ライズ・ライズ・ハイライズ!
ライズ・ライズ・ハイライズ!
──さあ、選手入場!
▼シナリオ本
【共通エントリー】
君たちはハイライズだ。掃いて捨てるほどの金と、悪趣味な暇を持て余し、遊興を求めている。 ある日、君たちは地下闘技場『フラウィウス』で戯れることにした。 さあ、他の参加者よりも、より良い駒を手に入れよう。【PC1:ゴッズ・4・ハイア】
君はボディガードとして、暗殺派遣会社ゴッズ・4・ハイアのエージェントを雇った。しかしボディガードというのは建前、彼らは地下闘技場での駒となるのだ。 エージェントは君の真意にまだ気づいていない。 楽しいゲームになりそうだ。●エントリー1:以下のエージェントの中から1人を選ぶこと。1:ガラテイア2:デスアダー3:ブリッツクリーグ4:ミズ・オペラ【PC2:フォーセイクン・ファクトリー】
君はフォーセイクン・ファクトリーの残党と取引をしている。彼らは負け犬だ。しかし未だ牙を捨ててはいない。『上手く使えば』十分に楽しめるだろう。 残党たちは君に逆らうことが出来ない。 さあ、たくさん遊ぶとしよう。●エントリー2:以下の残党の中から1人を選ぶこと。1:殺芽2:コールドテイル3:未来人バスカ4:デラックスマン【PC3:ガーディアンズ・シックス】
君はG6のスポンサーだ。世のため人のため、少なくない額をヒーロー組織様に差し上げている。それなら少しぐらい見返りがあったって許される、そうだろう? オリジン代表者の一人から接待を受ける、とかね。 さて、ヒーロー様の実力を見せてもらおうか。●エントリー3:以下のヒーローの中から1人を選ぶこと。1:グリムフェイス2:アシャ3:夜猫4:ヘルムズマン5:エターナル・ウィドウ【エントリー1:ゴッズ・4・ハイア】
【状況1】
君のもとにゴッズ・4・ハイアのエージェントが訪れた。「今回、本件を担当する(名称)だ」「暗殺者をボディガードにご指名とは、ずいぶんな趣味をお持ちのようだ。まあいい、仕事はきっちりこなさせてもらうさ」(※口調や台詞はキャラに応じて変更しよう) いかにも雇われ者らしい、ビジネスライクでそっけない対応だ。しかしそれすら君にとってはスパイスでしかない。 彼らは君の『本当の目的』にまだ気付いていないのだから。 この先の予定を知っているのは君だけだ。【エンドチェック】
□エージェントとのやりとりを楽しんだ【解説】
PCの設定によっては、過去にこのエージェントと面識があるかもしれないし、ないかもしれない。 ゴッズのエージェントは各人の性格の違いこそあれ、基本的にはプロフェッショナルとして、PC達の事情に深入りしてくることはない。態度も割り切ったものになるだろう。逆に言えば、多少PCが怪しい動きを見せたとしても、線引きのマナーを心得ている為、彼らは見てみぬふりをする。その結果、そのエージェント「個人」にとって、酷い目を見ることになるのだが……。 ゴッズ・4・ハイアのオーナーであるロード・ヘリオスに対し、本当の目的を伝えているか否かはPLとGMが好きに設定して構わない。【エントリー2:フォーセイクン・ファクトリー】
【状況1】
君の前には時代の敗北者どもがいる。 彼らは未だ再起を諦めてはいないようだが、戦いには金とコネが必要だ。「今は雌伏の時。しかしゆくゆくは我々の時代が再び訪れることになる」「良い取引になると約束しよう。損はさせない」(※口調や台詞はキャラに応じて変更しよう) 微笑ましい見栄は君からすれば滑稽にすら映る。 どんな大口を叩こうと、彼らは君という取引相手に逆らうことの出来ない、君の楽しい玩具なのだ。 さて、せっかくだ。どんな言葉をくれてやろうか?【エンドチェック】
□ファクト残党とのやりとりを楽しんだ【解説】
フォーセイクン・ファクトリーの残党との対面シーン。PC2がどういった経緯で彼らの取引相手となったのかは、PLが好きに設定して構わない。もしかしたらもともとは敵対関係にあったのかもしれないし、かつては本当に仲間だったのかもしれない。 ファクトの残党達は、かつての興隆もあり、基本的には大物ぶろうとする。しかし実態として、今の彼らはPCに逆らうことは出来ない為、PC2からどんな提案を持ち出されたとしても、強くNOと言うことは出来ない。いずれはこの屈辱を返してやると腹の下で怒りを溜めているだけだ。 もっとも、そんな「いずれ」が来ることはないのだが。【エントリー3:ガーディアンズ・シックス】
【状況1】
「ヒーロー、(名称)。参りました」 君の前に堂々と立つのは、ガーディアン・シックスの映えあるオリジン代表者。「PC3さんにはいつも大変お世話になってますからね。自分に出来ることがありましたら何なりとお申し付けください。G6を代表して、自分がお応えしましょう」(※口調や台詞はキャラに応じて変更しよう) いかにもヒーロー然とした、頼もしさに溢れた言葉だ。しかしその瞳の奥で、彼らがいかに君という大口スポンサーに取り入ろうかと画策しているのが、君には手に取るようにわかる。 覇権争いの渦巻くG6は、今や陰謀とパワーゲームの坩堝だ。だからこそ付け入る隙がある。 これをチャンスと思うなら、ヒーロー様にはせいぜい実力を見せてもらうとしよう。 せっかくだ、まずは何をしてもらおうか。【エンドチェック】
□ヒーローとのやりとりを楽しんだ【解説】
PC3はG6の大口スポンサーなので、ヒーロー達は基本的には失礼の無いようフレンドリーな態度で接する。しかしその腹の下で、自分たちの地位と派閥をより強固なものとする為、『個人的に』PC3へ取り入ることができないだろうかと思案している。 組織のスポンサーに対して失礼の無いようにするために、そして個人の目的のために、彼らはPC3の要望には出来る限り応えようとするし、無茶なことを言われてもNOとは言えない。接待のせいで大口スポンサーに降りられたなんてことになれば、彼ら自身の立場は取り返しのつかないことになるのだから。 グレート・ワンが選択肢の中にいないのは、彼女は個人的な目的・社会的な立場双方の理由でスポンサーに媚を売る理由がないからだ(もちろん、シナリオ上のバランスという理由もある)。【シェア:ピックアップ!】
【状況1】
手駒を揃え、君は地下闘技場『フラウィウス』へと向かった。 世界各地からアクセスできるその特殊かつ巨大な円形闘技場は、数多のハイライズ達の遊興の場であり、社交の場でもある。 入り口では仮面が手渡され、階段を降りていけば、その先に広がっているのは舞踏会のような華やかな空間だった。きらびやかなシャンデリアの下、豪華な食事が並べられ、美しい服に身を包んだ男女が上品に談笑を交わす。 その部屋の中央に置かれているのは巨大なスクリーンだ。スクリーンの中には、ここから更に地下に位置する闘技場の様子が映し出されている。今しがた勝負が決したところだったのか、画面の中では双頭の大男が、名状し難い不気味な怪物に足から貪り食われ、断末魔の悲鳴を上げているところだった。 君たちの傍で、君たちの駒が訝しげに声をかける。ゴッズ「やれやれ、あんたがボディガードを欲しがる訳だ」ファクト「……取引内容ってのは、まさか……」G6「えーと……自分はいま、何も見てないということでいいかな?」(※口調や台詞はキャラクターによって変更しよう)【状況2】
ふと視線を向ければ、自分の他にも、何も知らない様子の駒を連れている者達の姿がある。 開場まではまだ少し間がある。社交もここでの楽しみの一つだ。 まずは、ライバル達との楽しい交流と洒落込むとしようか。【エンドチェック】
□フラウィウスに来た□PC同士で交流した□成長点ボーナスを1点獲得した【解説】
●双頭の大男と名状し難い怪物 ツインヘッズとブ・ロ・ブ(出典:R1)。ツインヘッズは負けてしまった。【クエリー:スポットライト】
【状況1】
楽しい社交の時は瞬く間に過ぎていき、ついに君たちがエントリーしたゲームが始まる時間が訪れる。アラームと共に部屋の電気が落ち、けたたましいドラムロールの中に、色とりどりのスポットライトが室内を縦横無尽に照らし回る。 どこからともなく、地下闘技場の女支配人(ミストレス)の声が聞こえてきた。『レディース・アンド・ジェントルメン! 揃いも揃ってよくも来やがった外道ども! 今宵も最高のキチガイがエントリーをキメてくれたぜ! この世界じゃ勇気(グリット)はくたばった、 テメーの業(カルマ)をベットして、駒を盤上に放り込め!』『さあ、選手入場(リングイン)だァーーーーーーーーーーッ!!』 高らかと叫ばれる口上と共に、室内の機構が蠢き、人が一人入れる程度の檻が床から迫り上がってくる。それはPC達の傍にも。 覚悟を決めたように自ら檻の中へと歩み行く者もいれば、命乞いを叫びながら無理やり檻の中へと放り込まれる者もいる。 君たちの駒は、今起きている事態に呆然と、あるいは他人事のように達観している。 その背を押してやるのは、とても簡単なことだった。【状況2】
君たちによって檻に押し込まれた駒たちは、驚愕の表情で鉄格子につかみかかる。しかし数多の腕利き達を奈落へと引き摺り込んできた鉄格子はびくともせず、駒達は忌々しげに君たちへ言葉を投げかけることしかできない。【エンドチェック】
□リングインした(させた)□成長点ボーナスを1点獲得した【解説】
●女支配人 フラウィウスの支配者であり、進行役も担う謎めいた女支配人。正体不明。目的不明。実在不明。実情不明。 噂によれば、フラウィウス以外にも闘技場を営んでいるとかいないとか。 『この世界のすべてを知っている』と噂されるほどの膨大な知識を持つ謎の女。彼女は何故闘技場を営んでいるのか? 何のためにフラウィウスを作り出したのか? その真相は謎に包まれ、ハイライズ達の間でも様々な憶測を呼び続けている。【チャレンジ1:鞭か剣か】
【状況1】
部屋の中央に置かれたモニターに、地下の闘技場へと下ろされ、檻から歩み出てくる選手達の姿が映し出されている。 闘技場のの中央で、怪しい魔法陣が不気味に輝いた。『さあ、まずは前哨戦だ! トーナメントにゃ数がちっと多すぎらァ、まずは本戦に進む価値もないクソ雑魚どもを振るい落としてやろうじゃねえか!』【エンドチェック】
□ゲームを楽しんだ【解説】
●蕃神ゴアダラック 醜い赤ん坊のような容姿をしたおぞましい怪物。本来ならば当然、こんな場所で軽々と召喚されるような存在ではない。何せ『蕃神』だ。 かつて蕃神スローターを召喚せんとしていたファクトのメンバーや、魔術に造詣の深いエターナル・ウィドウであれば、その恐ろしさを一段と強く感じることになるだろう。【チャレンジ2:イカサマ】
【状況1】
召喚された蕃神ゴアダラックは倒れる。 選手たちも大勢が犠牲となったが、君たちの駒は全員無事のようだ。 賭けも盛り上がり、ある者の手には勝利が、ある者の懐には敗北が訪れている。 君はその中にあって、面白くない結果を手にしたものの一人。 寂しくなった懐に、ふと、悪い考えが脳裏を過った。──このゲームを、もっと面白く、刺激的にできないだろうか? そう、例えば……。 画面の向こうでひどく苛立ちを募らせている『彼ら』に、逆境からの逆転を君の手で恵んでやる、とかね。【パワー強化リスト】
■ガラテイア クラック」の効果を『イベント終了時までガラテイアが選んだパワーを一つ未取得として扱う』へ変更。■デスアダー 「スネークバイト」の目標を3体に変更し、エリア4を『エリアタイプ:暗闇』とする。■ブリッツクリーグ 「プライド・オブ・ザ・ヒットマン」の成功率を200%に変更。■ミズ・オペラ 「妖艶な香り」で付与される朦朧の解除タイミングをイベント終了時に変更。■殺芽 「斬る!」の目標を2体に変更。■コールドテイル 「爪で切り裂く」の成功率を白兵150%に変更。■未来人バスカ 「精神爆弾」の効果に『憔悴:6』付与を追加。■デラックスマン ザ・ハートレスのパワーを全て使用可能とする。■グリムフェイス 「陣形変更指示」の効果に「味方の目標に『熱狂:50』を付与」を追加。■アシャ 「無重力発生装置」の効果に「味方に『移動適性:宇宙』を付与する」を追加。■夜猫 「暗視」の効果に「君のいるエリアは常に『エリアタイプ:暗闇』となる」を追加。■ヘルムズマン ザ・ティーチャーのパワー「レーザービーム」と「毒ガス」を使用可能とする。成功率はザ・ティーチャーの成功率と同じとする。■エターナル・ウィドウ 全てのパワーの射程を+1する。【エンドチェック】
□駒を強化した【解説】
●チャレンジ2 PCがどのようにNPCに力を与えるのかは自由に演出して構わない。 特殊な力や薬品を使ったのかもしれないし、ただお喋りしただけで、相手の戦意を高揚させたのかもしれない。●マウント このシナリオは、徹頭徹尾PCがNPCに対して上から目線でいられることを楽しむことを主な目的としている(普段はあんまり、そういうチャンスはないからね!) そのため、GMもNPCを動かす時は、悔しがったり、怒りを示したり、怯えたり、困惑したり、そういうロールを意識するといい。PLが乗りやすくなるはずだ。 「何のつもりだ…!」とか「絶対に殺してやるからな!」とか、「何故私がこんな目に」とか、そういうのがおすすめ。【リーサル:周到なる罠】
【状況1】
楽しい楽しいゲームは進む。 駒達が繰り広げる命がけの試合を、安全なモニターの向こうから、天上人たちが優雅に楽しんでいる。心の底から他人事として。 幾らかの試合が進み、駒の数が減ってきた頃合いだった。けたたましいアラームが鳴り響き、画面内の映像にノイズが走り始める。『わ、ヤベッ』 先ほどまで観客に景気の良い口上を向けていた闘技場の女支配人が、短く慌てた声を上げる。その声は直後、ノイズとなって通信の彼方に消えていく。 その時を待っていたように、画面の向こうの『駒』達が、一斉に動き始めた。先ほどまで一方的に嬲られるだけの『駒』でしかなかった彼らは、徒党を組み、システムをハッキングし、駒同士で手を組んで、闘技場そのものへと反旗を翻す! その中心に立っているのは……『チャレンジ2で強化されたNPC』の姿だ。 フロアの電気がブツンと落ちる。暗闇の中から、何かが迫り上がってくるような、ガラガラという金属音がする。 ガシャン! 何かが到着した音と共に、君たちへと冷たい殺意が向けられる…!【エンドチェック】
□リーサル判定を終えた【解説】
●中心に立っているのは 会場のシステムをハッキングしているのかもしれないし、周囲の駒たちを煽り立てるのかもしれないし、純粋な武力で以て場をひっくり返すのかもしれない。そのキャラクターに合った方法で自由に反乱を起こそう。 誰が中心に立っていても、あまり違和感はないはずだ。だってここに連れて来られたのは、誰も彼も、「元々そういう立場にいたものたち」ばかりなのだから。●冷たい殺気 物凄く怒ってる。そりゃそうだよね。【決戦:虐殺指令】
【状況1】
ゴッズ「契約は破棄、仕事は終わりです」ファクト「負け犬と見くびるのはここまでにして頂きましょうか」G6「接待はここまで。あなたには、私の手柄になってもらう!」(※口調や台詞はキャラクターによって変更しよう)【状況1:リーサル判定に失敗した】
ゴッズ「契約は破棄、仕事は終わりです」ファクト「負け犬と見くびるのはここまでにして頂きましょうか」G6「接待はここまで。あなたには、私の手柄になってもらう!」(※口調や台詞はキャラクターによって変更しよう)【戦闘情報】
【エネミー】
・PC達が選んだ駒…全3体■PC追加アクション
【シナリオの結末(一例)】
【状況1】
かくして戦いは幕を引き、楽しかったゲームもおしまいの時間だ。 余韻に浸る君たちの前には、徹底的に打ち負かされた哀れな負け犬が三匹ほど。 生かすもよし、殺すもよし、飼うもよし、野に放つもよし。この駒を、どう使うのかは君たち次第。 さて。次は何をして遊ぼうか、ハイライズ?【シナリオ成長点】
シナリオ基礎経験点:6点成長点ボーナス:2点-----------------------------------合計=8点