針ノ木谷遡行から五色ヶ原縦走(針の木古道)夏山合宿
期日 2024年8月2日(金))~4日(日)
参加者:5名
行動記録
8月1日 新宿22:00→中央道経由―安曇野インター→扇沢駐車場3:00車中仮眠
8月2日 駐車場5:30→針の木大雪渓→針の木峠11:00→針の木小屋11:15→
針の木岳12:15→針の木小屋13:30→針の木峠下降→針ノ木沢出合ビバーク▲17:30
8月3日 4:00起床6:00→平の渡し(針の木側)12:20→平の渡し(黒部側)12:30→五色ヶ原テント場▲19:45
8月4日 4:00起床5:30→ザラ峠→獅子岳8:10→11:10一ノ越山荘11:30→室堂12:45→アルペンルート経由→扇沢駐車場14:4
5→温泉経由→新宿21:30
山行記録
【一日目】
扇沢駐車場で車の中で仮眠後支度をして5時半出発。天気は良い。ギボウシがたくさん咲いている。今回は2泊ザックが重荷なのですぐに汗だくになる。
8時20分軽アイゼンを装着し針ノ木雪渓を登る。ひんやりとした風が吹きとても気持ちがいい。10時雪渓終了、針の木小屋に到着。
山頂へはUさんとĪで往復。黒部湖のエメラルドグリーンがとてもきれいだった。彩雲も見ることができた。針ノ木小屋に到着後針の木峠をくだり、途中から渓流シューズに履き替える。(翌日も渓流シューズを履くことを考えると今は靴下を脱いでおこうと思い裸足で履いた。それが原因でダイレクトに踵がこすれ靴擦れができてしまった)水の冷たさが気持ちよかったのは始めのうちだけで、途中からは長時間浸かっているのがつらくなってきた。何度も渡渉をして沢を下っていく。16時前高さのある滝の場所に出る。古い腐ったロープはついているものの下降するのに足が微妙に滑りやすいため安全を考慮し代表から簡易ハーネス装着指示あり、ロープを張り、プルージックで慎重に下降する。
17時半針の木本谷出合いに到着。当初の予定より手前であるが、時間的にこの付近でテントを張りビバークする。
夕食はうどん入り鶏団子鍋。味の濃さが心配だったが
ちょうどよくできたのでほっとした。
20時消灯。朝までに二回トイレで外に出た。星がたくさん見えた。
【2日目】
4時起床、朝食を済ませ最初から渓流シューズを履き6時出発。朝の川の水は冷たいが靴下を履いているのでまだましな状態。7時過ぎ今まで全く人に会わなかったが、一人の男性が同じ方面に歩いていた。少し立ち話をして再び進む。途中の船窪出合に気づかず通過してしまった。
11時船着き場に到着。階段の一部が湖に浸かっていたので本当にここでいいのかと思った。(が、合っていた)乗船まで時間調整のため簡易的な避難小屋で休憩・昼寝をする。
影になって涼しい風が通り、気持ちよかった。12時20分乗船、出発。私たち五人だけで貸し切り状態。あっという間に対岸へ。平乃小屋で食事をとり、13時出発。
途中からTさん、UさんとĪで先行し17時45分五色ヶ原キャンプ場に到着。
テント設営場所を探すも既に多くのテントが張っており、空いているところがあっても5人用を張ることできるスペースが見つからず苦労した。その後手分けして、テント近くにある水場からの水調達(要煮沸)テントの手続き、飲料の買い出しのため20分登ったところにある五色ヶ原小屋へ向かう。
代表とFさんを待っている間にUさんの持参していたシェラカップでお湯を沸かし、先にアルファ米を作っておくことにした。
19時45分木道を歩いてくるヘッドライトの2つの明かりを見つけ近づき2人を確認する。その場でコッヘルと銀マットを受け取り先にテント場へ戻る。
全員で夕食をとり、明日に備えて9時に寝る。
今夜も2回トイレで外に出る。22時半に出た時には満天の星が見え、流れ星まで見ることができた。2時半の時には雲が出ていた。
【3日目】
4時起床、外を確認するとすでに出発した人が多く、テントの数が減っていた。
朝食をとり、5時半出発。明るくなりお花がたくさん咲いている五色ヶ原を進む。
ザラ峠に到着。登りはとてもきつかったが振り返ったときの景色が素晴らしかった。8時過ぎ獅子岳登頂。11時過ぎ一ノ越山荘到着。登山客でとても混雑していた。初日からの靴擦れが痛むがゴール間近。室堂へ向かう登山客の列に加わり進む。
12時過ぎ室堂到着、記念撮影する。
12時45分室堂発の立山黒部アルペンルートで扇沢へ。
14時半駐車場到着と同時に雨が降ってきたので、急いで荷物をしまい出発。
大町温泉薬師の湯に入り、安曇野インターから高速に乗り21時半新宿解散。
今回の針ノ木遡行はルートを探すのが難しかった。ペンキマークは極めて少なく、沢の渡渉点の判断や滝の高巻きの踏み跡がないので技量によっては相当時間を要す。
沢登りの技術のあるリーダーが同行することによって安全が確保される。
ビバークする為の重荷のザックが背負っているので滝での滑落や渡渉中の転倒は溺れる原因にもなる。ほぼ1日沢の中での行動なので雷雨などがあった場合は狭い沢の中ではすぐに増水して逃げ場がなく、経験による逃げ場の判断が求められる。
針ノ木小屋の従業員が言う上級ルートと言われであろう。
室堂近くでガイドと話しをしていたら針の木沢を遡行して来たというだけで感心していた。ガイドや山岳会の経験者が案内するルートのようである。年間50人ぐらいしか遡行する人がいないようである。
運転してくださった方、テント担いでくださった方、安全第一に指導してくださった代表、皆さんのおかげで無事に事故なく夏合宿を終えることができました。本当にありがとうございました。なかなか行くことの難しい針の木古道に数年前からの念願が叶い、参加することができてとても嬉しかったです。
記録:C・I