阪急7000/7300系の大雑把な製造形態資料
7000/7300系は多くの形態差が40年の間で生まれ、特に大阪方の先頭車の前面だけで現在ではほとんどの編成の見分けがつくとされています。そこで、筆者がまず車番を隠された状態で編成を当てるにあたっての基礎情報を置いておきます。各編成ごとの詳細な違いについてはとても書ききれないので、Twitterを漁ってもらうとある程度発言している気はします。私は基本的に最初牽引用吊り下げフックを見て大まかな世代を判別するのですが、出題者がいじわるなのでだいたいアルミの車両で編成当てをさせられます。
牽引用フックの形態差(スカート横・写真は6000系で、左は6000系最終ロット以降、7000系初期アルミまでの形態。右は6000系の最終ロット以外で、船のいかりのように曲がっているのが特徴。)→
7000系 初期鋼製車
車体は基本的に6000系最終ロットと同等で、大阪方の先頭車の列車無線アンテナ位置、車体下部の牽引用吊り下げフックの形状がのちの編成と異なる。3編成ともチョッパ更新済み。7000,7002×8R、7001×6Rが該当。
大半の編成は何らかの大規模更新工事を受けているので、ドア窓が下側に拡大されていないことが大きな判断ポイントの未更新編成は少ない。
7000/7300系 鋼製車
クーラーの搭載間隔が変更。これに伴って大阪方の先頭車の列車無線アンテナの位置が変更。7003×6R、7004,05,07,08,09×8Rと、7006,20×6R,7030×2R、7300,01×6Rが該当。
7010×8Rについては後述。
この編成のほかにも、C#5890など、同時期に製造された車両はこのクーラー間隔となっている。
7010×8R (鋼製車)
クーラーの搭載間隔が再び変更される。7000系列では7010×8Rのみが該当。アルミ車でないことの証明として、台車のボルスタアンカーの留め金が長方形であることが挙げられる。これはアルミ試作車である6000×8R(現組成であれば7号車のC#6614以外)にも例外なくあてはまる。
(参考:アルミ車の留め金。台形。)
クーラーの搭載間隔に自信がなくても、牽引用フックと台車の留め金を見ればどの世代かはわかるはず。牽引用フックは車体の端についています。
7000/7300系 初期ｱﾙﾐ車
車体の材質が変更。これに伴って台車の留め金の形状が変更される。7010等のクーラー搭載間隔ではないことに注意。
製造時は、7011,12,21×8R、7302～05×8R、C#7551,7581,7553,7583,7850,7880,7851,7881が該当。
7000/7300系 アルミ車
牽引用吊り下げフックの形状が変更される。7000系の場合はこの形態が多数を占める。8000系列もこの形状のフック。
製造時は、7013～19,22～27×8R,7031～37×2R,7307,7310×6R,7306×7R,7322～27×2R (C#7310はVVVF試作車),C#7556,7586が該当。
