国際共同研究加速基金 国際先導事業

レドックス超分子の生命機能解明に向けた

グローバルな研究先導

Global Exploration for Redox Supermolecules Evolving in Life Functions (G-ReXS)

Our mission

国際共同研究に基づく

レドックス超分子生命科学の創生と次世代人材育成

G-ReXS研究の目的

本研究事業では、研究代表者と国内連携拠点の各研究分担者らが築き上げてきた、レドックス超分子研究分野におけるグローバルネットワークの強化と拡張・推進に向けて、緊密な共同研究と人材育成体制を整備・拡大し、長期的な視点からのグローバルな展開を図る。当該事業推進を契機に、これまで世界各国に散在していたグローバルなレドックス超分子の学術体系を融合・深化させた「レドックス超分子生命科学」を創成するものである。このことにより世界規模の研究共創を学術と若手人材育成の観点から俯瞰し戦略的に推進することで、生命科学のみならず基礎および臨床医学さらには人類の健康福祉の向上に大きく貢献することが期待される。 

 G-ReXSの背景

 近年、レドックス超分子による生命機能制御の視点から生命原理を理解しようとする世界的な潮流が高まってきた。生体内のレドックス超分子は量子すなわち電子エネルギー動態により支配されており、我々はこれを「レドックス超分子の先端科学」という新しい枠組みとして捉えて、国際的な共同研究を精力的に展開してきた。自然界に普遍的に存在する酸素分子や活性分子種[活性酸素や酸化窒素種等]をはじめ、生体内で活発に産生・代謝されている一連の物質を「レドックス超分子(Redox Supermolecules)」と総称する 。一方、地球の生命進化を牽引してきたもう一つの重要なレドックス超分子として、超硫黄分子が挙げられる。最近の国際共同研究により、世界ではじめて、単一の硫黄が連鎖した超硫黄分子が生物種普遍的に大量に産生され、エネルギー代謝や酸化ストレス制御などの多彩な生命現象に関わることが分かってきた(図1-2)。

G-ReXS研究体制

国内のレドックス超分子研究を牽引してきた9名の先導的な研究者を中心にしたレドックス研究連携ハブ拠点として、東北大学にリエゾンオフィスを設置し、国内拠点メンバーによる大学院生やポスドクの海外派遣や研修、共同研究を管理・運営する

人材育成計画

2〜3年間の長期派遣(全期間中15名)と3ヶ月の短期派遣(年間5名)を予定し、また、短期研修支援として年間15名の若手研究者を海外学会等に派遣する。定期的なウェブミーティングを通じて国内外の研究室で意思疎通を図り、研究の迅速な遂行と予想と異なる事態の速やかな対応を図る。 

若手研究者の自発・自立的な研究のための支援計画

  優れた研究成果を上げた若手研究者には、自ら立案した研究の推進を奨励し、研究費支援を行う。また、各拠点機関の若手研究者支援プログラムを利活用し、独立特任助教以上の待遇で研究室を主宰する機会と環境を整備する。レドックス超分子のグローバルネットワーク形成を通じて卓越した若手研究者を育成する。

お問い合わせ

G-ReXSの事業内容あるいは海外派遣支援について、 secretariat(@)toxicosci.med.tohoku.ac.jp までお問い合わせください。