厳冬の丹沢主脈縦走

 

2023年1月21日(土)~22日(日)

参加者9名

 

◆行動記録

1/21 10:30橋本駅改札口集合 - 10:48橋本駅バス発→三ケ木バス停→11:45タクシー

   焼山登山口 - 11:55登山口出発→14:00焼山(休憩15分)→15:15黍殻避難小屋

1/22  5:00起床-6:30出発 → 9:10蛭ヶ岳(休憩20分)→ 11:00丹沢山休憩(20 分)        → 12:15塔ノ岳(休憩25分)→15:10大倉バス停→15:40渋沢駅、解散


◆    山行記録

神奈川県西北部に位置する丹沢山地の主脈を裏丹沢の焼山から大倉まで南北に縦走する。初日は焼山を経て黍殻(キビカラ)避難小屋に宿泊し、二日目に蛭ヶ岳1673M(丹沢最高峰)、丹沢山1567M(日本百名山の一つ)、塔ノ岳1491M(登山道が集中する人気の山)の主脈の三峰を目指す。

 

初日、予定通りほぼ正午に焼山登山口を出発。天気は晴れ。週明けの大寒波の兆候もなく、気温も快適。出だしの足取りも早くなりスピード調整、衣服もすぐに調整。しかし、その後、次第に雲が広がり、気が付けば粉雪が舞う冬の山に変化していった。一部急登箇所を越えて、2時間ほどで焼山山頂に到着。このあたりの登山道は高尾山から大阪まで繋がる東海自然歩道の一部でよく整備されていた。

 

その後、更に1時間ほど歩いたところで、突然草原のような広場が木々の間から見え、それを横切って黍殻避難小屋に到着。小屋は無人と思いきや、既に7名の先客あり。我々9名を加えて計16名で満杯。床上に全員のシュラフを並べるスペース無く、4名が床下のコンクリート上に寝ることに。屋外でF代表によるツェルトを使った雪上避難方法の説明の後、飲食タイム。F代表が持参されたローソクのお陰で暗い小屋の中に明かりと雰囲気が加わった。20時前に就寝。筆者も床下で寝たが、人数が多い為か、結構暖かい。Hリーダー曰く、堆積岩でテント張るのに比べたら天国、高級ホテルと。

 

2日目、6:30に小屋を出発。登山道には霜柱が立ち、土は凍って固くなっており、雪はないが冷気が厳しい。20分程で山並みの向こう雲の切れ間から鮮やかな日の出が見え、しばし足を止めた。その後も、所々木々の間から遠景の街を目にしつつ歩く。三叉路の姫次(ヒメツギ)にて雲に見え隠れする富士山を見ながら休憩。その後、登山道は更に凍土で固くなり、積雪はないが、霧氷の付いた低木が散在する独特の冬景色となる。小屋出発後約2時間40分を経て丹沢最高峰蛭ヶ岳1673Mに到着。曇天で眺望はないが、あたりは一面霧氷による白銀の世界に目を奪われる。地表に雪はない。蛭ヶ岳から更にアップダウンを繰り返して丹沢山1567Mに到着。曇天変わらず眺望はないが、日本百名山の一つを登頂して満足感を感じる。

 

丹沢山からは、次第にすれ違う人が多くなり、標高も下がり登山道はぬかるんだ箇所が出てくる。最後の登りの木道を登り切って、3つ目の塔ノ岳に到達。山頂の標識近くでF代表が三峰無事登頂をねぎらい、参加者ひとりひとりと握手。空には晴れ間も出て、山頂からは相模湾の長い海岸線、その向こうに横浜方面などがよく見え、歓声が上がった。歩いてきた蛭ヶ岳~丹沢山の稜線には霧氷で白くなった木々が群生しているかのごとく見えた。これ以降は登りはなくひたすら大倉尾根を下る。約2時間40分歩いて全員無事15:10大倉バス停に到着、臨時のバス便で、15:40渋沢駅に到着、駅前にて解散。

 

今回、筆者は3回目のフレスコ会山行参加でしたが、色々な学びの機会となりました。

まず、今回の避難小屋泊では私の持っている35L のザックでは全く容量が足りないことに、前日実際に中身を詰めてみるまで気付かなかった。共同装備のコッヘルを詰めるスペースは全くなく、橋本駅集合時場所で皆様のご協力を得て、ザックに外付けして頂きました。出発直前にお時間、お手数おかけし申し訳ない次第でした。

 

2つ目。10日程前に単独で山登りした際に、足が攣りそうになったことをF代表に伝えたところ、原因は「最初からスピードの出し過ぎ、それに足が冷えていること」と明快なご説明あり、今回はフレスコ会のペースで歩き、2日目朝は両足にレインウエアにスパッツも着けてしっかり保温対策した結果、攣りそうになる気配は全くなく、快調でした。自分では対策が見つからなかった問題が解決し、F代表に深く感謝です。

 

3つ目。私は基本的に水はハイドレーションバッグに入れて、歩きながらチューブで水分補給が出来るようにしています  が、今回2日目朝、チューブの中の水が凍って詰まり、飲めなくなりました。他に保温ボトルに入れたお湯も持っていたので何とか持ちこたえましたが、これが無ければかなり焦りました。今まで冬の登山でも全く問題なかったのですが、よく考えれば日帰りか山荘泊のみで、今回のように冬に暖房のない避難小屋に泊まったことはありませんでした。おそらく夜間に気温が下り続け、早朝から凍結が進行したこと間違いありません。冬の避難小屋泊、テント泊ではハイドレーションバッグはNG ですね。ただ、塔ノ岳からの下山途中でチューブ内凍結が溶け始め、再び飲めるようになったときは思わず歓声を上げました。

 

記録TT