ブラックジャケット殺人事件


━━君たちが殺すのは、誰だ。
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1.エントリーとシナリオ概要

【シナリオ概要】


 ブラックジャケット部隊の捜査員が次々に殺されるという事件が発生した。 外部犯なのか、内部犯なのか? 各々の事情と理由を抱えたまま、調査の果てにたどり着いた真実とは。「お前、なんでそっち側にいるんだ?」 君たちが殺すのは、誰だ。

【事前情報】


 クエリー:1 シェア:1 チャレンジ:2 リーサル:2 リトライ:2
 想定時間:3〜4時間 推奨経験点:0点〜10点前後。より経験豊富なPCがいる場合、エネミーを随時強化すること。

【GMに要するルールブック】


・基本ルールブック(BJR)

【エントリー】

【PC1:腕利き】

 君はブラックジャケットの『腕利き』捜査官だ。これまでに多くの犯罪者を捕まえてきた。数多の悪党が所属するブラックジャケットの中でも、君の評判は名高い。 そんな君に、ブラックジャケット・オペレーターのスニークから依頼が入る。「一週間前から、ブラックジャケットの捜査官が次々に殺されてる。明らかに意図的な犯行だ。君に調査を依頼したい」

【PC2:新入り】

 君はブラックジャケットの捜査官だ。正確に言えば一週間前、ブラックジャケットの捜査官に『なった』。 かくして、君が初めて担ったブラックジャケットとしての仕事の最中──君と共に仕事に当たっていた、ブラックジャケットの捜査官が、死体となって発見された。 事態を知ったマスター・フォーカスライトは、君へ唐突に告げた。「お前、今からブラックジャケットを脱走しろ」

【PC3:札付き】

 君はブラックジャケットの捜査官だ。犯罪者で構成されるブラックジャケット隊の中でも、『札付きのワル』として認識され、敬遠されている。 そんな君と付き合いのあった数少ない人物が、何者かによって任務中に殺された。任務に同行していたのは、一週間前にブラックジャケットに入隊したという新人だった。そして、その新人は脱走した。 友情からでなくてもいい。ただ君は、死んだ男の実力を知っていただけ。 だから君はにわかに、この殺人事件に興味を持った。

2.導入フェイズ

【エントリー1:腕利き】

・舞台:ブラックジャケット本部など・登場PC:PC1・登場NPC:スニーク

【状況1】

「畜生! ブラックジャケットか!」 君は調査の果て、ならず者のヴィランを追い詰めた。名前はなんといったか……すっかり忘れてしまった。覚えておくほどでもない『小物』だったからだ。 ヴィランは君へ言う。助けてくれ、大人しくする、心を入れ替えて服役すると、だから命だけは! マスター・フォーカスライトの指令は、事件の解決と証拠の入手。証拠は手に入れた。事件も間も無く解決しようとしている。そして君は覚えている──フォーカスライトは言っていた。『犯人の生死は問わない』。 ……さて、どうしよう?

【状況2】

 君は事件を解決した。報告のため、ブラックジャケットの本部へと戻る。 周囲には君と同様に、黒衣に身を包んだ犯罪者たちの姿がある。彼らは君へ一瞥を向けると口笛を吹き、わざとらしいほど恭しく道を譲った。こういった皮肉じみた対応も、いつものことだ。 状況を報告した君を労りながら、君を迎えたスニークは、追加の任務があると君に告げる。「ブラックジャケット連続殺人事件の調査を君にお願いしたい」「ここ一週間の間に、ブラックジャケットの捜査官が次々に死んでる。死んだ職員の数は、今日で12人になった。マーダースカル、ローンシャーク、インペイン、パラサイトハンター……君の知り合いもいるかもな」「現場の状況から、この事件は明らかに『ブラックジャケットの捜査官を無差別に狙ったもの』と結論付けざるを得ない。ブラックジャケットの任務が危険なことだってことも、恨みを買いやすいものだってことも、君ならよく知ってるだろ?」「ミイラ取りがミイラ、なんて言葉があるように……今日、この件の調査に当たっていたブラックジャケット本人が、死体で発見された。状況からいって、同一犯だろう。だから君に話を持ってきたんだ」「並の捜査員じゃ、死体を増やすだけ。その点君なら、そういう意味では信用できる。それともまさか……自信ない?」 スニークは君を挑発するように、小生意気な笑みを浮かべた。

【エンドチェック】

□連続殺人事件の情報を知り、調査に乗り出した

【解説】

 PC1が依頼を受けるシーン。PC1はブラックジャケットの中でも、特に腕が立つ捜査官としての立場を持っている。その上で、どういったキャラクターなのかを存分に演出してもらうと良いだろう。

【エントリー2:新入り】

・舞台:刑務所~路上など・登場PC:PC2・登場NPC:マスター・フォーカスライト

【状況1】

 ──1週間前。「では、お前はこれよりブラックジャケットの一員となる。精々、その命を我々の為に有意義に使ってもらおうか」 たった今、君と『法に触れる取引』をしたメガネの男は、当たり前のようにそう告げた。そして、懐からそれを取り出すと、机の上へと放り投げた。 ごとん、と、必要以上に重々しい音を立て、机の上に転がったもの。それは、ブラックジャケットの一員であることを意味する、機械仕掛けの首輪だ。 フォーカスライトは冷たく告げる。「それをつければ、もう後戻りは許されない。今、ここで。私の前で、その首輪をつけてもらおう」 そこにどんな逡巡があったか。あるいは、何一つ迷いなどなかったか。 君はその首輪をつけた。自らの意思で。

【状況2】

 ──1週間後。 君はブラックジャケットとして、初めての任務を命じられた。新人である君には、経験豊富なブラックジャケットが同伴することとなった。彼は未熟な新人をサポートする先達か、あるいは新参者へ向けられる監視の目だったか。 その彼は今、君の目の前で、血塗れで倒れている。 既に任務は終わっていた。ただその過程で、偶然、ほんのすこしだけ、別行動を取った。時間にして五分足らず、その程度のごく短い間。 その間に彼は殺された。巨大な刃で心臓を一突きされたような傷口だった。抵抗の跡はない。 君の連絡を受け、ブラックジャケットの捜査官たちが現場へと現れる。その中に、マスター・フォーカスライトの姿もあった。 フォーカスライトは現場の状況を一通り見聞したのち、君へ振り返る。「(PC2名称)。今からブラックジャケットを脱走しろ」 そうして投げ渡されたのは、機械仕掛けの首輪の解除キーだった。

【エンドチェック】

□殺人事件に遭遇した□ブラックジャケットから脱走した

【解説】

 PC2がブラックジャケットに入隊するシーン、および脱走することになるシーン。 この時点でフォーカスライトの思惑をPC2へ伝える必要はない。フォーカスライトは強引にPC2をブラックジャケットから追い出すのだ。問答無用でカウントダウンを始めるなど、強引に追い立てるシーンとして演出しよう。 このシーンで死亡しているモブブラックジャケットは、そのままPC3の知人という扱いになる。どのようなキャラクターだったのかを、PC3のプレイヤーと相談して、事前に決めておいてもいいだろう。

【エントリー3:札付き】

・舞台:刑務所・登場PC:PC3・登場NPC:ハートレス、デッドエンド

【状況1】

 あるブラックジャケットが死んだらしい。 獄中生活を送る君の耳に、そんな情報が届いた。 珍しい話ではない。君もまたブラックジャケットだ。黒服を纏う者の危険と、矛盾と、欺瞞を、君もまたよく知っている者の一人。 珍しい話だったのは、死んだブラックジャケットは、君の知人であったというだけ。 君は刑務所の中でも、『ワル』だ。それがどんな意味かはさておき、ブラックジャケットとして属しながらも、問題行動の多い隊員として白眼視され、敬遠されている。 死んだ男は、そういう君とも付き合いのあった、数少ない男だった。 それはおそらく、友情からではない。ただ君は、死んだ男の実力を知っていただけ。 だから、君はこの殺人事件に、にわかに興味を持った。

【状況2】

 翌日。君の檻に来訪者があった。それはブラックジャケット捜査官、ハートレスとデッドエンド。 幹部たちからこぞって『鬼軍曹』と呼ばれる男は、君に一枚の写真を差し出した。「一週間ほど前に入隊し、初任務を迎えたばかりの隊員だった。昨日、同行者を殺害し脱走。現在も逃亡中だ。名を(PC2名称)という」 写真の中には、PC2が写されている。「脱走者だ。君にはデッドエンドと共に、裏切り者の始末へ向かってもらう」 かくして、君は檻から放たれた。 その背後を、何も言わぬまま、デッドエンドがついてくる……。

【エンドチェック】

□殺人事件のことを知った□PC2のことを知った□檻から出た

【解説】

 PC3が檻から放たれ、PC2を追うことになるシーン。 死亡したモブブラックジャケットとPC3がどのような関係だったのか、どのように檻の中にいながら殺人事件の情報を得たのかなどをメインに演出してもらうと良いだろう。 PC3がPC2のことをどの程度本気で疑っているかは、プレイヤーの自由で構わない。追いかけろ、という指令は絶対だからだ。 ハートレスはフォーカスライトの思惑を理解しているが、ここでPC3へ伝えはしないだろう。デッドエンドは知らないかもしれない。

3.展開フェイズ

【チャレンジ1:チェイス・チェイス・チェイス!】

・舞台:どこでも・登場PC:PC1、PC2、PC3・登場NPC:デッドエンド

【状況1】

 三人のブラックジャケットは世に放たれる。 PC2は他ならぬフォーカスライトの指示に従い、ブラックジャケットを脱走し。PC3はブラックジャケットの任務として、デッドエンドと共に、PC2を追っていた。 かくして、今。PC3はデッドエンドと共に、逃げるPC2の背を追う。デッドエンドが君に僅かなアイコンタクトを交わし、その場を離れる。確実にPC2を仕留める為、回り込みにいったのだ。 PC2もまた、彼らの追跡を理解していた。フォーカスライトの命令での脱走だというのに、デッドエンドやあのPC3が送り込まれるとはどういうことだろう? しかし、心なき殺戮マシーンと称されるデッドエンド相手に、どんな言葉を重ねたところで無駄だろう。 一方その頃。PC1もまた、連続殺人事件の犯人の痕跡を辿り、独自の調査を続けていた。
---------------■PC3のチャレンジ:任意の技能…PC2を追跡し、攻撃する。■失敗時:PC2から反撃を受ける。2d6点のダメージを受ける。
■PC2のチャレンジ:任意の技能…PC3から逃げる。■失敗時:PC3から攻撃される。2d6点のダメージを受ける。
■PC1のチャレンジ:知覚、作戦、霊能…調査を行う。■失敗時:何者かから攻撃される。3d6点のダメージを受ける。---------------

【状況2:PC2&PC3】

 PC2とPC3のチェイスは続く。双方、己の持てる力を持ち、相手を捕らえんと、あるいはその手から逃れんと力を尽くす。 しかし、チェイスはいずれ終わる。PC2の逃げる先、PC3と挟み撃ちになる形で、デッドエンドが姿を現す。 デッドエンドはパワー制御装置を外す。普段は厳重に封じられている、人の心を操るデッドエンドの『声』が、PC2へと解き放たれる……かに、思われた! 次の瞬間、デッドエンドの口から放たれたのは、断末魔の絶叫だった。 君たちの目の前で、デッドエンドの胸から血が噴出する。先ほどまで何事もなかったはずなのに、いつの間にか、その胸に大穴が開いている。 デッドエンドはその場に崩れ落ちた。 君たちの目の前で、また一人、ブラックジャケットが犠牲になった。

【状況2:PC1】

 犯人の手口を調べている。被害者たちのバックグラウンドを洗うが、ブラックジャケットであった、という一点以外、共通項は見当たらない。 ということは、犯人は『誰でも良かった』ということだ。ブラックジャケットであれば、誰でも。それは何故? 最後の被害者の殺害現場から、わずかな機械の破片を発見する。その機械の破片は『ウォッチメイカー社』のドローンに使われているパーツだ。

【エンドチェック】

□チャレンジ判定を終えた

【解説】

 PC2&3と、PC1は、それぞれ異なる場所で異なる情報に出会うことになる。 PC2と3のチャレンジは、それぞれの攻防を。PC1のチャレンジは、その裏で行われている調査行の様子を演出すると良い。デッドエンドはまるで死んだような描写だが、一応死んでない。次のシーンで立ち上がってくる。

【シェア1:初めての殺人未遂】

・舞台:チャレンジ1の続き・登場PC:PC2・3・登場NPC:デッドエンド

【状況1】

 デッドエンドが胸から血を流し、地面へと倒れこむ。 PC3はPC2を追い、戦っていた。PC2にデッドエンドを仕留められるようなタイミングが無かったことは、君が一番よく分かっている。 PC2もまた、PC3が自分を追っていたことをよく知っている。PC3にデッドエンドを仕留められるようなタイミングが無かったことは、君が一番よく分かっている。 PC2は、自分が脱走を指示される原因となった、あの時と同じだと感じて良いだろう。「げほっ、ごほっ……」 珍しい声を聞いた君たちが振り返れば、意識を失っていたデッドエンドが身を起こしている。彼は痛みを感じていないような動きで自分の胸の傷を見下ろし、首を傾げてから、君たちへ振り返り、再び首をかしげる。『お前たちがやったのか?』彼は言葉なくそう尋ねていた。 もちろん違う。
--------------- PC2とPC3は、これらの状況を前提とした上で、シェア・イベントを行う。 任意の合流ロール、および双方の身の潔白を互いに理解するように。 情報共有を行えば、PC2に脱走を命じたのがマスター・フォーカスライトだということも分かる。 一体何故? フォーカスライトは、君たちに何かをさせようとしている。それは何だというのだろう?---------------

【状況2】

 自分に攻撃したのは君たちではないらしいと察したデッドエンドは、君たちを手招きすると、手の中にあったものを開いて見せた。不器用なジェスチャーから察するに、それは彼が襲われたとき、襲撃者から引きちぎったもののようだった。 それは何らかの機械装置のカケラが付着した、人間の皮膚のように見えた。

【エンドチェック】

□PC2とPC3が合流した□奇妙な皮膚を見つけた□成長点ボーナスを1点手に入れた

【解説】

 PC2とPC3の合流シーンだ。好きに情報共有や合流ロールをするとよいだろう。 デッドエンドが掴んだものはカメレオン・テクスチャーの一片だが、それが分かるのはこの後のイベントとなる。

【クエリー1:弊社はあなたを高く評価しています】

・舞台:ウォッチメイカー社・登場PC:PC1・登場NPC:クレセントヘッド

【状況1】

 PC1は単身でウォッチメイカー社を訪問する。 ウォッチメイカー獄門街支部長のクレセントヘッドは部品を確認し、それを自社の製品のパーツであると認める。顧客情報を調べれば犯人の特定も可能だろう、とも。 しかし、と前置いた上で、クレセントヘッドはPC1へ勧誘をかける。「こちらとしても、お客様の個人情報を、犯罪に関わっていた者であるあなたへとおいそれと開示するわけにはいきません、信用問題ですので。おっと、しない、と言っているのではありませんよ? ただ弊社にとって、あまりにもリスクが高いと申しております」「重要な情報を開示するからには、相応の対価を求めるのがビジネスというもの」「我々が求めるものはシンプル。……あなた自身です」

【状況2】

「あなたのお噂はかねがね。鬼畜眼鏡のパワハラ上司にうんざりしておいででは? ブラックジャケットを抜けて、弊社に協力する気はございませんか?」「我々であれば、あなたに『全く新しい人生』をご提供できます。足抜けしたとて、追跡を撒くことも容易でしょう」「肉体改造にご協力頂く必要はありません。お望みとあらば別ですが……そうですね。いわば、我が社の専属エージェントになっていただきたいのです。エージェント・ニオ、あれをこちらへ」 傍にいたロボットがモニターを操作し、そこに資料を映し出す。その中には君を『適切に評価している』、『悪くない額』が提示されていた。「こちらが初任給です。いかがでしょう?」「弊社はあなたを高く評価しています。そちらにとっても、悪い話ではないと思いますが」

【エンドチェック】

□クレセントヘッドの提案に返事をした□成長点ボーナスを1点手に入れた

【解説】

 PC1はブラックジャケットの腕利き捜査官、その評判はブラックジャケット外にも響いて久しい。少なくともクレセントヘッドがPC1を評価しているのは本当だろう。 とはいえ、クレセントヘッドも、自社製品が(犯罪者相手とはいえ)殺人事件に関与しているとなればあまり強硬な態度は取れない。彼はあくまで、PC1の欲望に漬け込んで「悪くないな」と思わせるよう誘惑しているだけだ。PC1が断っても、応じても、情報提供にはちゃんと応じる。大物感を出していこう。

【チャレンジ2:ハウダニット・ホワイダニット・フーダニット】

・舞台:自由・登場PC:PC1、PC2、PC3

【状況1】

 PC1はウォッチメイカー社でのやりとりを終え、顧客情報を手に入れる。ロボットたちが管理しているそれは膨大な量だ。一人で捌ききるしかない。 PC2とPC3もまた、デッドエンド襲撃を足がかりとして調査を行なっていた。蛇の道は蛇、犯罪者の心理を最もよく理解できるのは、同じ穴の貉たる、ほかならぬ君たちなのだから。
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■チャレンジ判定

 この判定は同一PCが複数の判定を行うことは出来ない。
判定1:How Done It?(どうやった?)…霊能、作戦、追憶 (この判定に挑むPCのオリジンがスティング、ウォーモンガーの場合、+20%の補正を得る)
判定2:Why Done It?(何故やった?)…知覚、隠密、追憶 (この判定に挑むPCのオリジンがレッドラム、ガロットの場合、+20%の補正を得る)
判定3:Who Done It?(誰がやった?)…心理、経済、追憶 (この判定に挑むPCのオリジンがファナティック、ハイライズの場合、+20%の補正を得る)
失敗時:失敗した判定分、チャレンジ・ペナルティ・チャートを振る。効果は累積する。(1・2が出たら振り直す)---------------

■判定結果

【How】

 現場に落ちていた破片には、ドローンのみならず、ウォッチメイカー社の製品である人口皮膚、『カメレオン・テクスチャー』の痕跡があった。 どうやら犯人はカメレオン・テクスチャーを悪用し、姿を変えているようだ。 しかし、より詳しく見てみれば、ウォッチメイカー社の『カメレオン・テクスチャー』の上から、何らかの改造が施されていることが分かる。それがどのような技術によるものかまでは分からないが、何者かが悪意を以って既存製品を改造したのだろう。

【Why】

 犯人の目標は無差別であり、しかし殺し方にこだわりは感じられない。戦うことではなく、殺すことが目的なのだ。 しかしブラックジャケットに恨みを持つ者の犯行とするには、殺し方があっさりしすぎている。殺人を快楽とする者の犯行にしては、執着心が無さすぎる。 結論。これらの殺人は、本命の殺人へ至るための『陽動』だ。

【Who】

 ウォッチメイカー社の情報から、あるいは他の手段を以って判明した情報が一つ。 『デスカレント』というヴィランが、十年以上前に、ウォッチメイカー社の施術により『カメレオン・テクスチャー』を入手している。しかしこのヴィラン、『カメレオン・テクスチャー』を入手する前の素顔が完全に不明なのだ。 『デスカレント』はヒーロー・ヘルムズマンの手によって捕らえられ、刑務所へと入り、その後、獄中で自死した。それは今から、まさに一週間前。連続殺人事件が発生する直前の話だ。

【エンドチェック】

□推理した

【解説】

 同じ場所におらずとも、大きくは描写されない舞台裏で、判定に参加していない他のPCも『それぞれの形』で上記情報は得られたということにすると良い。 どのように閃いたのか、何をきっかけとして理解したのかなどは、自由に演出して構わない。

【リーサル1:真実】

・舞台:各々・登場PC:PC1、PC2、PC3

【状況1】

 犯人の輪郭は、おぼろげながらに見え始めた。 事件の全貌は、こうだ。 犯人は、丁度一週間前に獄中にて死亡したとされる『デスカレント』。 彼はウォッチメイカー社の技術である『カメレオン・テクスチャー』を改造し、より隠密行動に最適化させ、その力で刑務所から脱獄したのだろう。『カメレオン・テクスチャー』を利用すれば、赤の他人を自分と同じ姿にし、死を偽装することも難しいことではない。まして、デスカレントの素顔は誰も知らないのだ。 その後、デスカレントは、何らかの目的を持ってブラックジャケット達を狙い始めた。ここ一週間で立て続けに、無差別に、見境なく。それは怨恨からではなく、目的をもった陽動だ。 では、デスカレントの目的は何か? 君たちは思考を研ぎ澄ます。そして推理する──犯人の目的を。
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■リーサル判定

判定:犯人の目的を推理する…追憶 この判定には全員が挑む必要がある。 誰か一人でも判定に成功すれば、このリーサル判定は成功となる。
■リスク チャレンジ・ペナルティ・チャートを振る(1・2が出たら振り直す)。---------------

【状況2】

 全ては演繹だ。 ブラックジャケットが立て続けに死ねばどうなるか。 ──当然、調査が行われる。 それでも尚、被害者が出続ければどうなるか。 ──やがて、内部犯の疑惑が持ち上がる。 その末に、いったい何が起きるのか。 ──死への恐怖から。或いは、互いへの不信から。疑惑と焦燥は組織内の不和となる。 そうなった時、最も敵意を向けられるのは、果たして『誰』になるのだろうか? 君は真実にたどり着く。 デスカレントの目的は、マスター・フォーカスライトの暗殺だ。

【エンドチェック】

□犯人の目的を理解した

【解説】

 PCたちが事件の全貌を理解するシーン。事件の本当の黒幕であるヘルムズマンのことについては、プレイヤーははっきり察せられるが、PCには基本的には察するのが難しい情報だろう。せいぜい怪しむ程度だ。そのため、ヘルムズマンに関する情報を、ここではっきりさせる必要はない。 このイベントを経たあと、PCたちは一度ブラックジャケット本部へと戻ることになる。PC1が終始別行動を取っていて寂しそうだったら、ここで「サイドトラック・イベント」を起こし、PC3人の合流シーンを演出してもよい。 デッドエンドは次のシーンで登場させても邪魔なだけなので、次のシーンまでの間のどこかで、適当な理由をつけて退場させよう(通信を受け、そのままどこかに消えてしまうなど)。

【リーサル2:ブラックジャケット殺人事件】

・舞台:ブラックジャケット・フォーカスライト執務室・登場キャラクター:全員

【状況1】

 ブラックジャケット本部の中でも、奥まった場所にある、フォーカスライトの執務室。 ブラックジャケットの総隊長の部屋に相応しい厳重なセキュリティを持つその部屋に、人が近寄ることは少ない。その理由の一つに、部屋の主であるフォーカスライトそのものを、敬遠する動きがあることは事実だ。 多くの事件の資料に囲まれたデスクで、フォーカスライトが資料に目を通していた。「失礼します!」 元気な声と共に、執務室へ続くドアが開く。フォーカスライトに対し、気後れすることなく姿を現したのは、レディ・レンズだ。「うわ、二時間前と同じ姿勢だ。肩凝りません? ハートレスさんが紅茶を入れて下さったのでお持ちしました。ほどほどにしてくださいね」「…………」 フォーカスライトはティーカップに手を伸ばし──そして、それを床に叩き落とす。 ティーカップが落下する。カップが割れ、中の紅茶が床にぶちまけられた時、レディ・レンズはフォーカスライトへ馬乗りになり、彼の頭に銃を突きつけていた。 『レディ・レンズ』と同じ顔、同じ体をした『誰か』が、『レディ・レンズ』らしからぬ顔で笑う。「……いつから気づいた?」「レディ・レンズは『ハートレス』とは呼ばない」「『鬼軍曹』か、しくったな」 君たちが部屋へと姿を現すのは、正にそのタイミングだ。

【状況2】

「残念、バレたか! 悔しいですねえ、結構陽動うまくいってると思ったんだぜ?」 『レディ・レンズ』と同じ姿をした、『レディ・レンズ』ではない誰か──デスカレントは、フォーカスライトへ銃を向けたまま、集まったPC達へと告げる。「でも、三人か。しかも、このお三方! これならまだ可能性はありますわね?」「あんた達、さぞかし名と実力のある悪党とお見受けするよ。俺の足取りを綺麗に予測してくれたんですもの、誇ってくれ、謙遜すんじゃねえ。私はマジで貴方様たちに敬意を払っているのでございます」「だからこれは好意から、質問を一つ──お前たち、ブラックジャケットなんかに収まってて本当にいいのか?」「テメェらほどの実力者が、こんな所で負け犬のように尻尾を振ってるだなんて、勿体なさすぎるんじゃありませんこと? 逆に考えろよ、これは最高のチャンスだ。周りを見ろ、あなた方以外に目撃者はいない。頭がいなくなった組織がどれほど脆いかなんて、どこぞのファクト様が立派に証明してくれてるだろ? 彼がここでおっ死ねば、アンタ達だって自由の身です!」「……何なら、紹介できる相手もいますよ。ウォッチメイカーなんかメじゃねえ、最高のビジネス相手がね」 デスカレントは意味深な事を言いながら、君たちへ取引を持ちかける。ブラックジャケットを裏切り、自由になれ、と。 デスカレントに銃を向けられたフォーカスライトは何も言わず、ただ冷たい目で、デスカレントを、そして、君たちを見ていた。その眼差しは、絶体絶命の人間の目とは、とても思えない。 あるいは本当の詰問者は、彼の方であるのかもしれなかった。
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■リーサル内容

 ブラックジャケットを裏切りデスカレント側につくか、ブラックジャケット側につきデスカレントを仕留めるかを決めた(判定不要)
■リスク(事前開示推奨) デスカレント側につく場合、決戦フェイズのエネミーはブラックジャケットとなります。戦闘の難易度は大きく上昇しますが、勝利した場合、そのPCはブラックジャケットから足抜けできます。場合によっては、フォーカスライトを殺すことも出来るでしょう。 ブラックジャケット側につく場合、決戦フェイズのエネミーはデスカレントとなります。 どちらの選択でも、相応のエンディングは用意してあります。この選択は、パーティ内で共通の結論を出すことが望ましいでしょう。---------------

【エンドチェック】

□選択した

【解説】

 判定のないリーサル・イベントだ。シチュエーションとしてはクエリー・イベントに近いが、明確なリスクが発生することと、成長点管理の都合から、リーサル・イベントとして配置する。 デスカレントは暗殺者だ。本来であれば、奇襲や毒を盛るなどの形で、姿を現すことなく対象を始末することを得意としている。そのため、そもそもフォーカスライトに存在がバレ、PC達に囲まれた時点で大分苦しい状況なのだが、それはそれ。悟られないよう余裕ぶって取引をもちかけよう。

4.決戦フェイズ

【決戦フェイズ:vsデスカレント】

・発生タイミング:リーサル2でデスカレントの誘いを断った・舞台:フォーカスライト執務室・登場PC:PC1、PC2、PC3

【状況】

「マァジィ? そこまで負け犬根性染み付いちゃったワケ?」 デスカレントは心底呆れたと言いたげな顔で吐き捨てる。「でも、この状況から何が出来るっていうのです? 少なくともこの男はここで死……何ッ!?」 執務室の出入り口に、窓に、天井に、突然重厚な防護シャッターが降りる。分厚い鉄壁はそのまま外界から執務室を隔離し、執務室内はひととき檻と化す! 中にいるのは君たちとデスカレント、そしてフォーカスライトただひとり。 その一瞬、君たちは、フォーカスライトと目があった。その一瞬で、君たちはフォーカスライトが言わんとしていることを理解する──『お手並み拝見』、と。「あなた! よほど死にてえらしいな!!」 デスカレントは怒りの形相で、フォーカスライトへ銃を向け、引き金を引いた……!!

【解説】

 フォーカスライトへの攻撃をPCが防ぐ形で決戦突入とすると良いだろう。PCが特に防がない場合、フォーカスライトは自力でどうにかする。 そのあとはPCたちに全てを任せ、自分は壁際などから眺めている。特に手出しや手助けはしない。そういう男だ。

【戦闘情報:vsデスカレント】

【エネミー】

・デスカレント×1・鹵獲オニソプター×3・鹵獲メタルJ×1

【エリア配置】

■PC初期配置 エリア1・エリア2■エネミー初期配置 エリア4:デスカレント エリア3:鹵獲オニソプター×3、鹵獲メタルJ

【勝敗条件】

勝利条件:デスカレントの撃破敗北条件:味方の全滅

【備考】

・特に無し

【エネミーについて】

■鹵獲オニソプター3体/鹵獲メタルJ1体 街を徘徊していたウォッチメイカー社のドローンをデスカレントが奪い、改造を施したもの。カメレオン・テクスチャーによる光学迷彩よって姿を隠していた。 ステータスは基本ルールブック記載のものを使用する。
■戦法 オニソプターのエリア攻撃「スーサイド・ボム」は、味方や自分を巻き込むパワーであることに注意だ。基本的にはエリア3で増殖→エリア2へ移動→エリアを巻き込んだ自爆、を繰り返すと良い。 メタルJも射程0のエネミーなので、オニソプターに巻き込まれないよう注意が必要だ。もちろん、気にせず巻き込んでもいい。 デスカレントはPCたちに毒を累積させながら、隠密エリアとエリア4を行き来し、『U.Nオーエン』や『フェイタリティ』で随時攻撃していこう。 『U.Nオーエン』は、要は基本ルールブック記載の組織のキャラクター達のパワーを、代償ターン2で、1ラウンドに1度だけ使用できるというパワーだ。どのキャラクターのパワーが当たるかは運次第なので、お祭り気分で演出を楽しむと良い。
【ブラックジャケット組織早見表】1:ブラックジャケット2:グラッジドッグス3:ドールハウス4:ウォッチメイカー5:盤外視座6:ガーディアンズ・シックス

■デスカレント

【エナジー】ライフ:100 サニティ:50 クレジット:50

【能力値・技能値】

【肉体】20【精神】60 霊能:80 意志:60 心理:70【環境】40 作戦:50 隠密:70 科学80

【移動適正】地上


【パワー】

■ANSER1:カメレオン・テクスチャー(改)判定:なし タイミング:行動 属性:移動目標:自身 射程:なし 代償:ターン5効果:君は隠密エリアへ移動する。──違法改造カメレオン・テクスチャー。周囲へ溶け込む光学迷彩。
■ANSER2:U.Nオーエン判定:特殊 タイミング:行動 属性:特殊目標:特殊 射程:特殊 代償:ターン2効果:1d6を振り、対応する組織のキャラクター紹介ページを開く。その後、その組織のデータがあるキャラクターの中から、ランダムで対象を決定する。対象となったキャラクターの所有パワーから、任意で好きなものを選択し使用する。  その時、パワーの成功率・属性・射程・目標は当該パワーの成功率を適応する。当該パワーの代償を支払う必要はない。このパワーは1ラウンドに1度まで使用できる。──君は誰にでもなれる。
■ANSER3:サイレント・キリング判定:霊能80% タイミング:特殊 属性:攻撃目標:3体 射程:3 代償:クレジット4効果:行動順ロール直後に使用できる。目標は<意思>マイナス10%で判定を行う。判定失敗で「状態異常:毒5」を受ける。目標がすでに毒状態であったなら、目標の毒状態を+4する。──君は『殺人』ではなく『暗殺』に長けている。
■ANSER4:フェイタリティ判定:なし タイミング:行動 属性:攻撃目標:1体 射程:1 代償:ターン6効果:目標は<生存>で判定を行う。判定に失敗すると、3d6点のダメージと「状態異常:幻惑」を受ける。このパワーは1ラウンドに2度まで使用できる。──殺すときは必ず一撃で。
■ANSER5:死体偽装判定:科学80% タイミング:行動 属性:回復目標:自身 射程:なし 代償:ターン8効果:状態異常を全て回復するか、2d6点のライフを回復する。──ただの丸太を死体に見せることもできる。またの名を変わり身の術。
■ダイイングメッセージ判定:なし タイミング:行動 属性:なし目標:なし 射程:なし 代償:なし効果:君のいずれかのエナジーが0になったときに使用する。君はこのパワーのフレーバーテキストを読み上げる。その後、君は「死亡」する。──「本当のことを話す、だから命だけは! 本当の黒幕は、『ヘ』……!」

【決戦フェイズ:vsブラックジャケット 】

・発生タイミング:リーサル2でブラックジャケットを裏切った・舞台:フォーカスライト執務室・登場PC:PC1、PC2、PC3

【状況】

「──なるほど。お前たちの選択は、よくわかった」 冷たい声が響くと同時、デスカレントの頭部が爆ぜた。君の目の前で、驚愕に目を見開いたデスカレントが、断末魔すら上げられずあっけなく絶命する。 デスカレントを撃ち抜いたのは、先まで窮地に陥っていたはずのフォーカスライト。彼は、まるで、『全て予想していた』とでも言いたげに、周囲へ声を張り上げた。「作戦パターン、コードB !  目標はPC1・PC2・PC3! いずれも危険度S級、全力を以って対処せよ。総員、戦闘配置!」 フォーカスライトの言葉と同時、ハートレスが、デッドエンドが、スニークが、何処に潜んでいたとも知れぬブラックジャケットの隊員が──そして、ブラックジャケット総司令官、マスター・フォーカスライトその人が、君たちへと銃を向ける!「裏切りには死を」 冷たい目が、分かっていただろう? と言いたげに君たちを睨み据える。 決断は下された。ここから脱し、自由になるには、この戦いに勝利し──そして、この部屋に集った者たちを、殺すしかない。 ブラックジャケットを殺すのは、君たちだ。

【戦闘情報:vsブラックジャケット】

【エネミー】

・マスター・フォーカスライト・ザ・ハートレス・デッドエンド・スニーク、・BJ特別捜査官×2・BJオペレータ×2 ステータスは全て基本ルールブック記載のものを使用する。

【エリア配置】

■PC初期配置 エリア1・エリア2■エネミー初期配置 GMの任意

【勝敗条件】

勝利条件:エネミーの全滅敗北条件:味方の全滅

【備考】

・特になし

【エネミーの戦法】

 フォーカスライトは薄々とこの事件の犯人の目的は自分の暗殺だろうと気付いていたが、犯人が何者かについてはまだ掴みきれていなかった。その為、PC1には調査行動を行わせる傍、PC2には殺人事件の冤罪を着せ、PC3にPC2の追跡を命じることで、犯人に『フォーカスライトは騙されている』と思い込ませ、炙り出すことを目的としていた。いわば自分を餌にしたのだ。 しかし、ここでPCたち三人が裏切るとなれば、事態はフォーカスライトの掌中から外れてくる。犯罪者達を利用している以上、可能性は常に考えられる為、対処自体は用意しているが……そうなってしまえば、フォーカスライトにとってもちょっと困った事態だ。デスカレントのことは捨て置いて、全力でPCたちの対処へと方針を切り替えざるをえない程度には。 裏切り者だ! 容赦するな! 1〜3人殺す気でいけ!

5.余韻フェイズ

【余韻1:デスカレントに勝利した】

【シナリオの結末】

 あの事件は結局、刑務所を脱獄したデスカレントの私怨によるもの、として片付けられた。 事件の調査に当たり、実際の戦闘を行った君たちであれば、その結論には腑に落ちないところも多い。 デスカレントは何故フォーカスライトの暗殺を目論んだのか? 彼のカメレオン・テクスチャーに手を加えたのは誰なのか? デスカレントは末期、何を言おうとしていたのか? この世界はあまりにも欺瞞に満ちている、明かされる真実など氷山の一角に過ぎない。君たちはその事をよくよく知っているだろう。君はそれを良しとするだろうか、それとも……。 再びブラックジャケットとしての活動に戻された君たちだったが、ある日、新たなミッションが与えられる。君たち三人を呼び出したマスター・フォーカスライトは君たちへ意味深に告げた。「ウォッチメイカーの収賄調査と、G6エンハンスド代表ヘルムズマンの身辺調査」「どちらがいいか、選びたまえ」 どうやらまだまだ、君たちはブラックジャケットとして、殺人的に忙しい日々を送ることになりそうだ。

【シナリオ成長点】

基本:8点シェア:1点クエリー:1点=合計:10点

【余韻2:ブラックジャケットに勝利した】

【シナリオの結末】

 君たちは勝利する。 周囲に倒れるブラックジャケットの数は、十か、二十か。そのうちの何人が死んでいるのか、生きているのか。 君たちの前、フォーカスライトが倒れている。最早戦うことも出来ぬ体を引きずりながら、意思だけは不屈のままに、君たちを睨み据えている。……しかし、勝ったのは君たちだ。 君たちはここで、フォーカスライトを殺してもいい。殺さず、捨て置いてもいい。 おめでとう、悪党たち。君たちはいま自由になり、再び世に解き放たれた。 君というブラックジャケットは、今日、ここで死んだのだ。

【※余韻2について※】

 フォーカスライトを殺す/殺さないの選択は、GMを含めた卓メンバーで自由に決めると良いだろう。なにせ君たちはヴィラン(悪党)だ。NPCを殺すことで出来る演出もあるだろう(勿論、他のシナリオでフォーカスライトが出てきたとしても、「あのとき殺したはずなのに!」なんていう小物みたいなかっこ悪いワガママを言ってはいけない。自分の中できちんと処理しよう) 余韻2を経たPCを継続して使用する場合、元ブラックジャケットの脱獄犯、といった形でのPCとなるだろう。よその組織に所属してもいいし、欺瞞に満ちたヒーローになってもいい。もしかしたらヘルムズマンが直々に勧誘にくるかもしれないし、クレセントヘッドがスカウトするかもしれない。 あるいはこのセッションの設定を全てイフの出来事にして、ブラックジャケットを続けているとしてもいい。PLの納得のいく設定付けに利用すると良いだろう。

【シナリオ成長点】

基本:8点シェア:1点クエリー:1点=合計:10点