残雪の阿能川岳 山行記録

活動日:2024年3月30日(土)

参加者 :7名

工程:(移動:往路・復路)

3/29(金) 22:00 武蔵浦和駅西口ロータリー → 水上IC → 道の駅みなかみ水紀行館 テントおよび車にて (仮眠) → 仏岩ポケットパーク → (山行)→ 鈴森の湯 → 水上IC → 武蔵浦和駅西口ロータリー

 

(山行日: 3/30 土)

起床 4:00, 朝食後仏岩ポケットパークに向け出発→ 仏岩ポケットパーク発 5:48 → ヨシガ沢山 7:25 → 鍋クウシ山 8:46 → 三岩山 11:11 → 阿能川岳11:47 → 三岩山 12:38 → 鍋クウシ山 14:24 → ヨシガ沢山 15:20 → 仏岩ポケットパーク 16:14 (参考時間計10時間26分※休憩時間含む)

 

<山の情報>

  (阿能川岳)– 群馬百名山

山域 :谷川連峰南側

     都道府県:群馬県

     標高 :1,611 m

                    阿能川岳は「ぐんま百名山」に挙げられている山で、谷川岳南面を西方から眺めることができる山。登山道が未整備のため、雪山を経験している登山者が春先の残雪期登山で頂を目指している。谷川岳を望む眺望は素晴らしく、登山道が整備されていない山でありながら「ぐんま百名山」に挙げられている山である。

 

 

<山行記録>

仏岩ポケットパークの早朝5:15の気温は3℃。今年になり、この時間の気温がプラスなのは今回が初めてではなかろうか‥夜風や朝の日差しが優しい感じだった。

 

今回の阿能川岳は前述のとおり登山道が整備されていないためか、YAMAPは地図のダウンロードや登山ルートの登録が出来なかった。ヤマレコはできるとの事で、両者の違いを実感した。

5:48 仏岩ポケットパークの東屋横の登山道から登山を開始。先行者の足跡を頼りに杉林を登っていく。しばらくして、先行者の足跡を見失う。ここからF代表より指示を受け、私Sが後方から来た登山者と共に地図確認によるルート確認を行い、なんとか分岐点手前の登山者が通った軌跡上に辿り着く。先行者の足跡が100%正しいわけではない事を実感したのと、地図を見ながらどれくらいの距離をどの方角に進むのか(等高線と並行に?或いは垂直に登るのか?何メートル程?等)、小さなスマートフォンの画面の中であっても、その確認が重要だと痛感した。平坦な道なら然程体力を奪われないが、山道では先頭者の判断によって疲労度や安全性が左右されるのだと感じた。

 

ここからはヨシガ沢山-鍋クウシ山-三岩山-阿能川岳へと続く尾根状を通って行けばよく、雪庇を眺めながら細い尾根伝いを阿能川岳に向かう事になる。気温は午前9時過ぎでおよそ10℃(この日の山行中の最高気温は15℃)、風はあまりなかったが時折風通しの良い稜線で吹いてくれた。青空の下で終始無風状態だった前週の平標山より山行環境は良かったが、アップダウンの繰り返しとなる事で体力も奪われやすいため、全体的に無理に急ぐ事なく進めていった。

ヨシガ沢山、鍋クウシ山の頂上を順調に踏み、三岩山に向かっていたところ、阿能川岳から降りてきた登山者と会話する機会があった。この先に危険な岩場があるとの事だった。鍋クウシ山から三岩山に向かって1/3〜2/3地点間の尾根はとても狭く、日の当たらない日陰の箇所は凍っていて滑りやすかった。そんな中、2ヶ所ほど3mくらい垂直に登り降りする箇所があったのだが、阿能川岳に向かって最初の箇所は崩壊の恐れの低い雪壁であり慎重に登り降りすれば問題ない状況であったが、阿能川岳寄りの垂直な岩肌は、全体的に凍っており、トラロープが垂らしてあったものの、岩肌が滑るため足のかけ場所に困る状態であった。F代表の指導で全員無事に降りることができたが、F代表より登り時には連結したスリングにカラビナを接続し、それを安全な支点に結えて登攀補助とするように指示をいただいた。下山後も具体的にご指導いただきました。ありがとうございました。

登山開始から5時間20分後、漸く三岩山に到着したが、薄い鋼製のプレートに手書きで「三岩山」と標高が書かれていただけ。拍子抜けしたが、いよいよ残すは目指す阿能川岳の山頂のみ。

登山開始から6時間後の11:47、無事に阿能川岳山頂を踏む。ここも、三岩山と同様の手書きのプレート。ポジティブに言うと、温もりのある山頂標識と言うことか。長時間の往路歩行を無事に行えたことに全員感動した様子だった。記念撮影と休憩を取った後に登山口を目指して山行再開。頑張ったご褒美だろうか、往路では雲に隠れて見えなかった谷川連峰の山が少しずつ顔を出し始め、疲れた気持ちに癒しを与えてくれた。

途中の危険箇所も、前述のとおりF代表の指導で全員無事に通過し、下山開始から約4時間後の16:14 仏岩ポケットパークに到着。その後、「鈴森の湯」で疲れた体を癒し、コンビニで夕食を購入し、関越自動車道で渋滞にあう事なく21時前に武蔵浦和駅に到着。

 

F代表、今回も安全な山行に導いてくださりありがとうございました。また、技術的な指導もいただき感謝申し上げます。最後に、参加した皆さん、今回も素晴らしい楽しい山行となりました。ありがとうございました。

K.S