ハミルトン力学系はポアンカレに始まる力学系理論の源流であり,その研究は長い歴史をもつとともに,今日もなお力学系の中心的なテーマの一つとして,ヨーロッパを中心にさまざまな研究が行われています.わが国においても,この分野を通じた新たな交流の機会をつくることができれば,ハミルトン力学系およびそれに関連するさまざまな分野の発展に貢献できると考え,このセミナーを始めることに致しました.
ひと言にハミルトン力学系といっても,さまざまな研究テーマがあり,しかも関連する分野も,解析や幾何の純粋数学の分野から物理や工学まで幅広いことがハミルトン力学系の特徴です.したがって,われわれ3人の力では及ばない面も多々ありますが,多くの方々にご参加・ご講演していただけますよう,何卒ご協力のほどお願い申し上げます.
第34回セミナー@京都大学
日時:2026年6月18日(木) 14:30~
場所:京都大学 吉田キャンパス本部構内総合研究10号館3階317セミナー室
講演者:眞崎 聡 氏 (北海道大学)
講演題目:非線形分散型方程式系に由来する2成分3次連立常微分方程式系の解析
講演概要:
非線形分散型方程式系や双曲型方程式の漸近解析に関連して現れる2成分3次連立常微分方程式系 u'=F(u) を考察する。
ここで,F(u) は純虚数係数をもつ3次斉次のゲージ不変多項式である。
本講演では,どのような F に対して解が時間大域的に有界となるかを議論する。
特に,F に付随するある行列の固有値・固有ベクトルの解析を通じて,種々の保存則の存在が導かれることを示す。
ここで得られる保存則は,2次多項式型や4次多項式型に加え,非多項式型のものも含む。
さらに,有効な保存則が存在しない場合にも解の有界性が従う例を紹介し,保存則に依らないメカニズムについても触れたい。
時間が許せば,楕円関数などを用いた解の陽表示についても紹介する。
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