めだまがえる誕生秘話

この物語はめだまがえる考案者のももこさんのtwitterでの発言をもとに51が加筆修正してまとめたものです。

■出会い

令和元年春、ひょんなことからネット将棋で知り合ったももこ、びわのたね、びわのでしの3人がゲームをつくることになった。ゲームなんか作ったことがない。

■将棋からスタート

子どもの室内ゲームといえば夏休みの縁台将棋やお正月のかるたが定番だった。子ども達はかど(庭)で暗くなるまで遊ぶ遊ぶ。5歳~12歳ぐらいの集団だ。リーダー(世話役)が自然にできる。昭和30年前後か。そんな想いを巡らせながら、「びわぼし将棋」が誕生した。


本将棋とはさみ将棋を合体させた。飛車、角、歩を除き駒の動きは将棋と同じで駒を縦・横挟んで取る。びわのでしさんのルール修正が的確だ。びわのたねさんの画期的なアイデアが飛び出す。取った駒を使えるようにしたことでぐっとグレードアップした。


びわのたねさんは、びわぼし生まれである。びわぼしは夜空に光る小さな星だ。「みんな違っていいんですよ」って、びわぼしは優しい母の星。きっとあるよね。

びわぼし盤

びわのたねさん作成によるびわぼし盤。盤に絵を入れてある。心なごむ盤だ。清流錦川が舞台。たね企画室ではこの盤を使って30近くのゲームを考えた。上は岩国市錦町の風景、中央が田んぼ、下はたね企画室のももこ、びわのたね、びわのでしの3人。他に何がいるか見つけよう。


大人気のとろっこ列車、錦川に生息のオオサンショウウオ、ホタル、トンボ、田んぼ、錦川清流線より錦川の眺めは圧巻だ。自然が一杯の錦町、何度も行ってみたい町だ。

うしろむき将棋(仮)

変わり種のうしろむき将棋も考案された。先手が上?後手が下? もう何が何だかわからない。入玉気分が十分に味わえる。興味の有る方は友達と対戦してみてはいかが?

■原点回帰

昭和30年代初期、校庭で遊んだ鬼ごっこを思い出した。これをゲームにできたら楽しいだろうなーと、いつも寝る前に考え、いつのまにか眠る。これが日課になった。


駒に鬼ごっこをさせることを思いついた。お花畑の中をまーくんがとしくんを追っかける。としくんがさくらちゃんを追っかける。さくらちゃんはキャーキャー言って逃げる。こんなイメージだ。


駒は碁石で解決できた。駒の目印に悩む。

■めだまがえる原型誕生

色分け、動物の絵、数字、他いろいろ考えたが、幼稚園児からおばーちゃんまで分かりやすいめだまにした。めだまがきょろきょろうごくんです。あとは駒くんに追いかけっこをしてもらう。駒が出来た。やっほー!!

開発初期の盤と駒

駒は碁石、盤は紙で作成

動くめだま付き

駒にきょろきょろうごくめだまをつけた

ルールは簡単。相手の駒でめだま一個少ない駒のみ取れる。ただし1は5が取れる駒の利きは将棋の王(自駒に回りひとマス)相手の駒3個先に取ったほうが勝ち。


鬼ごっこのゲームが作れた。早速、びわのたねさん、びわのでしさんにラインだ。びわのでしさん曰く「楽しそうですね」。試作対局すぐやろうと、びわのたねさん、ゲーム名は「めだまがえる」がいいと提案。おおー、いい響きだ。めだまがえるが産声をあげた。

めだまがえるで遊ぶこどもたち

放課後こども将棋教室の生徒にやってもらった。喜々として遊ぶ。

■試作そして改良

びわのでしさんと試作対局だ。ルールを少し説明するだけで普通に対局が出来る。すごい。ももこよりいつも強くなってる。完成度は高い。しかし、もう少しなにかほしいの弁。


最初は9×5(45マス)の盤だった。後ろに逃げる事ができず閉塞感があった。これを7×7(49マス)の盤に変更。駒の初期配置も一段上にあげた。これで駒が動き回れるようになった。

■キョロめだま断念

びわのたねさんから「成り」を取り入れたいとの提案。駒にキョロめだまがついている駒を裏返すと傾いてしまう。どうしても解決法が浮かばない。悶々とする日がつづく。


苦渋の末、めだまがえるのウリであるキョロめだまを断念する。すると、アイデアが流れ始めた。ウリが流れをせき止めていたようだ。

めだまがえる7路盤

従来の9×5(45マス)盤から7×7(49マス)盤に変更。ウリのキョロめだまをやめて駒を裏返せるようにした。

■めだまがえる完成

これでめだまがえるが完成した。試作対局も駒がいきいきしてきた。

地元木材の盤と駒

盤と駒を地元岩国市美川町の杉、檜材をつかう。地元林業に貢献できればとの想い。初期配置の4は裏返して5にして成った時の駒の見た目にしてある。