健康維持に対して再考する必要があるのだろうと思います。
①猛毒 ジャグマアミガサタケ ②猛毒 シロタマゴテングタケ ③毒 シロオニタケ ④食用 ナラタケモドキ ⑤食用 カワムラフウセンタケ
このキノコは何ですか?とキノコ狩りの弟子が聞いてきた。何と、伝説のジャグマアミガサタケでは無いか!?ヨーロッパではセップやトリュフも凌ぐと言われる超高級食材!その風味食感は昇天しそうだと言われていますが、本当に昇天してしまった例もあるから注意が必要です。超猛毒ゆえ、毒抜きは慎重にしなければいけません。まさにキノコ界のフグですね。ヨーロッパでは、毒抜きのためにゆでこぼしている最中、換気を怠ったためぶっ倒れる人も多いと聞きます。フィンランドでは、添付文書付きで販売されているらしいですが、その不気味な形状から、日本では中毒例は少ないです。ヨーロッパでは、このアミガサタケの仲間は好んで食べられますが、日本では一部の地域でしか採取されません。それも理由の一つでしょうね。
それにしても、今年は毒キノコがやたらに多いです。キノコ採りに出かけると、白い毒キノコが目につきます。あちこちにドクツルタケやシロタマゴテングタケが出ているのです。どちらも死亡する可能性の高い毒キノコです。
キノコ狩りを始める人は食用キノコから覚える人が多いのですが、大変な間違いです。毒キノコから覚える必要があります。また、食毒不明、生態不明のキノコが多く、多くが、未知のキノコです。同定に自信が無い場合は食べてはいけません。
それから、サクラタケ、ウスタケ、フジウスタケのように以前は食用キノコとして観光地などでも売られていたキノコが、現在は毒キノコに指定されていると言うケースがあります。実際、そうとは知らずに観光地で売られているのを見かけた事もあります。観光地で売られているから安心、と言う訳ではないので注意が必要です。
また、縦に避けるキノコは食べられる、とか色の毒々しいキノコ以外は食用だ、などの迷信を信じてはいけません。キノコは一つ一つ覚えるしかないのです。
キノコ狩りシーズン到来、キノコの鑑別も薬局に舞い込むようになりました。①はアカヤマドリとマツオウジ、②はアカハツ、③は鑑別のために持ち込まれたキノコです。
今年は、毒キノコも大変多いようです。以前は知られてなかったカエンタケは触れただけでも危険ですが、子供たちが遊ぶ公園でも出るので、管理者は見つけたら直ちに処分する必要があるでしょう。
さて、気をつけるべき毒キノコは地域によって違います。茨城県北では、シメジが大人気ですね。栃木や県南に行くとシメジは人気がありません。栃木県で圧倒的人気を誇るのはチチタケですね。
さて、茨城県北で最も注意すべきキノコ、中毒例の多いキノコはイッポンシメジです。クサウラベニタケも中毒は多いですね。こう聞くと、何言ってるんだ!イッポンシメジこそ素晴らしい食用キノコだ!!と思われる人も多いですね。ちょっとややこしい話をします。
私の住んでいるところもそうですが、
食用キノコ:イッポンシメジ、毒キノコ:ツキヨタケ
です。しかし、正しくは、
食用キノコ:ウラベニホテイシメジ、毒キノコ:イッポンシメジ、シイタケに似た毒キノコ;ツキヨタケ
となります。もちろん、天然シイタケに人気のある地方では、ツキヨタケが最も注意を要する毒キノコです。
①毒キノコ:イッポンシメジ、②食用:ウラベニホテイシメジ、③毒キノコ:ツキヨタケ
めまい・発汗・頭痛・吐き気・けいれん・意識障害など、熱中症は命にも関わってきます。ところで、熱中症とは何かご存じでしょうか?以前は日射病という言葉がよく聞かれましたが、最近はほとんど聞かれなくなりました。「熱射病」「日射病」の違いはあまり知られていないようですが、「日射病」が最重化すると「熱射病」等とも言われており、詳しい定義はありません。太陽光が熱源となって、脱水などを引き起こし、相対的に循環血液量が減少して起こる状態を日射病と言ったりしてました。今は、定義が色々で混乱、また、気温が高くなり、屋内で発症する例が非常に増えていることもあり、新たに熱中症として、重症度で分ける事としました。
熱中症は、高温の環境などにおいて、さまざまな理由から体熱のコントロールがうまくできなくなったときに生じる症状や状態を指します。日常生活の中で熱中症を防ぐには、水分、塩分、休息、栄養がカギになります。 免疫力の低下している高齢者や幼児などは熱中症になりやすいので初期症状を見落とさないように注意しましょう。
☆めまい、失神
体の熱を放散するため皮膚の末梢血管が拡張するため、脈が早くなり、血圧が低下し、めまいや一過性の失神などが起こります。
☆筋肉の硬直
汗をかいた事で体がナトリウム不足を起こしているため、筋肉がつったり痙攣します。
☆大量の汗
大量の汗が出る、汗が止まらないといった状態。水と一緒に塩分も摂ることが重要です。
☆疲労感
意識ははっきりしているが、食欲がない。嘔吐感や頭痛・疲労感や筋肉痛がある。
「熱中症」の新分類では、意識障害の有無などをもとに、重症度で3段階に単純化されるようになりました。
レベル1は立ちくらみやめまい、硬直、失神、筋肉のけいれんが起きる状態。「熱失神・熱けいれん」と呼ばれる状態。この初期段階なら涼しい場所へ移動して、足を高くして、横になりましょう。そして、スポーツ飲料や経口補水液分を飲むなどして水分と塩分を補給しましょう。首筋やワキの下、足の付け根などに濡れタオルや氷を当てたり、体に水をかけるなどで体温を下げましょう。
レベル2の場合は脱水症状に伴う吐き気やめまい、頭痛、全身のだるさなどがある状態です。「熱疲労」と呼ばれる状態。基本的にレベル1と場合と同じ対策を取りますが、倦怠感が強くて自分で移動したり、水なども飲めない時があります。その場合は近くの人に手助けしてもらうか受診する、または救急車を呼ぶなどの対応が必要となります。
レベル3となると呼びかけに反応しないなどの意識障害や、ひきつけなどの重篤な症状を呈します。「熱射病」と呼ばれる状態。意識がもうろうとし非常に危険な状態なので、直ちに救急車を呼びましょう。いかに早く体温を下げるかが重要なので、救急車が到着するまでの間はレベル1の対応を行いましょう。体に水をかけて、さらに扇子やうちわなどのアイテムであおぐ事で早く体温を下げることができます。
生きていく上で水分は生き物の身体に最も欠かせないものですが、夏場の熱中症予防には、一度に多量の水を摂取するのでなく、のどの渇きを自覚する前に少しずつこまめに飲むようにするのが理想です。
なんにせよ、睡眠と栄養、水分や塩分をバランス良くとることが夏バテ防止にもなります。
ただ気をつけないといけないのが、冷房病ですね。
冷房が効きすぎている室内にいたり、暑い室外と寒い室内を何度も行き来しているうちに、自律神経のバランスが崩れ、体にさまざまな不調が起こりますのでご注意ください。
熱中症と脱水症は別物
体内に入った水分はその80%が小腸で吸収されます。熱中症の対策では水分補給が大事といわれています。なぜなら熱中症の背景に脱水症が潜んでいるからです。つまり、熱中症の大きな原因の一つに脱水症があるのです。脱水症になった時に効果的なのが経口補水液です。経口補水液は水に塩とぶどう糖を混ぜたもので、他の飲料よりも水分と塩分を早く体に補給できるため、熱中症の原因となる脱水症の改善に最適です。しかし、脱水症予防にはOSー1のような経口補水液は不適です。脱水症の改善には適当ですので、脱水症から熱中症になるのは防いでくれますね。
しかし熱中症の怖さは、前ぶれとなる初期段階の症状に気づきにくく、自覚した時点では症状がかなり進行しているケースが少なくないことにもあります。たとえば、最近よく話題になる「かくれ脱水」は、熱中症を気づかないうちに進行させる引き金になるものです。
水分を補給せずにいることで体内の水分が減少すると、血行が悪くなり、その結果として手足が冷たくなったり、口の中が乾いて唾液が出にくくなります。こうしたときに、腕の皮膚をつねってみて元の状態に戻るのに3秒以上かかったり、爪を上から押してみて2秒以上白いままであったら、脱水が進んでいるサインなので、すみやかな水分補給が大切です。
日本人は脱水予防に塩分不足を考えなくて良い
水分以外のもう一つの要素である塩分ですが、日本人は普通にご飯を食べていたら塩分が不足することはありません。
高血圧を予防するなら1日6g未満の塩分摂取とされていますが、調査では日本人の食塩の平均摂取量は男性で1日11.3g、女性で9.6gです。充分、取っています。OS-1などの経口補水液は不要です。
しかし、寝たきりや体調不良で2、3日ご飯が食べられない状態のときや、発汗過多や嘔吐、下痢を繰り返したときは塩分が体外に出て行っているので摂取が必要となります。
このように塩分不足が予想される場合は、OS-1などの経口補水液が効果的ですが、日常的に飲むものではありません。OS-1などの経口補水液は、飲み方を薬剤師などの専門家によく聞いて使用しましょう。
最近の日本は温帯から亜熱帯になってしまったようです。それどころか、突然のスコールは熱帯雨林気候を思わせます。このような時期、特に注意したいのが熱中症、原因は多くが考えられますが、脱水も大きな要因です。
ところで、水はどうやって吸収されるかご存じでしょうか?大きく関係するのはナトリウム、つまり、塩です。昔の人たちは、「塩食べなかったら、塩抜きになっちまう!畑仕事も出来ねぇ!」と言って塩をなめながら畑仕事をした人もいましたね。
さて、飲んだ水の80%は小腸から吸収されます。水は小腸から小腸の壁を通り血管(血液)に入って行きます。どうやって小腸から?と言うと、
①カリウムが血管から腸の壁に入ってくる、と交代してナトリウムが血管の中に追い出される。小腸の壁には、ナトリウムが少なくなる。
②ナトリウムが少なくなったので、小腸の中からナトリウムが吸収される。その時にブドウ糖がNa-糖共輸送担体(SGLT1)というタンパク質の力を借りて吸収されるが、水も一緒に吸収される。
つまり、ナトリウムやブドウ糖が水の吸収を促進する訳です。これが、経口補水液の原理ですね。血圧が高くなってしまう、等の理由で敵対視されている塩(塩化ナトリウム)、生命維持には重要な働きをしているのです。
さて、水分補給には
☆水
☆スポーツ飲料
☆経口補水液
があります。
普段は、水をこまめに摂取する、と言う事で問題はありません。摂り方は色々ですが、コーヒー、紅茶、緑茶などカフェインが入っているものより、ほうじ茶、麦茶などカフェインの少ない、あるいは入ってないものの方が良いですね。とくに、脱水傾向が見られる時はカフェインの入ってない飲み物を選びましょう。ただし、大量の水を飲み続けると血液など細胞の外の液が希釈され、低ナトリウム血症(希釈性低ナトリウム血症:水中毒)になってしまいます。
スポーツ飲料は、飲みやすくするあまり糖分が多くなります、それでも、沢山汗をかいたりしている時はナトリウムやカリウムなどを補給する意味でも有効です。しかし、ナトリウム濃度は低いです。汗をかいた時には細胞からナトリウムが出ますが、皮膚表面に出てくるまでに多くが再度吸収されてしまいます。普段、汗をかかない人や、体力が低下していて「玉の汗」が出る人は、ナトリウムの再吸収が間に合わず、発汗のためにナトリウムを失いやすいです。スポーツの前後には、ナトリウム濃度がやや低めのスポーツドリンクでも良いのかも知れないですが、体調が悪かったり、体力が低下している人が、大量に発汗すると汗腺で、ナトリウムが十分に再吸収されず、ナトリウムは、体外に喪失してしまうので、スポーツ飲料では、ナトリウムを補いきれない可能性があります。汗中のナトリウム濃度は、発汗量が多くなるにつれて濃くなります。実際に、マラソンランナーは、レース後に、高頻度で低Na血症に陥っていると言わますね。特に、夏場の炎天下にスポーツを行う際には、十分な水分と、同時に、十分な塩分(塩化ナトリウム)を補給しないと、熱射病など熱中症に陥る恐れがあります。
このようにスポーツ飲料は、経口補水液に比べて、電解質が少なく糖質が多いため、補水効果および補水速度が十分ではありません。進行速度は遅いですが、大量に飲み続ければ、水同様に低ナトリウム血症を発症します。また、高血糖や口渇感の増強を呈することもあります。
経口補水液は、市販でも、飲む点滴、等として販売されています。点滴ですから、健康であれば必要はありません。つまり、脱水になって使用するもので、普段から予防に、と飲むものではありません。「オーエスワン(OS-1)」(大塚製薬株式会社)は、経口補水液ですが、厚生労働省から個別評価型・病者用食品として認可されています。病者用食品ですから、病的な状態で無ければ、必要ありませんね。また、症状が改善したら、速やかに通常食(飲料)へ移行し経口補水液を中止することも重要です。日常的に経口補水液を摂取しているとナトリウム過剰摂取になるので、予防目的で経口補水液を用いることは避けなくてはなりません。
脱水症になっていなければ、通常の水分補給は水やお茶で十分です。要は本当に脱水症が存在しているのか?ですね。
以下は、家でも出来る経口補水液の作り方です。
身体を良くするのも悪くするのもあなた次第です。当たり前の事ですね。
誰もがDNAを持って、その中に身体を作る遺伝情報もある訳です。
料理を作る事を想像しましょう。あなたはオムレツを作りたくなりました。図書館には沢山の本があるので出かけました。早速料理の本を探す事にしました。色々な人が料理の本を出しており、オムレツもそれぞれ特徴があるようです。その中から、あなたはAさんの料理本を借りてきてオムレツの部分を開けて料理を始めました。レシピ通りだとこしょうと塩が入っているのですが、身体の事を考えて塩は使いませんでした。こうして、お気に入りのオムレツは完成です。
さて、図書館はDNAです。料理本が遺伝子、人によってちょっと違うオムレツの作り方は遺伝子多型、お気に入りの料理本からオムレツの部分を読む事を遺伝子発現と例えてみましょう。
すでにご両親から受け継がれた遺伝情報は書き換え不能で、同じ人間でも少々違いがある一つの理由です。しかし、遺伝情報は読まれなければ、発現しません。似ない場合もあるのですね。遺伝情報を読む、読まないでもまた、違ってきます(エピジェネティクス)遺伝情報にスイッチがついていると仮定すれば、押せば発現する訳です。このスイッチの押され方は環境、環境ホルモンなどの化学物質、ストレス、気持ちの問題などで変わるのです。タバコや環境ホルモン、不摂生、ネガティブな気持ちは悪いスイッチを押す事になり、成功体験、心地よさ、ポジティブな気持ちは良いスイッチを押す事になるのです。薬も効くと思えば効いてしまう(プラセボ)し、副作用が出ると思ったら出てしまいます。あいつ、きっと性格悪いぜ!顔に出てるぜ!!なんてのも悪い思いがそれなりのスイッチを押した、と言う事なのでしょう。
このような事もあり、「病は気から」は本当の事なのです。もちろん、すべてが気持ち一つで治る訳ではありませんが、気持ちの持ち方で、命わずかな少年が末期脳腫瘍を消滅させた、と言う実話もあります。奇跡だと言われておりますが、奇跡は存在しません。つまり、誰にでも出来る事なのです。
人は皆同じですが、違いはスイッチの押し方、押すのはあなたです。心身を作るのはあなたなのです。せっかくの人生です。長いようで短い人生、沢山の可能性を信じて良い生き方をしていきましょう。
人は皆同じ、しかし全員違う。つまり、同じ(遺伝情報)ように違った才能(遺伝子発現)を持っているのです。少しでも良い、遺伝子発現を目指しましょう。
運動しなければ衰える、は自然の摂理です。
①骨や筋肉を丈夫にする。
生まれつき遺伝的に「骨形成が活発な体質の人」は骨折しにくくなりますが、その代わり関節が強直化して動かしにくくなります。その結果、さまざまな症状が引き起こされます。
このような状態にならないために、スクレロスチンという物質によって骨形成を抑制しているのです。
ところが、高齢になったり運動しなかったり、きちんと体で重力を感じる事が減ってくるとスクレロスチンが骨細胞から産生されるのです。動かない、運動しないなら、もういいだろう?と言う訳ですね。だから重力負荷を与え運動する事は大切なのです。
負荷をかけなければ、筋肉も細くなりますね。細く硬い筋肉は負荷をかけると、痛みやすくなります。痛めて運動をしなくなる、と言う悪循環に陥ります。
②生活習慣病の予防および改善に
スーパーへ行けば、結構多くの食材が買えます。動物性脂肪を含んだ食材は相当多いですね。旨い食材ほどコレステロールや中性脂肪が多いです。
そして、現代人の多くは自動車を所有しています。ちょっとした近場までの用事でも自動車を使用する習慣がついており、運動量が昔と比べて激減しています。有名な統計のグラフにおいて、糖尿病罹病率の増加と自動車の販売台数の増加が完全に一致している図がありました。つまり、体を極端に動かさなくなった事が、糖尿病増加の一番の原因なのです。
しかも始末が悪いことに、現代人のほとんどは毎日ストレスに曝されています。ストレスは血糖値を著明に上げます。
③血行改善
動脈は心臓から排出された血液を送ります。静脈は(心臓へ戻る血液を送ります。静脈は静脈弁が発達していて、血液の逆流を防いでいます。そして、静脈内の血液の移動は筋肉の収縮で行われるのです。だから、長い間動かない、また、局所を圧迫したままでいると血栓ができやすくなるのです。良好な血行の維持には、筋肉を動かす、つまり運動が重要なのです。
④抵抗力の維持増強
リンパ管の中では、白血球の仲間が細菌やウイルス等の敵を攻撃して倒し、最終的にリンパ液は問題の無い状態で静脈へと戻る事が出来ます。リンパ系は体にとって下水道、浄水場のような存在ですね。また、リンパ管には心臓のような大きなポンプはありません。そのため、
☆人の動きとともに起こる筋肉の収縮、弛緩によって生じる圧力、
☆呼吸によって生じる胸の中の圧力の変化、
☆体の外からのマッサージ刺激
などがリンパ液を流す助けとなります。だから、運動、深呼吸が大切なのです。
⑤精神的強さと肉体的強さの維持・増強
上熱下寒(上半身がほてり下半身が冷える)、頭熱足寒(のぼせほてり手足が冷える)、上実下虚(上半身が緊張し下半身が弱く脆弱)は自律神経の乱れの乱れ(脳の緊張)の原因になります。他にも神経疲労による症状も含み、ふらつき、めまい、頭重、胃腸虚弱、夜間頻尿、不眠、イライラ、のぼせなどが現れやすくなるのです。ストレスに弱くなり、心を病んでしまいやすくなります。
腹式呼吸は上熱下寒、頭熱足寒、上実下虚を逆転させる働きがあります。神経のバランスをとり、また、予想以上にエネルギー産生、カロリー放出効果があるのです。
腹式の深呼吸をして下さい、というと胃のあたりがふくらむ人が多いのですが、本当の腹式呼吸は、息を吸い込んだ時は、下腹(へその下)がふくらみます。また、息を深く吸い込んだときに全身にエネルギーが走るように感じ、気力がみなぎるものです。
上熱下寒、頭熱足寒、上実下虚を上寒下熱、頭寒速熱、上虚下実に改善する事が強さ、抵抗力の増強に繋がるのです。