WAVEの一番長い日


━━位置について、よーい、ドン!
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1.エントリーとシナリオ概要

【シナリオ概要】


 WAVE主催のチャリティー番組「愛は地球をレスキュー」。 その番組の目玉でもある、24時間駅伝に、G6代表選手として選出されたPCたち。 かくして君たちは位置につき……その時、不思議なことが起こった! 君たちの背中にとりつけられたのは速度が一定以下になると即座に爆発する爆弾! 周囲を見れば突然召喚され訳が分からないといった顔をしているヴィランたち! そこに響き渡る、ココロスちゃんの高笑い…!!「私ね! 最近駅伝漫画にハマっちゃったの!」 ヒーローよ、全ヴィラン組織参加の駅伝を制し、人質に取られたWAVEを解放せよ!

【事前情報】


 チャレンジ:7 クエリー:0 初期グリット:7 リトライ:5
 想定時間:3〜4時間 推奨経験点:10~20点前後を想定。 より経験豊富なPCがいる場合、エネミーを随時強化すること。

【GMに要するルールブック】


・基本ルールブック(R1)・学園マッドネス(R2)

【エントリー】

【共通】

 一年に一度、WAVEが放送する24時間チャリティー番組『愛は地球をレスキュー!』 君たちはその番組内コーナーである『24時間耐久フル駅伝 ~挑め!限界のその先へ~』の、 G6チーム代表として選出されたヒーローだ。 渋々か、嫌々か、はたまたやる気に満ち溢れてか。 間も無くスタート、かくして君たちが所定の位置についた…… そのとき、不思議なことが起こった!

2.導入フェイズ

【共通エントリー:愛は地球をレスキュー!】

 舞台:総合競技場フェルミドーム 登場PC:全員

【状況1】

『さあ! 今年もやって参りました。WAVE主催のお祭り企画、24時間番組『愛は地球をレスキュー!』!  毎年恒例のコーナー、『24時間耐久フル駅伝 ~挑め! 限界のその先へ~』。今年はななななーんと、G6協賛のもと、ヒーローチームも出場! これはもう目が離せませんよ! 司会は私、WAVEの成り上がりリポーターこと渦川クリスタル! 解説にG6ヒーローのナイ神父と、若き経済界のドン、タナシス・フェルミさんをお招きしてお送りします! お二人とも、よろしくお願いします~』『よろしくお願いします』『ああ、よろしく』
 ……そんな中継音声が、君たちの耳に届く。スタッフの尽力により、中継モニターに映像が点り、音声が同期したスタジオの映像が流れ出す。それを眺める君たちの周囲を、テレビクルーたちが慌ただしく行き来する。 君たちは、このWAVE主催の恒例チャリティー番組『愛は地球をレスキュー!』の中のコーナーの一つ、『24時間耐久フル駅伝 ~挑め! 限界のその先へ~』のコーナーに出場することになったヒーローである。 どうしてこんなことになったのか。理由は問うまい。君たちがどのような気持ちでここにいるのか、それも問うまい。 確実なことは、君たちはもう選手を降りることは出来ず、出走の時間は間も無くということだ。 テレビの中、リポーターと解説の無責任な声がする。君たちは覚悟を決め、出走順を改めて確認した。 さて、誰が第一走者となり、誰にバトンを渡して、誰がアンカーを走るんだったか…。

【状況2】

 スタッフの誘導に導かれるまま、君たちが各々の出走待機場へ向かおうとした……そのとき不思議なことが起こった! 会場の大地が凄まじい揺れを起こす! 先ほどまで晴れ渡っていた青空に俄かに暗雲が立ち込め、紫色の稲光が走る! 空一面に巨大な魔法陣が浮き上がり、それが全ての視界を真白に染めた! 凄まじい発光に目が眩み、皆の目が視界を取り戻した時、そこには…!!「あン?」「えっ」「ぬ?」「は?」「おお?」「え」「はい?」「ムン!?」「プシュー」 先ほどまで影も形もなかったはずの、恐竜怪人コールドテイル、トリックドワーフ、蘇生請負人リアニメーター、憑キ蜘蛛、ロードウォリア、デスアダー、アレイスター・クロウリー、マックス・エルンスト大佐、チクタクマンが立っていた! これは一体どういうことだ!? いきなり姿を現した当のヴィランたちも、訳が分からないといった顔で周囲を見回している。そして君たちは気付くのだ。いつの間にか、君たちの背にも、そして、ヴィラン達の背にも、赤いデジタル数字を表示した、あからさまな『アレ』が付けられているということに…!! 間違いない、これは、爆弾だ!!

【状況3】

「どういうことだ!?」「何が起きている!」「げえっヒーロー!」「ヴィランがいるぞ!」 あまりにも突然の出来事に、騒然とする現場。 もはや全面衝突待ったなし、かに思われた次の瞬間!『あーあーあー、マイクテスマイクテス、まーいくてーーーーす!!!』 現場中に響く凄まじいハウリングの音!
『あ、聞こえてる? 大丈夫かな? 大丈夫? 今日も可愛い? えへっ、ありがと♡  と、いう訳でぇ~! じゃっじゃーん! みんなのかわいいプリンセス、ココロスちゃんだよっ☆ みんなーっ! 今日は私のために集まってくれて、ありがとぉーっ♪』
 空一面のホログラムとして浮かび上がったのは、地球侵略サークルの姫、ココロスちゃんの姿。彼女は手にマイクを握ると、混乱する現場の一切合切を無視し、意気揚々と宣言した。
『私ね! 私ね! 最近駅伝漫画にハマっちゃったの! 限界を超えたその先! 肉体は限界を迎えているのに、それでも何故足は動くのか! 何故走り続けられるのか! それは仲間を信じているから、この先に仲間がいるから、 自分にタスキを繋いでくれた仲間たちがいたから! はあ、絆って本当に素敵だわ……そしてその先で来るゴールテープ! 友情! 努力! 勝利! あ~~んほんと最高っ!! だからね、だからね! 私にあなたたちの素敵な絆と! 胸踊る熱い駅伝バトルを見せて欲しいの〜〜〜っ♡♡♡』
 湧き上がるブーイングは全て無視される!

【状況4】

『あなたたちの背中にとりつけられたその爆弾は、 名付けて「ココロスちゃんへまっしぐらボム」! 私がスイッチを押すと、一定の速度以下に達した瞬間に 爆発するようになってまーす。こんな感じで。えいっ!』「えっ」 ホログラムのココロスちゃんがスイッチを押すと、呆然と空を見上げていたロードウォリアの背中の爆弾が時速0kmを示し、白い光に包まれる! 次の瞬間、ロードウォリアの体が爆発! ロードウォリアは空の彼方へ星となり消えた。
『ねっ、簡単でしょ?  吹っ飛ばされた人は大体ロックウェイブに着地できるんじゃないカナー? その前に爆発して死んじゃうカモだけど、そこはみんな頑張って☆  優勝者には豪華景品もあるから、優勝目指してファイトだよ~!! あーっ! そ・れ・と! WAVEの諸君! あなたたちには、ココロスちゃんにばっちりしっかり現場の映像を ナイスでビューティフルにお届けする義務があります!  市民、撮影は義務です! なので、この放送を中断したら、即座にあなたたちも全員爆発します。 モブキャラなみんなはフツーに死んじゃうから、 ちゃ~んと番組は続けなきゃダメだよっ☆』
 気づけば、スタッフ達の腕にも、見覚えのない腕輪が装着されている。ヒーローやヴィランたちほど強靭な肉体を持っていない彼らがこの爆発に巻き込まれれば、即座にミンチだ! 一方的にルールを説明し終えると、ココロスちゃんは高らかと叫んだ。
『それじゃーみんなっ、ルールは理解できたカナ!?  あ、ヴィランの君たちも、 ちゃ~んとお仲間は会場に連れてきてあげてるから安心してね! さあ! 掛け声と同時に第一走者一斉にスタートよ! 位置について~、よ~い、ドーッン☆!」

【状況5】

「た、た、た、大変なことになって参りました! まさかまさかの、悪名高いヴィラン組織の面々が、 会場に一堂に集結し、走り始めました! あっ、いま私にも偉い人からの通達が入りました! スタッフの命を守るため撮影は続行するとのこと! しかし、私にはわかります! これは紛れもなく建前! 我々、スクープ大好きヴィランの情報に踊らされがち系 マスコミ代表WAVEが、スタッフの命惜しさに こんな面白おかしいシチュエーションをカメラに収めないはずがあろうか、 いや・ない! かくいう私の腕にも爆弾がくっついておりますが、 知ったことではありません! チャリティー番組『愛は地球をレスキュー!』、『24時間耐久フル駅伝 ~挑め! 限界のその先へ~』は、プログラムを変更して『チキチキヴィランヒーロー対抗耐久フル駅伝 ~それいけ!臨死(デッドライン)のその先へ~』の現場から生中継で24時間お届けしまァーーーす! いやあ大変なことになってきましたね、ナイ神父、Mr.フェルミ! おやっ、お二方とも顔色が悪いですが大丈夫ですか? えっ、ちょっと上司と社員に連絡を取ってくる? そうですね、それも仕方ありません!  以上、現場からは渦川クリスタルでお届けしました! CM明けもチャンネルはそのままっ!」

【エンドチェック】

□走り出した

【解説】

 番組やコーナーの説明、ヒーロー同士の自己紹介や、出走順を決めるシーンとなる。 各ヒーローたちが何故こんな状況に置かれているのか、どんな気持ちでいるのか、お互いに事前面識はあるのかなどなど、この状況におけるロールを促すとよいだろう。 出走順については、このあとのチャレンジイベントの判定をするPCに関わってくる。PL同士相談して決定してもよいし、GMが事前に割り振ってしまっても構わない。 このシナリオは、全ての状況説明を導入で行う関係上、非常に導入が長い。NPC達の説明セリフもかなり多い。GMは状況ごとの区切りをあまり気にせず、適宜PCのリアクションを促しながら、進めていくと良いだろう。 また、状況パートの説明文のみではどうしても細部の説明が疎かになってしまう為、次のページにこのシナリオの状況とルールの詳細を改めてまとめておく。 PL達がシナリオの雰囲気を理解し、PC達の演出がひと段落し次第、状況2へ移る。

【作中情報】

●『愛は地球をレスキュー!』

 WAVEが毎年主催しているチャリティー番組。 毎年、ゲストに人気芸能人や著名人を招き、24時間編成で様々な企画を行う。そして番組を見ている視聴者から寄付を募る形態をとっている。 今年で64回を迎える長寿番組だが、近年は「感動の押し売り」「超人種差別ポルノ」などと揶揄され、視聴率は低迷している。今年は集められた募金は全てセカンド・カラミティ復興支援に使用されることが決まった為、G6の協賛成立に至り、ゲストとしてヒーローが招かれるに至った。

●24時間耐久フル駅伝 〜挑め! 限界のその先へ〜

 様々な企画の裏で、駅伝走者たちが24時間延々と走り続ける企画。走者は3人1チームに別れ、8時間交代で指定のコースを走り続ける。最終走者がゴールテープを切った順で優勝が決定され、勝者にはトロフィーが贈られる。数年前、カメラに映っていないところで走者がロケ車で搬送されていることが発覚し炎上した為、それ以後は厳格なルールのもとで企画が続けられている。総合競技場を超人種の力によって魔改造して舞台とするようになったのもその事件が原因だ。 8時間走る頃には大体どのランナーも前後不覚状態で緊急搬送されるのが常だが、何故か走者が絶えない。普段は一般参加チームもいる。 今回もヒーローチーム以外のチームは用意されていたが、エントリーの段階で、全員人質として地球侵略サークルに誘拐されてしまった。代わりにヴィランチームが送り込まれてきたのだ。ヴィランチームにとっても予想外だ。

●ヴィラン代表走者

 ヴィラン組織の走者たちは、ヒーローチームと違い、3人1組ではなく、1人で24時間走り続けることを要求されることになる。ロードウォリアはバイクは不正では? という疑惑から出走前失格という扱いになった。■フォーセイクン・ファクトリー/恐竜怪人コールドテイル■メイヘム/蘇生請負人リアニメーター■ザ・カーニバル/トリックドワーフ■百寄夜會/憑キ蜘蛛■ゴッズ・4・ハイア/デスアダー■アーガット・オン・ザ・ゲーム/アレイスター・クロウリー■ネクロポリス・ナイツ/チクタクマン■神聖蒸気帝国/マックス・エルンスト大佐 以上8選手が代表走者となる。すなわち、君たちのライバルだ。


●ココロスちゃんへまっしぐらボム

 ココロスちゃんがヒーローとヴィラン達へ取り付けたのは、スイッチがオンになって以後、移動速度が一定以下に達すると爆発するタイプの爆弾だ。ヴィラン側走者、ヒーロー側走者の体のどこかに接着されている。ヒーロー側走者は、第二走者、第三走者へ引き継ぐと、前の走者の爆弾は消滅し、次の走者に爆弾が移る(つまり、走者以外は爆弾に囚われず自由に動ける。これはヴィラン達も同様だ)。 これは物理的な爆発物ではなく、魔術的な力、異界の技術によって作られている。その為、どのヴィランたちにも、もちろんヒーローにも、容易に取り外すことは出来ない。メイヘム代表走者であるリアニメーターは知らされていないが、製作にはメイヘムのザ・イミテイターが協力している。解除にはココロスちゃんが持っているスイッチをオフにする必要がある。 ココロスちゃんの手元のスイッチが押されて以後(シナリオ的には、「位置について~、よ~い、ドーッン☆!」の掛け声と同時にスイッチが押された)一定の速度以下でいると、10秒ほどで爆発する仕組みになっている(10秒以内に速度をあげれば助かる)。 爆発すると、誰も彼もが盛大に吹っ飛び、お空の星となって消える。ロックウェイブ島に吹っ飛ばされているとされるが、真相は不明。 他、GMはこの爆弾の情報は自由に設定して構わない。大切なことは、なんでもいいからヒーローに走り続ける理由をつけることだ。

●総合競技場フェルミドーム

 普段は一般に公開されている、ごくごく一般的な総合競技場。タナシスグループ製作。この日はWAVEが撮影の為に貸切り、協賛ミスティック・テクノマンサー・その他いろいろな超人組織の総力を結集して魔改造していた。 ただでさえまともな状態ではなかったそこをココロスちゃんが支配し、彼女に協力したザ・イミテイターによって空間をねじ曲げられたその競技場は、もはや競技場とは名ばかりの異空間と化している。住宅街の中を走っていたかと思えば、角を曲がった途端にジャングルの奥地へと突入し、滝壺に飛び込んだと思ったらシベリアの大平原! ……なんてことが、ヒーロー・ヴィラン見境なしに当たり前のように起きる。当然そんな状態なので、ゴールがどこにあるのかは誰にも分からない。ココロスちゃんにも分からない。

【●総合競技場フェルミドームシーン表(1d6)】

【1】

 麻神学園の校舎内! しかも授業中!「廊下を走るなァーッ!」メリッサ先生のチョークが飛んでくる!

【2】

 ヒマラヤの高山! 寒い! 辛い! 空気が薄い!  アングリーフィストの修行僧たちが呆然とこちらを見ている…。

【3】

 獄門街の商店街! BAR『ムーンチャイルド』のマスターが給水ドリンクを差し入れ!

【4】

 砂ッ! 直射日光ッ! 吹き出す汗ッ! 遠くから聞こえるエンジン音とギターの音色ッ! ここは赤き砂漠のジオット!

【5】

 夜の墓場で運動会! 釣られてはしゃぎ出した妖怪達の悪戯に惑わされるな! 言擧不為国(コトアゲセヌクニ)!

【6】

 馬車! 石畳! 蒸気とドレスとタキシード! いまベイカー街って書いてなかった!? ヴィクトリアン・エラの大通り!

3.展開フェイズ

【チャレンジ1:第一走者その1】

 舞台:駅伝中 登場PC:全員

【状況1】

『ヒーロー! テレビを見た! 何が起きている!? ……いや本当に何が起きている!?』 第一走者と、第一走者のサポートをするヒーロー達のもとに、G6から通信が入る WAVEの放送を見ていた彼らは、混乱しながらも、彼らが解析した情報をヒーロー達へと伝える。『本当に信じられないことだが、各地で活動していたヴィラン達が一斉に姿を消し、入れ替わるようにそこに現れた! そこにいるのは本物のヴィランたちだ!』『心から冗談だと思いたいが、その総合競技場と爆弾には強力な魔術がかけられている…! 解呪にはかなり時間がかかるだろう、24時間ではとても間に合わない! 外部からの干渉は不可能だ!』『……だが! これは逆にチャンスでもある!』『そこには今、ヴィランたちが勢揃いしてる! しかも全員、君たちと同じ、危機的状況に晒された状態でだ!』『走れ! そして片っ端からロックウェイブ島まで吹っ飛ばせ! そこから先は我々がやる!』『頼んだぞ、ヒーロー!!』

【チャレンジ判定】

 『対抗ヴィラン組織駅伝イベント表』を公開する。 その中のイベントから1つを選び、判定を行う。 失敗時:決戦フェイズのエネミーが増える。

【エンドチェック】

□チャレンジ判定を終えた

【チャレンジ2:第一走者その2】

 舞台:駅伝中 登場PC:全員

【状況1】

「さあ! 実況は引き続き渦川クリスタルでお届け! 各組織一斉にスタートを切り、それぞれ好調な走りを見せていますね。 現時点で脱落は一組織、ヒーローチームは未だ健在! 解説のナイ神父、Mr.フェルミ、この先の展開をどう見ますか?」「そうですね。G6のヒーローとしては、ええG6のヒーローとしてはですが、 チクタクマンに頑張って欲しい所です。 機械仕掛けのボディは疲れ知らずのはずですよ」「デスアダーと言ったか。彼には光るものを感じるよ。 この状況ではヴィランといえども、組織の看板を背負っているも同じ。 注目したい走者の一人だね」「さあ、ヒーローチームはここを越えれば第二走者へタスキが渡されます。 おっと、試合に動きが見られたようですよ! カメラさん、お願いします!」
(※第一イベント時点で「ネクロポリス・ナイツ」チーム、「ゴッズ・4・ハイア」チームが脱落してる場合はおざなりにヒーローを応援しておこう)

【チャレンジ判定】

 『対抗ヴィラン組織駅伝イベント表』を公開する。 その中のイベントから1つを選び、判定を行う。 失敗時:決戦フェイズのエネミーが増える。

【エンドチェック】

□チャレンジ判定を終えた

【チャレンジ3:第二走者その1】

 舞台:駅伝中 登場PC:全員

【状況1】

「実況は引き続き渦川クリスタル! いまヒーローチームは第二走者にタスキが引き渡されました! 現時点で2チームが脱落しています! 解説のナイ神父、Mr.フェルミ! いかがですか!」「ヒーローだけ走者交代があるのはフェアではないのでは?」「おっと、現場で動きがあったようです! カメラさん、よろしく!」

【チャレンジ判定】

 『対抗ヴィラン組織駅伝イベント表』を公開する。 その中のイベントから1つを選び、判定を行う。 失敗時:決戦フェイズのエネミーが増える。

【エンドチェック】

□チャレンジ判定を終えた

【チャレンジ4:地獄から来た応援団】

 舞台:駅伝中 登場PC:全員

【状況1】

 君は走る。第二走者の担当エリアは間も無く佳境、あともう少しで第三走者の引き継ぎエリアだ。 そんな君の耳に、背後から、奇妙なエンジン音が聞こえてきた。最初は過度の疲労からくる幻聴とも思われたが、それは徐々に音を増し、確かに、君たちの元まで接近してくる!「あ、あれは!?」「チイーッ! しぶといヤツらめッ!」 君のそばを走っていた(まだ残っている任意のヴィラン)達が忌々しげに吐き捨てる! 地平線の彼方から、バイクとモンスタートラックに乗った、『ヤツら』がやってくる…!

【状況2】

「ああーッ! 見てください! 地獄兵団、地獄兵団です! オープニングで吹き飛ばされたはずのロードウォリアが、 仲間達を引き連れて帰ってきました! これはどういうことでしょうか!?」「彼らは異世界から 主なる裂け目(プライマル・スプリット)の天啓を受けて やってくるといいますからね。 最初の爆発で吹き飛んだあと、ロックウェイブに辿り着く前に、 時空の裂け目に回収されたのかもしれません」
「ヴィラン界のお祭り組織の名前は伊達じゃない! 本当の走りってやつを見せてやる! さあ、エンジン音とギターのデュエット、猛然と地獄兵団が迫る迫る迫る! 彼らの手にあるのは……武器だーっ! これ駅伝する気完全にないですね、ただ報復にきただけですね! 彼らにかかればヒーローもヴィランもお構いなし、 無差別殺戮が始まってしまうのか!? しかしここにいるのは誰も彼もが熟練の手練れ、 ここはお互いに腕の見せ所だーッ!!」
「むしろ、この局面に来ての、この状況……。 ここは彼らをうまく利用したいところだ。 おそらくはヴィランたちもそう考えるだろう。 さて、ヒーローはどうでるかな?」

【チャレンジ判定】

 このチャレンジ判定は誰が何回挑んでも良い。
【判定1】ピットマンのやる気を削ぐ…『心理+10%』【判定2】ロードウォリアのバイクを奪い加速…『操縦+10%』【判定3】チャンピオンに前にブン投げてもらう…『交渉+10%』
【失敗時】決戦フェイズのエネミーが増える。

【判定成功】

 君たちが全てのチャレンジ判定に成功すれば、地獄兵団は報復のための追走を諦める。そして、むしろ、ヒーローたちの走りっぷりに一目置き、逆に応援を始める。「だって俺たちだけ退場すんのって悔しいし!?」「おいヒーロー! おれたちをボコしたんならテメェらが一番(テッペン)取れよな!」「ミュージシャン! 景気のいいやつ一曲頼むぜ!」「ヨッシャァ!」 使用済みのグリットを2つ未使用状態に戻し、『応援団:地獄兵団』の効果を入手する。
■【応援団:地獄兵団】効果:判定を行う直前に使用できる。任意の技能の成功率に+20%する。この効果はこのシナリオ中で一度だけ使用できる。──ミュージシャンの演奏と彼らの声は、びっくりするほどよく届く。

【エンドチェック】

□チャレンジ判定を終えた

【解説】

 退場したはずの地獄兵団が帰ってくるイベント。帰ってくるといえども、このイベントを終えれば、結局応援席に回ることになるのだが。 シナリオとしては、立て続けにチャレンジに挑み続けることになるこのシナリオの、プレイヤー向けの給水ポイントだ。GMはPL達のその時点でのモチベーション次第で、このチャレンジ判定に成功した場合のメリットを事前に開示してもよい。希望をちらつかせ、前向きに走り続けてもらおう。

【チャレンジ5:第二走者その2】

 舞台:駅伝中 登場PC:全員

【状況1】

「スタートからすでに12時間が経過していますが、 ここに至るも脱落したのは9チーム中3チーム! すでに三分の一が脱落しているこのフル駅伝、 12時間という時間経過と併せ、少ないと見るべきか多いと見るべきなのか! しかし如何せん画面に動きがないと我々WAVEとしても 撮影のし甲斐がありません! 撮れ高が欲しい!」「それはもともと24時間という企画に無理があったのでは」「スタジオスタッフにも疲労の気配が充満しております! あーっ現場で動きが! カメラ! カメラ起きろ! 寝たら死ぬぞ!」

【チャレンジ判定】

 『対抗ヴィラン組織駅伝イベント表』を公開する。 その中のイベントから1つを選び、判定を行う。 失敗時:決戦フェイズのエネミーが増える。

【エンドチェック】

□チャレンジ判定を終えた

【チャレンジ6:第三走者その1】

 舞台:駅伝中 登場PC:全員

【状況1】

「さあ! タスキが最終走者、アンカーに渡されました! ヒーローチーム、走る、走る! ヴィランチームもまだあと4チームが残っています! 時刻は既に夜を迎え、解説席の周りはすっかり陽も落ちておりますが、 この総合競技場フェルミドームでは時間経過もなんのその! 現場セッティング特殊効果担当スタッフが イミテイターの匠の技に唸りをあげる! 来年は我々だけの力でこれを成し遂げたい! そんな熱い想いが我々WAVEスタッフの間にも流れています! いかがですか解説のナイ神父、Mr.フェルミ!」「そうですね、そろそろヒーローたちも足に限k」「あーっとここで現場で動きがあった! カメラマンの動きが限界を超えるーーッ!!」「え、並走してるんです?」

【チャレンジ判定】

 『対抗ヴィラン組織駅伝イベント表』を公開する。 その中のイベントから1つを選び、判定を行う。 失敗時:決戦フェイズのエネミーが増える。

【エンドチェック】

□チャレンジ判定を終えた

【チャレンジ7:第三走者その2】

 舞台:駅伝中 登場PC:全員

【状況1】

「ゴール目前のラストスパァーーーーット!! 残ったチームは(残っているヴィラン組織名)、(残っているヴィラン組織名)、(残っているヴィラン組織名)、 そしてヒーローチームの4チーム! 表彰台のトップに立つのは誰なのか!? 惜しくも栄光を逃すのは誰になるのか!?」
「強いものが勝つ、とても厳しい世界です。 でも、最後まで走り抜けてほしいですね。 頑張った人しか、この舞台にはいないはずですから」
「この局面に至れば、あとは肉体というよりも、精神力がものをいう領域だ。 どこが勝っても最早、おかしくはない」
「ヤケクソじみた真面目なコメントありがとうございます!  ……おーっとぉ!? ここにきて! 最後のトラブル発生かァーーー!?」

【チャレンジ判定】

 『対抗ヴィラン組織駅伝イベント表』を公開する。 その中のイベントから1つを選び、判定を行う。 失敗時:決戦フェイズのエネミーが増える。

【エンドチェック】

□チャレンジ判定を終えた

4.決戦フェイズ

【決戦:WAVEの一番長い日】

 舞台:ゴール 登場PC:全員

【状況1】

 24時間テレビを見た聴衆か、あるいはWAVEが仕込んだサクラか、それとも極限状態の精神が見せた幻覚か。ゴール前には大勢の観客がつめかけ、君たちへと声援を送っていた。「ヒーローがんばれー!」「負けるなー!」「もうちょっとだぞー!」 肉体が軋みを上げる。精神が悲鳴をあげる。何故走り続けているのだろうか? それすら、もうよく分からない。 気付けばすぐそばを、(残っているヴィラン組織の走者)と(残っているヴィラン組織の走者)が走っていた。彼らの精神と肉体も、限界を迎えているらしかった。 君たちはもつれこむようにゴールテープを切った。ゴールテープを切ると同時、君たちの体につけられていた爆弾が、カランと音を立てて外れた。 おめでとう。君たちは完走した。

【状況2】

 激しい攻防の末、ヒーローとヴィランたちはほぼ同時にゴールテープを切ることになる。目視では同着に思われたそれは、VTRでの確認にもつれ込んだ末、ヒーローチームが一位を飾ったことを告げた。 ヒーロー達の健闘を讃え、周囲の観客達が歓声に沸く。その中から、一人の少女が涙ぐみながら駆け出してきた。「~~~っみんな! ……お疲れ様っ!」「本当に、本当に素敵な戦いぶりだったわ! ココロスちゃんも感動です、ぐすん」「叶うならみんな優勝にしてあげたいところだけれど、スポーツだもの、そういう訳にはいかないわ。私もとっても辛いけど、優勝景品はヒーローチームにだけ贈ります。受け取って、ヒーロー!」 ココロスちゃんは頬を桃色に染めながら、(アンカーPC)にぴたりと身をすり寄せ、熱っぽい声で囁いた。
「優勝景品は、わ・た・し♡」

【状況3】


「「ふざけるなーッ!!」」
 そこに待ったをかける声があった。 君たちとともに駅伝を完走した二人のヴィランだ!
「その女のことはどうでもいい。本当にどうでもいいが!」「これだけ他人を振り回しておいて、何ちょっといい話風に終わらせようとしてんだテメーッ!」
 怒り狂うヴィラン達を不思議そうに眺めていたココロスちゃんは、いいことを閃いた! と言いたげな表情を浮かべると、ぱっと身を翻してヴィラン側につく!
「きゃーっ☆ そんなのだめよ、いけないわ、私のために争わないで! (アンカーPC)様、ココロスちゃんを助けてーっ♡」「あァ!?」「ハァ!?」「悪役のみんなっ☆ ココロスちゃんをヒーローへ簡単に渡しちゃダメよ? た~っぷりドラマを作らなきゃ! さあ、『みんな頑張って♪』」「「ぎゃー!!??」」
 ココロスちゃんのパワーが発動し、疲弊したヴィラン達はヒーローへと(半ば強制的に)標的を定める! その後ろでは、ヒロイン気取りのココロスちゃんが、魔王に捕まったお姫様気分に浸りきった顔で君たちに期待の眼差しを向けていた。 どこまでもいっても傍迷惑! 話して聞いてくれないのなら、拳で語って聞かせるしかない。 ヒーロー達よ、これが最後の戦いだ!

【戦闘情報】

【エネミー】

・ココロスちゃん・戦闘開始時点で脱落していないヴィラン組織の走者

【エリア配置】

■PC初期配置 エリア1・エリア2■エネミー初期配置 エリア4:ココロスちゃん エリア3:それ以外

【勝敗条件】

勝利条件:敵の全滅敗北条件:味方の全滅

【備考】

・ココロスちゃん以外のヴィランには、戦闘開始時点で『BS:疲労』がつく。

●ロストに関する選択ルール

 GMは、コメディシナリオでPCをロストさせることに抵抗がある場合、以下のルールを適応した上でシナリオを進行しても良い(不要と考えるのであれば、適応しなくても良い)。 『このシナリオ内に於ける「死亡」「絶望」は『戦闘不能』として処理する。「汚名」は変わらず効果を持つが、シナリオ終了後回復してよいものとする。 展開フェイズにおける『死亡』『絶望』は走者が何らかの理由により意識不明に陥ったことを意味し、ヒーローチームの脱落とみなす。その時点の条件で決戦フェイズへ突入すること。『恐怖』『気絶』『瀕死』『硬直』etc…等の処理をどう扱うかはGMの裁定に委ねる。 このシナリオの中で「死亡」「絶望」「汚名」に至ったPCは、シナリオをクリアしたとしても経験点を獲得することが出来ず、代わりに「弱点:私は駅伝を完走できなかったヒーローです」を取得しキャラクターシートに記載する。』

●完走できなかったとき

 道中でリトライが0未満になって、強制的に決戦フェイズに突入した場合、どうなるか? ヒーローは完走できず、爆発した後どうにかして戻ってくるのかもしれないし、単純にヴィランたちを退散させることができず優勝できなかったのかもしれない。そんな時、ココロスちゃんはもしかしたら優勝した任意のヴィランになびいてしまうかもしれないし、ヤダヤダ解釈違い!なんで勝ってくれないの!?と全てのちゃぶ台をひっくり返そうとするかもしれない。

【解説】

 展開フェイズ中のチャレンジ判定に成功していればしているほど、決戦で出てくるヴィランの数が減る仕様となっている。チャレンジイベントに一つも成功できていないのならココロスちゃんを含めて10体、最後まで成功しきったのであればココロスちゃんを含めて3体のエネミーが戦場に存在する計算だ。ココロスちゃん以外のヴィランには『BS:疲労』が付与されていることに気をつけて戦闘を進めること。 チャレンジ7つというシナリオの構成上、決戦突入時点で、PCたちはライフ以上にサニティやクレジットが削れていることが想定される。また、グリットの数も心もとなくなっているかもしれない。残っているヴィランが誰かにもよるが、おそらく最大の敵は『魅了しちゃうぞ♡』によるショック攻撃と、『私を守って☆』によるダメージ転嫁パワー、『みんな頑張って♪』による支援能力を持つボス・ココロスちゃんになるはずだ。

5.余韻フェイズ

シナリオ結末(一例)】

「予想外の大波乱により、例年とは全く異なる形でお届けしました、 『愛は地球をレスキュー!』、いかがだったでしょうか。 解説のナイ神父とフェルミ氏は急用でお帰りになられてしまいましたので、 最後の実況・解説はわたくし渦川クリスタルでお届けしております。
 ヒーローたちの大勝利により、我々の手についていた腕輪爆弾もこの通り! 完全に無効化されました。ありがとう、ヒーロー!
 大波乱の24時間でしたが、この間に視聴者の皆様から頂いた寄付金は、 なんと!  過去最高記録を残しました〜! これらの寄付金は全て、セカンド・カラミティ復興資金へと 当てられる予定となっております。
 さて、名残は惜しいですが、お別れの時間が迫って参りました。 我々WAVEはこれからも、ヒーロー達の活躍を、 追いかけて追いかけて追いかけ続けちゃいますよ!
 それではまた来年もお会いしましょう! さようなら〜!」


【シナリオ経験点】・初期グリット7点・クエリーグリット0点・リマークグリット3点(想定)--------------------合計経験点:10点

6.対抗ヴィラン組織駅伝チャレンジ表

●駅伝チャレンジ表

【チャレンジイベントの説明】

 GMは最初にイベント内容を全て公開し、その中からPLが挑むチャレンジを選択していく。   チャレンジ判定に成功した場合、その組織の走者は爆弾が爆発し空の彼方へと星になって消える。応援側のヴィラン達も同様に吹き飛ばされたことにしても良いし、勝手に撤退したことにしてもよい。走者が退場した組織は駅伝から脱落となり、以後、このシナリオに大きく関わることはない。
 『対抗ヴィラン組織駅伝イベント表』は、そのシーンの走者PCのみが担当できる判定と、走者PC以外が判定できる判定に別れている。 チャレンジイベント1・2が第一走者、チャレンジイベント3・5が第二走者、チャレンジイベント6・7がアンカー走者が担当となる。エントリーイベント時に決めた走者順に従い、イベントを選んでいくと良いだろう。 このチャレンジ判定は同一PCが複数の判定を行うことは出来ず、走者PCが応援用チャレンジに挑む/応援PCが走者用チャレンジに挑むことは出来ないものとする。

【フォーセイクン・ファクトリー】

■走者チャレンジ:vsコールドテイル「わけわかんねえけどとにかく走りゃあ俺が一番ってことだろ!?  ヒャアッ! 得意分野だぜ!」 コールドテイルとのデッドヒート! こいつシンプルにめちゃくちゃ足早ェ!!……【判定:運動ー30%】
■応援チャレンジ:vsファクト「コールドテイル! 話を聞け! こんなふざけた勝負にまともに乗る奴があるか! おい! 止まれ! このコールドテイル!!」「やれやれ、このタイムスリップ装置に乗れば 『ゴールにたどり着いた未来』まで 過程をすっ飛ばして結果にたどり着かせてやるというのに」「貴様も手伝え!」「嫌だね!」 デラックスマンがコールドテイルを説得している! コールドテイルには聞こえていない。 観客席には未来人バスカの姿! その傍らには何かの装置……コールドテイルが手助けに気付く前に止めろ!……【判定:作戦ー10%/科学ー10%】

【ザ・カーニバル】

■走者チャレンジ:vsトリックドワーフ「要は爆発しなきゃいいんだろォ? ぎりぎりで走ってりゃいいんだよ、全速力なんて馬鹿のすることだぜ! アンタもそう思うだろ? オイラたちは後ろの方でのんびり走ろうぜ~?」 トリックドワーフの甘言! 耳を貸すな!……【判定:交渉】
■応援チャレンジ:vsカーニバル「ドワちゃんガンバレ~~! フレーッフレーッど・わ・ちゃん!」「本命ヒーローチーム、対抗ファクト、大穴で地獄兵団復活よん! さあ賭けた賭けた!」 チアリーダー・レディ・マリスの声援! 聞いてるだけでサニティが削れそう! その横でプロデューサーが観客相手にオッズを張る! 競馬じゃねーぞ!……【判定:意志ー20%/経済】

【メイヘム】

■走者チャレンジ:vsリアニメーター「この術式、間違いない、これはイミテイターの魔術!  どういうことじゃ! わしゃ聞いとらんぞ!?」 老骨に鞭打ちリアニメーターが必死に走る! その足元が競り上がり……なんてこった! 突如ブロブが召喚された! 現れたブロブはリアニメーターを……食べた! そして、そのまま走り始めた! これには流石にココロスちゃんのジャッジが入る! ……ブロブは乗り物ではない、よってセーフ! それはさておきこのままでは被害が甚大だ、代打走者にはお帰り頂こう!……【判定:霊能+10%】
■応援チャレンジ:vsメイヘム マダム・ヘルの差したパラソルの下で、観客席のザ・イミテイターが手を打って喜んでいる。この会場と爆弾に魔術をかけたのは本当に彼女の仕業のようだ。 彼女たちを追い払えば、会場にかけられているという魔術が少しはマシになるかもしれない。 保護者競技を和やかにご鑑賞中のところ申し訳ないが、お引き取り願おう!……【判定:霊能+10%】×2

【百奇夜會】

■走者チャレンジ:vs憑キ蜘蛛「セッコ! プランBでいくわ! 援護なさい!」 セッコの起こした大波に乗って、鮫に変化した憑キ蜘蛛が襲いかかってきた!  早い! 凄い! 怖い!「畏れおののけ人間ども! 私には強力な蜘蛛の足が六本もついているのよ! つまり脚力は6倍! そこにサメとゴリラのパワーが加わって 100万パワー×六本脚×2倍のサメ×3倍のゴリラで1200万パワーッ!!」……【判定:生存ー10%】
■応援チャレンジ:vs百奇夜會「プランBってなーにー?」「わかんなーい」「ねえよんなもーん」 観客席から大量のセッコが顔を出す! 次の瞬間……ど、どういうことだ!? ホールの中に大波が流れ込んできた!「海と地面をとりかえっこだよー」「だよー」「だよー」……【判定:心理ー10%/交渉ー10%】

【ゴッズ・4・ハイア】

■走者チャレンジ:vsデスアダー「止めろ!  映すな! カメラを向けるな! 俺ァさっきまで仕事中だったんだぞ畜生ォ!!」 カメラを向けられた走者デスアダーが慌てて遮蔽物に姿を隠す! そのまま……しまった! 自分を追うカメラマンを殺す気だ! カメラマンを守り抜き、ついでに暗躍する殺し屋の顔面を、 全国のお茶の間にお届けしてやれ!……【判定:知覚】
■応援用チャレンジ:vsゴッズ『ロード・ヘリオスからの緊急ミッションです。ワタシもサポートに入ります』「ボスも大変だねまったく……こちらブリッツクリーグ。目標確認、援護する!」 ガラテイアの妨害! WAVEの株価に大ダメージ! ブリッツクリーグの狙撃! 走者PCを守り抜け!……【判定:経済/射撃ー20%】

【神聖蒸気帝国】

■走者チャレンジ:vsエルンスト大佐「ウロタエルンジャアナイッ! 神聖蒸気帝国軍人ハウロタエナイッ! 我ガ神聖蒸気帝国ノ科学力ハ世界一ィイイッッ! 出来ンコトハナイィィイイッッ!! ムシロ蒸気エーテルノ真価ヲ世界ヘ示ス好機ッ! カメラマン! 逃ゲルナ! 私ヲ映セ! モット! モットダ! シュザンヌ陛下ァーーー見テマスカァーー!!!」 途絶えることのないエルンスト大佐のプロパガンダが、 ドップラー効果を帯びながら迫る! 蒸気が吹き出す! 湯気が滴る! カメラが曇る! 機材が壊れる! スタッフの悲鳴! 政治的主張はご遠慮ください!……【判定:白兵ー10%】
■応援チャレンジ:vs神聖蒸気帝国「ククク……地ノ利ハ我ラニアリ! スナワチ我ラノ作戦ハタダヒトツ、 らいばるヲ蹴落トスコトコソ勝利ヘノ道トミツケタリ! トラ・トラ・トラ! 天運我ニアリ! 援護ハ私ノ猿ニ任セヨ、エルンスト大佐!」 ルネ・マグリット大尉だ! 観客席からオラウータンが走路に何かをぶちまける! あれは……バナナだ! 大量のバナナの皮だ! 滑って転んだら即座にスピードダウン! 爆発してしまう! なんという合理的で無駄のない作戦か!……【判定:射撃ー10%/運動ー10%】

【アーガット・オン・ザ・ゲーム】

■走者チャレンジ:vsクロウリー「こういう汚れ仕事はモリアーティの役目では!? どう見てもワタシ肉体派じゃないでしょ!!」 既にクロウリーの息は上がっている。 これはもう放っておいても勝手に脱落してくれるかもしれない。「こ、こうなったら奥の手…! ヘイ、タクシー!」 と、思ったらクロウリーはポータルから仲間を召喚した! 往生際の悪い奴! 全員まとめて追い返せ!……【判定:作戦ー10%】
■応援チャレンジ:vsアーガット「えっ何っここ地球ゲホーッ!?  待ッマスク取っゲホッゲホゲホッオエッゲホホーッ!? ぶえっくしょーい!!??」 クロウリーに突然召喚された火星人が喘息でむせる!(彼は地球の大気にアレルギーを持っている) ドライバーの不調にUFOが暴走危険運転を繰り返す! クロウリーがキャトられながら一息を吐く! ココロスちゃんがジャッジに悩む! 結果が出るのはまだ先だ! 審判を待ってる暇はない、全員まとめて追い返せ!……【判定:操縦/心理】

【ネクロポリス・ナイツ】

■走者チャレンジ:vsチクタクマン『ウィーンウィーン チクタクマン ハ 賢ク強イ! ワタシハ イマ 暴走シテイルノデ ドコノ組織トモ ジッサイ無関係 ビガガーッ!!』 チクタクマンの目が光る! 鉄のボディから煙が上がる! 人型ボディが車型にトランスフォーム! ……したのはいいが、四方八方の障害物へと片っ端から衝突する!  勢い任せになぎ倒す! ジグザグ走行時々逆走!……【判定:科学ー10%】
■応援チャレンジ:vsネクロポリス・ナイツ「なーーーんで妾がこんなことしなくちゃならんのじゃ!?  今じゃインド人を右に! あっバカ! そっちじゃない! ブレーキ! 間違えた! アクセル! なんでー!? なんで逆走するのー!? ムキィー!!」 コントローラーのようなものを持った黒扇公主が、 喚きながらガチャガチャ手元を操作している! あのコントローラーがチクタクマンを操っているに違いない! それにしても下手な操作だ。……【判定:心理ー10%/交渉ー10%】