About TSG

TSGの前身が旧交通工学研究室です。

旧交通工学研究室は、1971 年に門田博知教授と杉惠頼寧助教授の2名のスタッフで発足しまし た。土木工学科の教育プログラムの中に計画分野の教育科目を新設することが目的でした。以来、研究室は広島地域の各種交通計画の策定や政策立案に大いに貢献してきました。特に、研究室の黎明期を支えた 2 名の教員は、1967 年に日本で初めて本格的に実施された都市総合交通体系調査(パーソントリップ調査)に 参画したメンバーであったことから、「自ら調査を設計し、収集したデータに基づいて科学的な分析を行う」ことが研究室の研究モットーとなってゆきました。

1993 年に杉惠教授が 2 代目代表として研究室を引き継いでからは、新しい研究スタッフと共に研究環境 の整備に尽力し、国内に加えて海外へとその研究対象 を拡大しました。1994 年に旧交通工学研究室は、工学研究科の社会基盤計画学研究室と国際協力研究科の新交通工学研究室に分かれました。前者には奥村誠助教授、後者に杉惠頼寧教授と藤原章正助教授が配置され、アプローチの異なる研究室が実質的に一つの研究グループとして活動を始めました。この当時、広島大学は広島市内中心部から東広島市へ主キャンパスを移しました。

1982 年に工学部が最初に移転してから実に13 年を要したことになります。この統合移転の陣頭指揮をとられたのが、研究室の初代教授であった門田先生でした。その後、杉惠教授が工学研究科へ異動し、2002 年に藤原章正教授が旧交通工学研究室の代表になってから、研究室は大きな転換期を迎えました。それは交通工学と他の分野との融合研究への挑戦でした。2003 年に始まった 21 世紀 COEプログラムを契機に、科学技術戦略 推進費戦略的環境リーダー育成拠点形成プログラムなどを通じて、経済学、生物学、教育学などの異分野交流が本格化しました。 加えて、2002年10 月に張峻屹准教授が赴任し、研究対象が途上国の都市および交通問題へと拡大しまし た。アジア各国からの留学生が一挙に増え、多様な文化と言語が入り交じった国際感あふれる研究室となりました。

工学研究科において地球環境計画学研究室という新しい研究室が設置されるようになり、2007年に塚井誠人准教授が、2009年に布施正暁准教授が、2015年にLam Chi Yung助教がそれぞれ赴任しました。そして、2011年に張峻屹先生が教授に昇進し、2016年に力石真先生は准教授として赴任しました。また、2018年に張潤森・助教、2020年4月に清家美帆・助教、2021年4月に康婧・助教とVarun Varghese・助教、2021年10月から馮涛教授が赴任され、TSG体制は一層強化されました。

2016年に大学院国際協力研究科(IDEC)側の開発科学専攻開発技術講座内の分野再編に伴い、藤原章正・教授、張峻屹・教授、力石真・准教授はそれぞれ独立の研究室を持つことになり、2020年4月からの大学院再編後(開発技術講座と旧総合科学研究科の一部の分野は協力し、先進理工系科学研究科理工学融合プログラム(TSE)を設置)も、独立した研究室の仕組みが維持され、現在に至っております。


【教員個別研究室設立前の交通工学研究室の紹介】

TSG(交通工学研究室)設立40周年までの研究グループの業績とりまとめ