北穂高岳合宿(南稜)

 

日時 2022年7月17日(日)~18日(祝)

参加者 14人

 

7/17(日) 6:10上高地ー13:30 涸沢

7/18(月) 4:00涸沢ー7:20北穂高岳ー10:35涸沢 ー17:00上高地

 

去年もその前も天候不良で今年再挑戦の北穂高岳東陵。今年は小屋が予約出来ず、テン泊で南稜組と東稜組に分けて計画が立てられた。

前日沢渡で2時間ほどの仮眠後、タクシーで早朝上高地へ。朝靄に覆われた大正池が幻想的。

上高地で朝食を取って6時に涸沢に向けて出発。

この時はまだこの旅が今迄の山行で一番キツいものになるとは思っていなかった。

美しい梓川の流れと遠くに望む穂高の山々を見ながらてくてく歩く。

横尾橋を越えて山道に入り、最初はルンルンだったものの、荷物の重さが肩と腰にくい込み、最後の涸沢手前の沢沿いの階段は一歩一歩が修行。中々足が上がらなかった。

やっとの思いで涸沢ヒュッテに着いた時は感動。暑さに耐えて登ったこの時にビールを一杯飲んでからテント設営出来たら最高だと毎回思う。(テントを建てた後は体が冷えて冷たいビールがきつい)

今回はこの日の前後が悪天候の為か、テン場がとても空いてるので場所を確保出来た。テントを建てた後は穂高の山々を見渡せるヒュッテの絶景テーブルで、ビールやおでん、つまみなどでワイワイ。高山の冷気が寒く、温かいおでんが美味しい。

少しすると雨が降って来たので、テントに戻っていっぱいの荷物の上に丸まって少しお昼寝をして夕食まで過ごす。雨の中の狭いテント引きこもりは辛い。Iさんは具合が悪い為、小屋泊まりに変更。お腹は空いて無いけど体力をつけるために夕食は温かいラーメンを頂いた。

雨がやっと止んだのでヒュッテに行き、寝る時間までテラスでストレッチしたりして過ごす。さっき迄は何も見えなかったが、前穂や北穂のシルエットが暗い空に浮かび上がって見える。

これだけ雨が降って岩が濡れたら、明日の東稜は危ないんじゃないかな?リードなので良くないコンディションでは登りたく無いと思い、岩が乾きますように、と祈るような気持ちで20時に寝る。

 

翌日は2:30起床。背中に岩がゴロゴロあたっていたけど、疲れていたので思ったより寝れた。寝る前は雨でびしょ濡れだったテントが乾いていたので、岩も乾いてることを期待する。

朝食はねぎ味噌おむすびをおじやにして温まった。

皆狭いテントでお湯を沸かす等苦戦しているらしく、予定を遅らせて4:00出発。

ヘッデンの明かりを頼りに東稜の分岐まで急坂を登る。

それにしても北アルプスは本当に道がきれいに整備されていて、山小屋の方々に頭が下がる。

東稜への分岐を少し行き過ぎてしまったので右手の雪渓を目指してガレ場をトラバース。

コケのついた岩は濡れるとよく滑るので慎重に。

登っている時は東の空がスッキリしていたけど、だんだん厚い霧に覆われ、二つあるY字ルンゼが見えないので、取り付きが分からない。取り付きを間違えると道が悪く、時間もかかる。さらに悪いことに道が見えてくるのを待つ間に雨が降り出してきてしまった。もう今日はだめだ。南稜に合流することにする。

南稜も岩が濡れてあまり良くないけど、ホールドスタンスはしっかりしているので快適に登れる。

途中チングルマやイワカガミなどが咲いていて、気分を和ませてくれる。

クロユリにも会えた!

上の方は雪が残っていて、これまたきれいに階段状に整えてくれてある。

そろそろかな、と思ってからが長い。さらに延々と登って少し平らになった山頂にやっと着いた..!

本当なら槍ヶ岳が目の前に聳える絶景だが今日はガスで視界はゼロ。

北穂小屋に行こう、と山頂からの道を降りる。

その少しの間に、可憐なお花たちにかわいい木の看板がつけられていて、小屋の人たちの細やかさ、温かさに感動してしまう。

小屋には東稜から登ってきた若い子たちがいた。小屋から東稜へ続く道を覗くと、深い霧に包まれていて危なそう。今日はやめて良かったと思う。

北穂小屋のとびきりかわいい手ぬぐいやTシャツを見て女子はキャッキャと大喜び。皆ほくほくでお買い物をして、山頂コーヒーを頂いて下山開始。

下りは快適。鎖場のクロユリスラブも鎖を持って体をおこせば、懸垂下降のようにサクサク降りれるけど、怖い人には代表が簡易ハーネスを付けるよう指導。安心して下れたとのこと^ ^。南稜隊は岩が得意なSリーダーが皆に指導してあげていた。濡れた岩が時々滑るのがヒヤッとする。

下る途中一瞬だけ霧が晴れて、東稜のゴジラの背が現れる。すごい迫力。いつになったら登らせてくれるのかなぁ~.. と思う間にまた雲隠れ。(ため息笑)

先に降りた東稜組は後から来る皆のためにミルクティーをつくろう、とお湯を沸かし、すぐに下山出来るように皆で超特急で三つのテントをたたむ。

しばらくして南稜隊が笑顔で降りてくる。

今回は体調不良者4名というハードな山行でしたが、皆無事に帰ってこれて本当に良かった。

 

そして今回の私の核心部は何と涸沢からの下りの道だった。。

最初はお見送りしてくれるたくさんのお猿の親子をわー かわいい、等と笑っていたが、だんだん足も肩も腰も痛くなってくる。

足はマメだらけになって途中から裸足に靴を履き、重い荷物を持った肩と腰はご臨終を通り越して痛みで吐きそうに。

途中の徳澤園のソフトでごまかし、もう二度とこの工程でこの荷物では来ない..‼︎ と心の中で叫びつつ、横をサクサク歩くSさんに軽量化のコツを教わる。

今後はテン泊は超軽量化に徹しよう&体力つけようと誓いつつ、渋滞の高速を抜け飛ばして帰りました。

皆寝れなくて悪天候の中よくがんばったと思います。

本当におつかれさまでした!

代表、テントや大量の装備の片付け、いつも本当にありがとうございます!

無念だった徳澤園のカレーも東稜もまたリベンジしに来なきゃね^ ^

 

記録 M.M