なまらうまい”ひだから”
日本一の清流『沙流川』と雄大な『日高山脈』の山々に育くまれた日高地域ならではの新鮮で豊かな味わいを、是非ご堪能ください。
【山女魚(やまべ)】
山女魚とは、北海道でも山奥の清流にしか生息できないサケ科の魚です。(北海道・東北以外ではやまめと呼ばれてます。)
日高地域では沙流川上流域で養殖をおこなっており、『ひだかやまべタウン』と称して新鮮な山女魚料理を各店で提供しています。
骨まで食べられる幼年魚を、からっと揚げた天ぷらをはじめとした、地産地消のおいしさを是非ご賞味ください。
お土産用の加工品もご用意しておりますので、さるくる、農協、各釣り堀でお求めください。
【農産物】
日高地域の生産者が丹精に育てたその日の新鮮な朝採り野菜がお手ごろ価格で並びます。また、農産物以外にも水産加工品、手芸工芸品などの地域産品も並びます。
<ショップ&コミュニティスペース さるくる>
【蕎麦】
日高地域は小さな町ですが、美味しいお蕎麦屋さんが結構あります。
日高地域で養殖しているヤマベを使った天ぷら蕎麦がお勧めです。是非一度召し上がってみてください
【ラーメン&焼肉】
日高地域には人口の割りにラーメン屋と焼肉屋が多い!焼肉屋さんのラーメンもお勧めです。ひだから巡りの合間に是非お立ち寄りください。
焼肉屋さんは夜のみの営業です。
知と技の”ひだから”
日高地域でその道のことを聞くにはこの人!という方々をご紹介します。
【地質のこと】
日高山脈には珍しい石が多くあるため、世界中から研究者がやってきます。
そこで町では、日高山脈の地質、自然生態及び歴史について資料を収集調査し、展示、町民の教養向上に寄与、その優れた特質を内外に広く紹介することを目的に、町営の博物館である『日高山脈博物館』を平成11年にオープンさせました。
ここの2代目専門職員が東豊土さんです。かんらん岩や蛇紋岩などの岩石と地質が専門で、愛用のハンマーとともに日高地域の地質の研究をし、日高地域の宝である地質や自然をよりよく知ってもらおうとがんばっています。『日高山脈博物館』では地質や自然を学べる野外などでのネイチャーセミナーを年6回ほど、さらに石のお宝鑑定会や宝石すくい、石ころ図鑑作りなどのイベントも開催しています。ぜひ日高山脈博物館にお越しください。 <日高山脈博物館>
【山菜・キノコのこと】
日高地域は山菜とキノコの宝庫です。でも注意しなければいけないのが山菜と間違えやすい毒草が一緒に生えていること。
例えばギョウジャニンニクとスズラン、ニラとスズランなど・・・。これらの見分け方もちゃんと指導してくれる達人が阿部トミさんです。
国立日高青少年自然の家の指導員の経験もあり、身近な野草が薬草として役立つ知識も持っていて、その普及にも努めています。
【川遊びのこと】
ラフティングなど川遊びの達人がパトリック・オキーフ(パット)さん。
パットさんは昔、馬術の障害飛越競技の選手でオリンピックチームに選ばれたこともありましたが、母国オーストラリアがモスクワオリンピックをボイコットし、メダルに挑戦するチャンスを失ったそうです。その後、世界冒険旅行にでかけ、訪れた国は50ヵ国以上!またパットさんは多くの遠征に挑戦し、『川のエベレスト』とも呼ばれるミャンマー・メイカ川へのラフティング遠征も引き受けています。北海道を訪れフリーランスで馬の調教師として働いていた頃、千栄小学校が廃校に。そこで、廃校舎を拠点にHOA『北海道アウトドアアドベンチャーズ』を設立しました。最年長ガイドですが、誰よりもチャレンジ精神旺盛。現在も、1年のうち2~3ヶ月は海外でのリバートリップ、エクスペディションツアーに参加しています。 <HOA 北海道アウトドアアドベンチャーズ>
伝統的な技と楽しめる”ひだから”
日高地域は林業で栄えた地域で入植当時、多くの木材工場や宿舎、飲食店などで賑わっていました。
かつて『林業の町』であったこと、そこで培われていた技術を伝える“ひだから”です。
【木遣り】
日高地域は森の町。かつては木を倒し、搬出し、市場に出すことで生計を立てていました。
木と共に栄えてきた日高には、想像を絶するような厳しい仕事がありました。機械がまったくない時代、大きな木を倒し搬出する為には、人間の力と技と、そして作業の呼吸をあわせることが重要でした。人間の力と技、呼吸の全てをリードする“作業歌”が『木遣り歌(きやりうた)』です。
木遣り歌は日高図書館郷土資料館で聴くことができます。人間の力と技を一本のトビに託し、木遣り歌で呼吸を合わせながら行なう丸太運搬。毎年、『日高町木遣り保存会』がひだか樹魂まつりで再現しています。
【和太鼓】
昭和45年、玉造(たまつくり)鋼業社長の庄村武夫(しょうむらたけお)氏より太鼓の寄贈を受け、当時の占部久重(うらべひさしげ)町長が"日高山脈の雄大景美な山里にふさわしく"と『日高山岳太鼓』と命名したのがはじまり。
『日高山岳太鼓保存会』が結成され、沙流川の流れや日高の森の風景を音で表現し伝えている。現在は高校生や小中学生がこの伝承に励んでおり、毎年ひだか樹魂まつりや文化祭でその撥(ばち)さばきを披露してます。
【ひだか樹魂まつり】
日高地域は森の町であるとともに川の町でもあります。
大昔から日高山脈に棲むという伝説の竜を守護神として森の樹木に感謝を捧げ、竜により守られてきた山々の樹木の魂は『樹魂まつり』として受け継がれてきました。
それらに因んで伝統芸能である『木遣りの実演と日高山岳太鼓の競演』や川と森の町ならではの参加イベントである丸太早切りの『木こりさん競争』、丸太運搬の『流送(りゅうそう)レース』、会場の目の前を流れる沙流川を名前の由来としているスキー場ゲレンデから打ち上げられる花火が夜空に花を咲かせる『沙流川花火大会』などのプログラムが楽しめる祭りです。
毎年7月の第3若しくは第4土曜日に開催され、地域外からも多くの人が訪れています。
日高地域の歴史や文化、地勢や地形などを知ることで新たな発見や思いを寄せるきっかけに。
地域をより詳しく知りたい方は是非訪れてみてください。
【日高地域の自然】
日高山脈の成り立ちや地質、自然を紹介する博物館。特に石の展示物が特徴で、昭和40年代に特産品として採取されていた『日高ヒスイ』は必見。石に詳しいスタッフが丁寧に説明してくれます。4階の展望台からは日高地域がぐるっと一望でき、眺めは最高です。 <日高山脈博物館>
【地域の歴史】
日高町立図書館郷土資料館では日高地域の歴史を映像や展示物で紹介しています。観光をする前に、日高地域の開拓時代から現在にいたるまでのあゆみを学んでみるのもおすすめです。図書館に併設されています。 <日高町教育委員会 生涯学習課 01457-6-2469>
【体験での学習】
青少年が家庭や学校では経験することができない心身の発達に必要なアウトドアスポーツ・クラフトなどの多様な体験を大自然の中で体験し、その活動を通じてたくましく豊かな心を育むための事業を提供しています。グループはもちろん、ご家族やお友達同士でも利用可能です。宿泊は野外の体験施設もあって楽しさ倍増です。日帰りでの利用もできます。 <国立日高青少年自然の家>
【歴史探訪・石の道しるべ】
日高地域特産の石をベースにした道しるべが各所に置かれています。地域の歴史に触れながら散策しませんか?
『石の道しるべ』がある場所はドッコイの渡船場跡、千栄神社本宮、岩内不動、三島小学校跡、 沙流川流送発祥の地、ウシャップ標柱跡、 沙流川河畔遺物出土地帯、ウシャップラム古戦場跡の8か所あり、いつでもご覧になれます。無料配布の『ひだからMAP』 もご参照ください。 <日高総合支所 地域経済課 01457-6-2008>
体験できる”ひだから”
ラフティング、ジップライン、キャニオニング、ブリッジスイング、登山、スキー、スノーボード、スノーシュー、ホーストレッキング、釣り、キャンプ、スポーツなど、多種多様なアクティビティが体験できます。日高の自然をぜひ、体験してみてください。
【ラフティング】
日高町を流れる日本一の清流『沙流川(さるがわ)』は、日本有数の激流でもあります。
白く泡の立つ急流“ホワイトウォーター”は一度体験すればやみつきになること間違いなし!オーストラリア、ネパールなど国際色&経験豊かなガイドがいますので、ちょっとした外国語学習もできそうですね。 <HOA 北海道アウトドアアドベンチャーズ>
【登山】
日本最後の山岳秘境『日高山脈』は国内で最も難易度の高い山域です。日高国際スキー場のゲレンデにもなっている北日高岳では時期が来るとかなりの高確率で雲海を望めます。超本格派の『戸蔦別岳』や『チロロ岳』などの1,800m級の山岳には希少な動植物が数多く見られ、登頂の達成感もひとしおです。
※本格的な登山の際には、北海道警察への登山計画書の提出と森林管理署への入林届出が必要となります。 <登山情報 日高山脈博物館>
【キャンプ】
沙流川のほとりに『沙流川オートキャンプ場』と『国立日高青少年自然の家からまつキャンプ場』の2つのキャンプ場があります。
どちらも沙流川河畔林の中にあるので、エゾリスが駆け回り野鳥がさえずる中でのキャンプを楽しめます。
さらに、『沙流川オートキャンプ場』では福寿草、水芭蕉、エゾエンゴサク、エゾヤマザクラ、ニリンソウなど春の花が次々と開花し、小川にはクレソンが自生しています。夏には山女魚のつかみどりなどのイベントも開催されます。 < 沙流川オートキャンプ場> <国立日高青少年自然の家>
【フィッシング】
日本一の清流『沙流川』源流域の清らかな水にはイワナや山女魚(ヤマベ=ヤマメ)、北海道にしか生息しないオショロコマなどが生息しています。沙流川上流のチロロ川では、ヤマベやニジマスが放流され渓流釣りが楽しめます。もっと気軽に釣りを体験したい方には釣り堀がお勧めです。町内の釣り堀では、釣った魚をその場で調理して食べることもできます。 <釣り堀いざわ 01457-6-2813> <乗田養魚場 01457-6-3030>
【スキー・スノーボード】
町営の『日高国際スキー場』は、高低差500m、全長3km。眼下に沙流川、夕張岳や芦別岳を望みながらの滑走で、気分も爽快になります。
全4本のリフトに初級者から上級者まで楽しめる本格的なコースに、未就学児は無料、小学生以上にもリーズナブルな料金設定が売りのスキー場です。シーズン中に味覚を楽しめるフェスティバルなども開催しています。 <日高国際スキー場>
【ホーストレッキング】
町内にある乗馬体験施設『アラビアンホースプランテーション(井上牧場)』では、“エンデュランス”に出場できる競技馬を育成・訓練しています。
エンデュランスとは、馬の心肺機能、歩様状態などに注意しながら、自然の中で長距離を走る馬のマラソンのような競技のことです。山沿いの日高地域は、馬の足腰を鍛えるのに最適です。日高の恵まれた自然の中、馬に乗って風を感じてみませんか? <アラビアンホースプランテーション(井上牧場)>
【スノーシュー】
かんじきの現代版ともいえるスノーシューをはいて、雪に覆われた森をトレッキング。沙流川沿いにはトレッキングに最適な箇所がたくさんあります。冬の日高ならではのアウトドア体験です。スノーシューは国立日高青少年自然の家でレンタルすることができます。 <国立日高青少年自然の家>
【スポーツ】
『沙流川パークゴルフ場』では、さわやかな自然のフィールドで快適にプレイを満喫できます。地形を生かしたコースが設定され、子供からお年寄りまで幅広い人気を集めています。 <沙流川温泉 ひだか高原荘>
『森の広場サッカー場』は、天然芝コートが3面整備され、大会や合宿などに多く利用されています。 <日高総合支所 地域経済課 01457-6-2084>
【木もれび農園】
日高地域の農地は標高200~300mの高原で、四方を山に囲まれた盆地にあります。また海から60kmも内陸にあるので寒暖の差が大きく、さらに源流域のため水が清涼なので美味しい農作物を育てることができます。
木もれび農園では一区画100㎡を年間7,000円で貸し付けています。あなたも美味しい野菜を育ててみませんか?
また、林業の町として栄えてきた日高地域では、後世のために木を育てることを目的とし、町外の方に無償で町有林を貸し付け手入れをしていただく『ファミリーの森』制度があります。間伐した木は“ほだ木”にし、おいしいキノコも育てられますよ。 <日高町日高総合支所 地域経済課 01457-6-2024>
ひと息できる”ひだから”
ひだから巡りに疲れたらちょっとひと息。ドライブの途中にも是非お立ち寄りください。
【道の駅】
札幌と十勝を結ぶ、国道274号線沿いに立地する道の駅『樹海ロード日高』。
日高地域の市街地に立地しているため、スーパーや郵便局も隣接しており、旅の途中「足りないものがあった!」という時にも便利です。
また、日勝峠のリアルタイムのライブ映像も24時間確認できます。ドライブの途中、情報収集に是非お立ち寄りください。地域の特産物販売店や地酒などのお土産品店、地場産品を使ったそば処などのテナントのほか、和食レストランや寿司屋が店を連ねており休憩に適しています。
日高地域のマスコットキャラクター『くるみちゃん』が目印です。 <道の駅 樹海ロード日高>
【温泉施設】
筋肉や関節の痛みや慢性的なこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下、糖尿病、軽症高血圧、痔痛、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状、疲労回復、健康増進、慢性皮膚炎、アトピー性皮膚炎などが適応症の単純硫黄冷鉱泉という珍しい泉質の日帰り温泉です。
スキー場やキャンプ場からも近くて便利です。レストランや宿泊施設も併設されています。 <沙流川温泉 ひだか高原荘>
ジモティしか知らない見る”ひだから”
日高地域の地元民しか知らない珠玉の”ひだから”をいくつかご紹介します。
【日高峠】
占冠IC・富良野方面からの出入口。 日高地域の開拓者の多くはここを通ってやってきました。
実はこの峠、日高山脈の大展望台なのです。チロロ岳・ペンケヌーシ岳が見渡せます。
『ひだか桜ロード』の北の出発点でもあり、ここから桜の名所『神楽岡公園』にかけて桜色の道がつながっています。
道中には突然現れた黒い池がみられる植林地があり、幻想的な空間となっています。
【赤くて丸いポスト】
現在ではあまり見られなくなった丸ポスト。このポストを見つけて写真を撮っていかれる方もたまに見かけます。
国道274号沿いにあるJAびらとり日高支所の道路向いに今も現役で頑張っている愛すべき“ひだから”です。
【富郷(とみさと)の名水】
一年中枯れることのない美味しい湧き水。ツーリングライダー愛用の場にもなっています。コップが置いてありそのまま飲むこともできますが、不安な方は煮沸してからお飲みください。
【ガーデニング】
日高地域では庭や空き地を利用して、多くの町民がガーデニングを楽しんでいます。
中には有名なガーデンに負けないくらいきれいに手入れされたガーデンもあります。
年月をかけて作られたお庭に120~130種類ほどの花が植えられている千栄(ちさか)地区にある『ちろろルピガーデン』は必見です。たまにエゾリスが遊びにきています。 できるだけ多くの方に見てほしいということで、入場無料で自由に見学できるようになっています。ぜひ一度、すてきなお庭の花々に癒されにいらしてください。(お庭見学の際はマナーを守りましょう。)
【日高国際スキー場】
スキー場といえばウィンタースポーツが醍醐味ですが、日高のスキー場『北日高岳』は雪解け後の春先には豊富な山菜が採れ、夏場には登山コースとしても愛好者に利用されています。夏から秋にかけての時季には、第3リフト降り場から眼下一面に広がる雲海を高確率で望めるのも日高ならでは。
【沙流川渓谷】
日高地域は山間部のため、峡谷や渓谷が多く存在しますが、渓谷の超自然的な景勝が秋の紅葉時期には絶景になります。紅葉を望めるスポットが多数存在するのも”ひだから”のひとつです。
通好みの見る”ひだから”
地域の当時の営みを今も暮らしの痕跡や軌跡として見ることができます。
歴史に思いを馳せながら、日高地域をのんびり散策してみませんか?
【寺社物語】
日高地域には3つの神社『千栄神社、日高神社、富岡神社』、3つの寺『閑山寺、真言寺、浄教寺』があり、それぞれにストーリーを持っています。
明治43年に開拓民の心のよりどころとして自然木を削った小さな社を今のHOA(北海道アウトドアアドベンチャーズ)のあたりに建てたのが千栄神社のはじまり。
現在の本宮は、大正10年の移転の際、宮大工を迎え住民の総力によって建立された本格的木造社寺建設で、日高地域に現存する最も古い建造物となっています。
【岩内(いわない)不動】
断崖屹立して古来難路として知られた日高路ですが、町内の閑山寺(かんざんじ)を開創した和尚が夢に天女の舞う水音を聞いて、この滝に旅人の安全を祈ったと伝えられています。ひだかちいきで一番先に咲くサクラはなぜか岩内不動のサクラだと言われています。
【竜神さん】
水の分配を司る神である天水分神(あめのみくまりのかみ)、国水分神(くにのみくまりのかみ)の霊をまつり、難所であった岩石道路の交通安全を願って大正時代に現在の国道の真ん中付近にあった洞窟に建てられましたが、岩石の難渋が忘れられ、お不動さんも投げ捨てられる状況となったため、昭和20年に千栄5区の氏子がニオーダイの裾野に安置し、昭和46年には千栄神社宮司と氏子一同によって鳥居が建てられました。
今は、鳥居は朽ちて龍剣不動明王大臣(りゅうけんふどうみょうおうだいじん)と刻まれた石と剣が置いてあるだけとなりましたが、雨の少ない7月には雨乞いを兼ねて地域の住民がお参りしています。
【閑山寺(かんざんじ)】
明治44年に民家を間借りした曹洞宗説教所(そうとうしゅうせっきょうじょ)が始まり。
開拓期、北海道庁では開拓促進のため、神社や布教所新設に補助金を出す制度を第2期拓殖計画に盛り込んでいました。
昭和6年にこの補助制度を使って現在地に新築され、昭和27・28年に季節保育所『旭保育園(あさひほいくえん)』が開設されました。
昭和29年には寺の敷地に村営の保育所が開設され、住職夫妻が運営を行い、現在の保育所が移転新築された昭和44年まで続きました。
【浄教寺(じょうきょうじ)】
明治44年に本堂を建立し、鐘楼のある境内には日高小学校にあった奉安殿(ほうあんでん)が移設保存されています。
奉安殿とは戦前、天皇皇后の写真と教育勅語(きょういくちょくご)を納めた建物のことで、登下校時や単に前を通過する際にも、職員生徒すべてが服装を正してから最敬礼するように定められていました。戦後、GHQの指導で廃止解体されることになりましたが、なぜ移設されたかその理由は定かではありません。
【八田鉱山サンゴの滝と手掘トンネル】
戦前、三号の沢上流にはクロム鉱山があり、戦車や戦闘機の材料として使用するため八田鉱山が採掘していましたが、戦争が終わるとともに需要がストップし、数年のうちに閉山となりました。そのときクロム運搬用の道を川沿いに確保する際に山に穴をあけて水を迂回させるために人口的に彫られた滝が当時のまま残っており、昭和45年に滝のそばから『さんごの化石』が発見されたことから『さんごの滝』と呼ばれるようになりました。
現在は、国立日高青少年自然の家が実施している自然散策や川歩きなどの体験事業で観光資源として活用されています。
【学び舎】
日高は林業の町として栄えました。そのため木造校舎が残り、今でも利用されています。
旧千栄小学校はラフティング会社の北海道アウトドアアドベンチャーズの事務所に、旧日高小学校体育館は武道場になりました。外観の見学は自由ですが、立入には管理者の許可が必要です。
【町坂と村坂】
日高中学校に登る坂道がふたつあります。 日高神社側のゆるやかな方が『町坂』、急な方が『村坂』と呼ばれています。
由来は昔、国鉄の駅があって栄えていた方が町坂、畑や田んぼが広がっていた方が村坂と呼ばれるようになったとか。
村坂の一本道から眺める景色は気持ちいいのですが、とても急なので車での通行は危険! 徒歩での散策をお勧めします。
また、町坂に面する神楽岡公園では、春には樹齢80年 に及ぶ桜をはじめ、約100本のエゾヤマザクラと町民有志が植えた約300本の桜が山を桜色に 染めています。
【チロロの巨石】
日高町千栄(ちさか)地区にある『チロロの巨石』。
開拓団長として十勝に入植した栗林元次郎氏は、1930年に八紘学園を設立し初代理事長となり、海外の農地開拓に活躍しました。
銘石収集を趣味とし、1965年頃から日高山脈の銘石を掘り出すために千栄地区に通い、特にペンケユクトラシナイ沢から200㌧におよぶ巨石をとり沢口まで運び出しましたが、それ以降は運ぶことができず、日高町に寄贈されました。この石は日本一巨大な結晶片岩として知られています。
【沙流川源流原始林】
沙流川の源流域に位置する日勝峠のエゾマツ・トドマツの群生林は、北海道を代表する貴重な原生林であると評価を受け、1970年12月に国の天然記念物に指定されました。6月の新緑・夏の万緑・秋の紅葉と四季折々の美しい自然が望めます。