奥穂高岳~前穂高岳縦走
2022.9.28~29
参加者5名
【行動記録】
9/27 新宿22:40発→松本インター→沢渡駐車場(仮眠)
9/28 沢渡駐車場5:15→上高地6:00→12:45涸沢13:15→穂高岳山荘16:10着(泊)
9/29 穂高岳山荘6:15→6:55奥穂高岳7:15→9:50前穂高岳10:10→13:20岳沢小屋
13:40→15:30上高地15:50→沢渡駐車場→さわんど温泉梓湖畔の湯17:20→松本インター→談合坂→新宿21:40解散
平日組では待ちに待った宿泊付きの縦走。穂高連峰の主峰、日本第3位の奥穂高岳から前穂高岳の岩稜帯を歩く。行きは涸沢からザイテングラートを登り、帰りは吊尾根、重太郎新道を降りて来た。
朝は沢渡から5人全員乗れるタクシーがなかったが、リーダーが割高にならないよう交渉し、他グループと乗り合いで上高地に向かう。
上高地は思ったより暖かいが、あいにくのお天気。
レインコートを着込んで出発。梓川沿いの平坦な道は、横尾までが地味に長い。
小屋毎に休みながら、横尾に到着。
横尾大橋は北アルプスへの境界橋。渡る時は期待感でワクワクする。
すぐに横尾岩小屋跡に着く。昔、リーダーがここにビバークし、屏風岩を登攀した話しを聞く。
こんな所で夜ビバークなんて、怖すぎる。
「1のガリ-」から「3のガリー」の立札を通過する。ガリーとは涸沢の事。
「危険」、「落石注意」と立札がある所には立ち止まらない
色々と教わりながら、小雨の中を涸沢ヒュッテに到着する。
屋根付きテラスは満席の為、休憩小屋で一息つく。
本日の涸沢カールは、小雨で霞んで見える。
今年は暖かく、例年より紅葉が遅れていて涸沢カールでもまだまだこれから。
涸沢小屋より上に上って行くとやっと色づき初めていた。
ザイテングラートの茂みが近づいている。
いよいよ本日の核心部、ザイテングラートに突入する。
岩場にペイントされている〇、→を見逃さないように慎重に進む。
岩は濡れているが、そんなに滑らない。景色は全く見えないけど、気分が高揚していてここを登れる事が本当に楽しい。
ガスガスの中、無事に穂高山荘に到着した。冷えた体にストーブの暖かさが心地よい。
宿泊費13500円。金額は高いが、このロケーションに山小屋を作ってくれて本当にありがたい
平日とこのお天気の為か、部屋には私達5人とソロの男性1人で山荘は空いていた。
食事も山中とは思えないおいしさ。
皆で乾杯し、ご飯の後も別腹お菓子を食べて、早々に眠りにつく。
翌日は、予報通りの良いお天気。
ご来光は見えなかったが、小屋の前で朝焼けを眺める。
ゆっくり朝食後、明るくなった所で山頂を目指す。
手がかじかまないよう手袋を2枚重ねたが、風もなく、穏やかな絶好の登山日和。
最初から、鎖、梯子で、どんどん高度を上げ、すぐに山荘が下に見える。
後ろの涸沢岳の背後に北穂岳、前にはジャンダルムの稜線が見えてきた。
初日とは打って変わって、今日の景色は美しすぎる。
この場所でしか味わえない雄大な山並み。今日は一日中、この景色にパワーをもらえた。
山頂の祠が見えてきた。皆で登頂を祝し、撮影タイム。
山頂には穂高山荘の創設者の重太郎さんが、石段を積み上げた嶺宮が祭られていて、一説によると奥穂高岳の標高を高くしたとも言われている。
又、これから降りる、吊尾根と重太郎新道の間の平らな場所に、5歳の娘、紀美子さんの子守の為テントを張り、前穂高岳のルートを開拓した事から、紀美子平と名付けられたそうだ。
先駆者の方の努力と登山道を管理している方の労力で、私のような者でも登山ができる。
吊尾根の鎖場の手前でソロの女性が座り、「ここでやめて戻る事にした」と話していた。
私も以前、穂高岳まで来たが、勇気が出ず、吊尾根に踏み出せなかったので、その不安は十分わかる。でも今回はフレスコの仲間と一緒なので楽しさしかない。
紀美子平から前穂高岳は空身でピストンする。
前穂高山頂からは、吊尾根から奥穂高岳の稜線、更には槍ヶ岳までくっきりと見える。
全員が景色を満喫し、ここでも写真タイム。
ここからは下るだけ。梯子、鎖を通過し、滑らないように重太郎新道を降りる。
右側のジャンダルムの稜線を眺めながら、無事に岳沢小屋に着く。
登ってくる方は、一様に辛そうだった。
リーダーが去年は前穂高北尾根登攀後、雷雨の中を降りたそうだが、今回は岩が乾いていたので、助かった。
岳沢小屋から上高地迄の樹林帯の2時間は長かった。
上高地の遊歩道に戻ると、観光客が大勢いて、別世界が待っていた。
河童橋から、行きには見えなかった穂高連峰の山並みを眺め、皆で登頂の余韻に浸りながら、タクシーで上高地を後にする。
さわんど温泉梓湖畔の湯で汗を流し、談合坂で夕食を食べ、新宿への帰路に着いた。
今回も小屋やタクシーの手配、指導、激励をして下さったFリーダー、ありがとうございました。
また同行の素晴らしい仲間の皆様、楽しい山行をありがとうございました。
MN