名古屋越冬活動
野宿を強いられる人々、生活困難者を少しでも支えたい
大西豊(本名:上倉誠)氏は2024年4月2日早朝逝去されました。
大西氏が日雇い労働者の世界に自らも足を踏み入れ、当事者目線で生活困窮者を支える活動を生涯にわたって行った功績は非常に高く評価されるべきものであると私は心から感じています。私の国政選挙を支えてくれた知人の紹介で知り合い、その生き方に衝撃を覚えました。「自分が満たされて初めて他人を思いやることが出来る。」と常識的には言われているし、私もそう疑うことなく思っていた中、自身の至福追及もすることなく、ただただ人を救う事に没頭した人生。その生きざまに度肝を抜かされたのを今でも覚えています。大西氏と最後にお会いしたのは確か2024年1月3日名古屋越冬活動の片付けの時でした。明らかに昨年よりも衰弱した状態で、ぽつり一人公園の縁石に腰を据えていました。私が声を掛けると一瞬私の顔を脳内検索をし「ハッ」とした表情をされ、改めて寄付の活動に感謝の意を表し、深々と頭をさげてくださいました。その声には張りや話すスピードに勢いが無く頭をさげる動作も弱弱しい。私の目には明らかに癌の進行を感じました。数日後の1月11日辺りだったと思います。私の元に一つの分厚い封筒が届きます。大西さんから送られてきたそれには最近の笹島日雇の活動報告や私への直筆の手紙が入っていました。これが私にとって大西さんからの最後のメッセージになりました。
皆様にご寄附をお願いした結果、大西氏のもとには総額約72万円集まったそうです。大西氏に代わってこの場で皆様に心から感謝の意をお伝えすると共に、大西氏の最後の数か月を力強く後押しすることが出来たと思います。本当にありがとうございました。
最後に、大西氏の活動に深い敬意を示すためにこのHPを残します。
大西豊さんの御霊に哀悼の誠を捧げます。
2024年5月6日 がきや宗司
上記の写真は2022年から2023年の間に、名古屋市中区三の丸2丁目7の 大津橋小園で行われた越冬活動の一幕です。
名古屋越冬活動は、この凍てつく寒い時期に野宿を強いられる人々や生活困難者を1人でも寒さから守り、その命が無情にも奪われないように、生きるためのたたかいを少しでもサポートするべく心ある人々が集まり毎年行われています。
会場では焚火をはじめ暖かい食事、即席ではあるが雨風がしのげる場所で暖かい毛布に身をくるみ、足を延ばして休める場所の提供、数日先分の食料や、衣類、医療や法律相談も提供される。会場に来れない方の為に「夜回り」等も行い、野宿生活者に食料・飲み物・カイロなどの物資を届けています。
越冬活動は、多くの人々によって担われています。
毎日夜、担当が交代で行う炊き出し、毎朝昼の共同炊事の準備、支援物資の運搬や受け取り・整理、支援者・支援物資・カンパなどの受付、焚火の管理、材木の管理、水・お湯・お茶の管理、野宿者のテント宿泊者支援、医師・看護師・ボランティアによる医療・生活相談、衣類の提供、医師による診察や血圧測定、生活保護の申請手続き相談、越冬後の区役所への同行支援相談、弁護士による無料法律相談、無料散髪、越冬中の炊き出しの手配準備など多彩な活動が行われます。
※一部文章は下記URLより引用しております。
笹島日雇労働組合
Sasashima-hiyatoi-rodokumiai
委員長:大西豊 YUTAKA,Onishi
名古屋越冬活動の中心人物として、その非凡なる行動力で日雇労働問題と闘い続ける男が、笹島日雇労働組合の委員長を務める大西豊氏である。私が2022年の参議院選挙で「れいわ新選組」公認候補として愛知選挙区で活動しているときにその活動をサポートしてくれる人を介してお会いしたのが初めてだった。紹介者の話によれば自らも日雇労働の世界に身を置き文字通り体感して人生を掛けて日雇労働問題と闘っている。
初めてお会いした時にいただいた名刺は菓子箱の切れ端に笹島日雇労働組合の印鑑と手書きの名前が書かれていた。当時、多くの政治家や活動家の名刺をいただいたがそれとはまったく違う代物で、活動に対する思いの強さを感じたのを今でも鮮明に覚えている。
それからしばらくして作文用紙に直筆で書かれた路上生活を強いられている人々の様子を報道したVTRに事実と異なる箇所があり、その質問状を放送元の会社に送ったが返事が返ってこないとの趣旨の手紙をいただいた。またこれも独特なオーラをまとった代物で大西さんの並々ならぬパワーを感じた。
当時大西さんからいただいた名刺
最近、大西さんをご紹介いただいた方を介して見覚えのある作文用紙と直筆の写真が送られてきた。そこには資金難で活動に支障が出ている事。自身だけではどうにもならない現状を訴えていた。どうにかして大西さんの活動を支えたいと思った私は自身のホームページにこうして財産支援をお願いすることにした。現在、大西さんは野宿者を追い出そうとする行政と闘っている。
「誰ひとり取り残さない社会」の実現に向けて大西さんが行っている活動は必要なもので支援されるに値すると私は思う。
以下に大西さんのお願いを掲載いたします。
皆様の温かい救いの手を伏してお願い申し上げます。
※ご寄附の依頼は終了させていただきました。
ご賛同いただいた多くの皆様に心から御礼申し上げます。
・大西豊さん直筆の組合ニュース