岡山後楽園での園内観光アテンド
OECDグローバルコンピテンス (Global Competence):
OECDが2018年のPISA調査で提唱した、21世紀に必要とされる重要なスキルセットおよび価値観である。この概念は、異文化間での効果的なコミュニケーションと協働を可能にし、持続可能な社会への貢献を目指す市民を育成することを目的としている。OECDは、以下の4つの要素を基盤としてグローバルコンピテンスを定義している。
1. 知識 (Knowledge):
異文化や国際的な事象についての正確かつ広範な理解を指す。
社会的、経済的、環境的な問題を包括的に捉え、それらの相互関連性を理解する能力を含む。例として、異文化の歴史や価値観の理解、国際的な問題への認識が挙げられる。
2. スキル (Skills):
情報の分析、評価、解釈を行う能力。異文化間の対話を進めるための言語的および非言語的なコミュニケーションスキル。問題解決能力や協働スキルが重視される。
3. 態度 (Attitudes):
他者や異文化への開放性と好奇心。多様性を尊重し、異なる視点を受け入れる姿勢。グローバル市民としての責任感や倫理的な判断力も含まれる。
4. 価値観 (Values):
人権、民主主義、持続可能性、平等といった普遍的価値観への共感とコミットメント。自らの行動が地球規模での課題に影響を与えることを認識し、積極的に貢献しようとする意識。
教育研究への応用:
OECDは、これらの4要素を教育研究に組み込むことで、学生が複雑なグローバル社会で主体的かつ協調的に行動できるよう支援することを提案している。具体的には、探求型学習、異文化コミュニケーション体験、(英語による)ディスカッションを通じた自己と他者の理解の深化が含まれる。
Global Competence is a multi-dimensional construct that requires a combination of knowledge, skills, attitudes and values successfully applied to global issues or intercultural situations. Global issues refer to those that affect all people, and have deep implications for current and future generations. Intercultural situations refer to face-to-face, virtual or mediated encounters with people who are perceived to be from a different cultural background. (PISA 2018 Global Competence)
このように、グローバルコンピテンスは、急速に変化するグローバル社会において、市民が社会的責任を果たし、持続可能な未来に貢献するための不可欠な要素と位置づけられている。