高エネルギー分解能三軸分光器HERは中性子を用いて物質の構造とゆっくりとした運動を探査する実験装置です。研究用原子炉JRR-3のC1-1ビーム孔に設置されています。東大物性研共同利用プログラムを通じて全国の研究者に開放されています。利用希望者は、東大物性研益田までご相談ください。
■サブmeVの精密スペクトル測定 (AMATERAS, HRC@J-PARC とのコラボが有効)
■小q領域(q > 0.027Å-1)の高q分解能回折実験
■長周期構造(分解能0.01A-1)の格子不整合反射の観測
■試料サイズ スキルミオン小角散乱実験でV=1mm3、m=0.7uBの測定実績あり
■試料環境:GM冷凍機、1K冷凍機、3He無冷媒冷凍機、希釈冷凍機、6T縦磁場マグネット、横磁場マグネット
モノクロメータ PG002 垂直集光、120 mm(H) x 70 mm(V)
入射エネルギー 2.2meV < Ei <12meV
アナライザ PG002 垂直水平集光
サンプルステージ -8°< 2θ< 126°
サンプル位置 サンプルゴニオメータから高さ20mm
コリメータ 1st: Niミラーガイド, 2nd: 10',20',Open 3rd: 20',40',80', 3 Radial Colls for HFA 4th: 20',40',80’
フィルタ Be /PG 自動切換えフィルタ@試料上流
ビームサイズ 25mm(H)x40mm(V)
ビームタイムカレンダーはこちら
C11の装置ログは電子化されています。まとめサイトはこちら。
装置責任者に指示されたgoogle documentに下記情報を記述してください。前サイクルまでの装置ログは紙媒体のものをC11キャビンのデスク棚に保管してあります。
(1)日付、Experiment number. この行は文字フォントを一つサイズアップさせて、ページ左の見出しに日付とExperimental numberが現れるようにする。
(2)主に使用するエネルギーでのモニターカウント
(3) アクリルスキャン
(4) 横集光アナライザを使用する場合、使用するEfとTA-THの値
(5) トラブル事象
HER
(1) 分光器を”guide-open-no filter- narrower open - narrower open or no narrower - 80 - Flat Anal - open”にする
(2) Ei=5meVでモニターカウントを記録
(3) Ei=Ef=5meVでA2=60degでアクリルC3スキャン、強度を記録
(4) 上記(2)、(3)をスプレッドシート「C11実験前記録」に記載する
HODACA
(1) 分光器を”guide-open-no filter- narrower open - HODACA”にする
(2) Ei=3.635meVでモニターカウントを記録
(3) A2=60degで6phi-Vanaidumのscan e -0.2 0.3 0.025 preset mcu 0.25、ASYURAで読み込んで強度を記録
(4) 上記(2)、(3)をスプレッドシート「C11実験前記録」に記載する
どちらも場合も最後にPGのオフセットを確認すること(pg = 0でCCWリミット、もしズレてたらseで調整)
物性研標準試料缶の図面はこちら。
典型的なEf(kf)での横集光アナライザ条件は下記の通り。CCWに当てた時の数値は一番下段にあります。
非弾性散乱実験時のバックグラウンド情報です。Flat Analayzerで0-1 cpm、Horizontal Focusing Analyserで3-4cpmです。分散曲線が急峻で集光による利得が少ない場合は、Flat Analyzerを用いたほうがバックグランドが低くS/N比が向上するケースもあります。
HFA (Guide-open-Be/PG-Sample-Be-RadCol-HFA-open)
Ef=4.2meV
3-4 cpm (exp54, scan53)
HFA (Guide-open-Be/PG-Sample-Be-RadCol-HFA-open)
Ef=5.0meV
4 cpm (exp56, scan49)
Flat (Guide-open-Be/PG-Sample-Be-RadCol-FlatAnal-open)
Ef=3.6meV
1-2 cpm (exp56, scan73)
通常動かさないモーターのデフォルト値は下記の通り
XS=-1.5, YS=1.580, RXA=-0.041, XA=-0.186, RXM=1.020, XM=1.550
8月10日C11日誌より
2020年9月からのHERの作業記録は、こちらにございます。
SPICEデータを手軽に見るソフトGraffitiはこちら。
※ これらのソフトウェアは東京大学物性研究所益田研究室の菊地帆高が個人開発したものです。何か問題があった場合は(hodaka.kikuchi[at]issp.u-tokyo.ac.jp)まで連絡下さい。
すみません。さすがに多くなってきたので別ページに移動しました。
典型的なコリメータ条件のエネルギー分解能はこちらです。
方法はこちら
a = 4.75881(5), c = 12.9943(2) Å
XRD測定データ
Al2O3standardx-raydiff_Rietveld.pdf, 1000017_CuKa_fit_220615.out, 1000017_CuKa_fit_220615.pcr, 1000017_CuKa_fit_220615.prf
Efの5/4倍のエネルギーで観測されるピークは、偽ピークである可能性があります。
例 3.75 meV@Ef=3meV, 4.5 meV@Ef=3.63 meV
詳細はこちらをご覧ください。
TIPSはこちら。
採択課題リストはこちら