・雨天決行です。大雨とならない限り行います。但し、胎内祭神事などの祭事は、冨士山北口御師団の判断によります。
・集合は13時ですので、それまでに昼食を済ませてください。弁当をお持ちになるなら、昼前からカムナビで弁当を広げることができます。
・ゴールデンウイークですので、自家用車やバスは渋滞で遅れることになると思います。余裕をもったスケジュールでお越しください。
・ガタガタの熔岩台地・丸尾と洞窟です。怪我など事故には注意しますが、各自充分ご注意していただきたい。案内する樹型以外には入らないでください。
・カムナビの標高は843mです。気温は平地に比べ5度ほど低いです。夜は冷えますので暖かい服装を用意してください。また、直前には富士吉田の天気を天気予報で確認ておいてください。
・カムナビの風呂は現在使えません。隠居の風呂、近隣の温泉施設を利用していただきます。
・参加者の車を乗り合いに提供し運転していただくかもしれません。その車には、ガソリン代と運転への薄謝をさせていただきます。
・スタッフは4月26日から準備のためにおります。26日・27日・29日の宿泊をご希望の方は、申込時に[その他]に記入してください。
胎内祭は、毎年4月29日11時より、吉田胎内樹型群にある胎内神社で冨士山北口御師団が行う神事です。講の一団として参列いたします。
神事後つづいて参列者の一団・冨士講信徒が【胎内御焚き上げと塩加持】を行います。お焚き上げで使う富士山形に積み上げた線香が燃え尽き、ベースに敷いた粗塩を布で包んで、参列者の病んだ部分に充ててくれます。熱を使ったソルト・ヒーリングです。塩加持を望む方が列になりますので、皆さんもお並びいただけます。
胎内祭はかつて秋に御師団員だけで行われていました。きこりが1995年の晩秋に最初の[焼山での癒しのイベントと吉田胎内潜り]を組んだことで、1996年から富士山の女神・木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)の化身である富士桜が咲く季節の富士吉田市のイベント[富士桜まつり]の期間中の4月29日に行うようになりました。きこりはさらに翌年から祭礼のあと、一人で自主的に[樹型・胎内ウォッチング]を行うことにしました。30年近くつづけています。
胎内祭の直会のあと、ほとんどの方が帰られますが、吉田胎内樹型群での樹型・胎内アースダイビングを開始します。
吉田胎内樹型群は国指定天然記念物で、近年は富士山世界文化遺産の構成資産のひとつにもなっています。
熔岩樹型は火山洞窟・穴の一種で、様々な熔岩洞窟の種類の中でも特殊な生成をしています。噴火でマグマから地表に排出された熔岩流が、樹木と出会い熔岩が樹木を覆い、樹木の鋳型となって残った穴です。巨木が立ち木として残れば縦穴で、倒されてしまった樹木は横穴として鋳型を残します。また単独の樹型ではなく複合樹型もあります。熔岩流に倒されて流された樹木が別な樹型とぶつかり、洞内の一部が壊れ接合して空洞内部を行き来できるものがあります。そんな複合樹型の中には、胎内と呼ばれる形状ができることがあります。人の胎内に准えたモノ、体内の肋骨ように等間隔に流れた跡、体外の乳房のような熔岩鍾乳石など。冨士講信者などは胎内潜りを経て出洞すると、産道から出て来ることで生まれ変わると言います。
きこりは、1990年代後半に熔岩樹型の調査と研究をしていました。そのキッカケは吉田胎内祭でした。火山洞窟学会に参加して、私が問題にしていた自衛隊の演習場の柏原(かしわっぱら)熔岩樹型群を調査し、報告書を編集して山梨県教育委員会より発行しました。また、世界最長(全長約200m)となる複合樹型など一年間で調査した『樹型年報』など、計測・作図・編集し洞窟学会から発行しました。
世界的に見て、玄武岩熔岩流の樹木鋳型で人が入れるものが数多くある場は、富士山麓しか確認できません。その中でもここ剣丸尾(けんまるび)熔岩流は、吉田胎内樹型群と船津胎内樹型群さらに上流の未発表の樹型群は、ダントツで多彩な形状を持つ樹型地帯なのです。
今回の樹型ウォッチングしたりアースダイブする予定地域は、吉田胎内(本穴)の周辺50×180mにあります。中でも世界最長の樹型と同程度の長さの胎内形状の複合樹型をダイビングします。
千年前の富士山麓の森林生態と出会うことになります。母なる地球からの再誕をお祝いしましょう。
集合・宿泊・解散場所は、御師の家カムナビです。槇田きこり但人が生まれ育ち、30年前に帰還した御師宿坊。この家の築年数には諸説あります。室町時代後期に建設し室町最末期に現在地に移築設。遅くても江戸初期説。江戸時代中期からの冨士講の拡大で、家はさらに増築した時代複合の宿坊です。とても古い民家ですが、文化財として博物館などで保存されていない現役の民家としては、私にはこれ以上古い民家を日本で知りません。
御師の家カムナビの宿坊部分をご案内します。
車で富士山の北東側二合目の高さまで登り、富士山の寄生火山・焼山に向かいます。
火山・焼山は、噴火口列状に熔岩を出しました。熔岩流は下りかけた途中で二手に分かれます。檜丸尾熔岩流が富士吉田の東側の桂川に沿って流止まり、もう一つの鷹丸尾熔岩流は当時の大きな湖・宇津湖に流れ込み湖を分断したようです。片方は山中湖となり、もう片方は水が干上がり忍野八海を残す忍野盆地となったと。焼山火口列は山腹の上下に一直線に起こりましたが、わずかに逸れたコブのように吹き出した高台が焼山遥拝所です。
火口列の尾根から逸れているため、また木立が低いため、120度の広角で富士山を仰ぎ見るだけではなく、眼下から山頂まで一望できます。富士山には沢山の寄生火山がありますが、富士山をこのように見下ろしながら見上げる鳥瞰の姿、こんな眺望は富士山中でもココでしか味わえないものとなっています。広く知られないようにしていますので、訪れる人も少なくこれまでに他者と鉢合わせしたことがありません。思う存分にジックリと富士山に向かい合うことができます。
初日午後に予定していますが、天気・雲のかかり具合で29日の早朝に時間変更する可能性もあります。
夕食後には槇田きこり但人がお話をさせていただきます。
● 焼山+吉田胎内ツアーの始まり
● 世界屈指いや宇宙屈指の熔岩樹型
● 胎内信仰
● 熔岩樹型の胎内の特徴
● 胎内お焚き上げはキコリが仕掛けた
などを予定しています。
なお、今回の企画を視覚的に理解してもらえるよう沢山の写真を用意しました。FBイベント欄の《ディスカッション》をご覧ください。
FBイベントページ