移植樹木
移植樹木
1)移植と樹形
1)移植と樹形
樹木を移植する場合、根を切るので、水分の蒸散と吸収のバランスを図るために枝葉の剪定をする必要がある。
そのため、樹形が悪くなるのが普通である。樹形が良いまま移植するには、1年以上前から根回しを充分に行なう必要がある。
2)移植のコスト
2)移植のコスト
大木で移植樹木を仮植することなく、植栽場所が近くて大型の重機(ラフタ-、クレ-ン車、ユンボ、ペイロ-ダ-等)が使用できる場合は、新たに樹木を買入して植栽するより安い。
根回しをして、一時仮植してから植栽地に植えるとなると、新たに樹木を植栽する値段とあまり変わらないことが多い。
3)移植樹木の植栽
3)移植樹木の植栽
・小さな樹木は別として、事前に根回しをして移植に適した時期に植えることが望ましい。
・敷地外への移植では、まず移植が可能かどうかの調査を行なう。(運び出しと運搬が可能かどうか、堀取り根回しが可能かどうか、根や幹、樹形はどうか、移植する価値はあるかどうかなど)
・移植樹木は大木を除いて独立して植えずに、数本まとめて植えるようにし、樹形の良くない所を補うようにする。
4)移植の難しい樹種
4)移植の難しい樹種
高中木:
(常緑) イチイ、ダイオウショウ、アカマツ、クロマツ、トウヒ、モミ、スギ、ヒノキ、オガタマノキ、 タイサンボク、ゲッケイジュ、ユ-カリノキ
(落葉) カラマツ、クヌギ、クリ、ソメイヨシノなどサクラ類、シラカバ、ネムノキ、カキノキ、クルミ類
低 木:シャクナゲ、ジンチョウゲ、キョウチクトウ、チャ、ピラカンサス
その他:フジ
5)移植専用重機による移植
5)移植専用重機による移植
[長所]
・自然樹形を保てる
・工期の短縮
・活着率が高い
[短所]
・重機搬入、養生等のコストがかかるため、移植本数が少ない時は割高になる
・アタッチメント差し込みのために、枝下3.2m(ホイールローダーの場合は2.6m)は必要である。 (上記より低い枝は剪定する必要がある )