【果てしなく清らかな旅 燧ケ岳】
2022年6月4日(土)~5日(日)
参加 4人
6/4(土) 20:00武蔵浦和駅集合出発 → 佐野IC・西那須塩原経由→01:30道の駅檜枝岐
6/5(日) 06:00道の駅檜枝岐・起床→06:30御池登山口駐車場
06:49御池登山口→08:18広沢田代→09:34熊沢田代→11:10俎嵓→13:10熊沢田代 →14:20広沢田代→15:59 御池登山口~温泉~西那須塩原・佐野IC経由~ 22:10武蔵浦和駅
6/4(土)
少し早めの集合。
今回はいつもと違う。なぜならフレスコ初(?)の女性のみの山行だから。
みなが初めて登る燧ケ岳。ワイワイ楽しく行こうと武蔵浦和を出発。
話しながら車を走らせ気がつくと、いつもこの道を通ったかなという感じに。もお高速じゃないかと思うと、直ぐ横の道路が東北道。心配になりながらもナビを頼りに進むと無事に岩槻から高速にのれて一安心。
途中ドライバー交代しつつ道の駅に到着。早々にテントを設営。みんな手慣れたものですぐに組立完了。就寝。
6/5(日)
起きるとどんよりとした空。雨を心配しながら朝食の準備をしていると雨粒が。ポツポツふる雨の中、早々に食事を終え、登山口のある御池駐車場に向かう。
尾瀬には沢山のコースがあるが、日帰りであるため御池登山口からのピストンコース。
既に沢山の車が駐車。沼山峠までのバスを待つ人達も沢山いた。ここでは雨がなくホッとする。
駐車場のまわりは結構な高さの残雪の壁。登山口で写真撮影しスタート。燧ケ岳方面はこちらの案内に従い木道を進むと、何やら多きい葉っぱが沢山目にはいってきた。
何だろうこれはと思いながら近付くと、大きな水芭蕉だった。尾瀬といえば水芭蕉だが、期待していた水芭蕉と大違い。オバケ水芭蕉だ。あまりの大きさに皆びっくり。どれもツヤツヤとした緑の葉をつけて新鮮な葉物野菜のようだった。写真ではこの大きさは伝えづらいのが残念。
木道を進むと大きな岩がゴロゴロしたところに。急登だ、ここを滑らない様に慎重に登り終えると、いよいよ雪がでてきた。この雪がでてきたあたりからも更に急斜面だった。Hさんを先頭に、まだアイゼンはつけずツボ足キックステップでゆっくりと進む。先頭は大変だから交代しながら行こうと途中休憩していると、ソロの男性が私達の横に座る。年の頃は70代だろうか少し話しをする。後でこの男性が大変なことになるのだ。。。
今度は私が先頭を行く。かなりな傾斜だ、ゆっくりと雪の斜面を登る。次第に視界が開けて青い空が広がる。見上げると前方に先程のソロの男性の姿を見つける。頑張っているなと思った瞬間、その男性がさーっと滑り落ちてきた。思わず「あっ!」と声がでた。ほぼ真下辺り私達がいたので、道連れに落ちるかもと頭をよぎるが、とっさのことで体も動かなかった。後につづく3人も気付いた様子。男性は途中の笹を掴もうとした感じだったが、そのまま流れるように下に。ギリギリ私達の横を過ぎて15メートルくらい下で止まった。「大丈夫ですかー?」と皆で声をかけると、手を振り返してくれ、怪我が無かったようで安堵した。
更に行くと木道にでた。一つめの湿原、広沢田代だ。広々とした湿原を見渡すと、雪溶けした地塘の中に水芭蕉が見られた。可憐な白い姿これが思い描く水芭蕉だ。
どこまでも続く木道を進むとまた雪の斜面。残雪のなか赤テープを探しながら、笹をかき分け木を跨ぎ木の階段を登る。これを繰り返しながら行くと二つ目の湿原、熊沢田代にでた。空の青さが増しぐるりと回りの山を一望できる。素晴らしい。
木道の先に見えるのは燧ケ岳。あそこまで頑張ろう。どこまでも続く残雪の急登、山頂に近づく程に斜度も増し今日の最高とも思える急登に直面。ここでアイゼンつけ先頭をFさんに交代。来る前に皆で相談し12本アイゼンを持ってきた。これは正解だった。斜面を登りきると雪が全くない笹に覆われた道に。木の根に気をつけながら進むと、今度はトラバース。急登のトラバースだ。滑ったらどこまでも落ちていきそうだ。男性の滑落も見ていたので気を引き締め一歩一歩しっかりと進む。そんな中、頭上に虹が現れる。しかも虹の丸い部分が上ではなく下にきていて珍しい光景。皆のテンションがあがる。
急登とトラバースを繰り返しやっと山頂手前まで。大きな岩を登りきり俎嵓へ到着。眼下には青い尾瀬沼、この前登った会津駒ヶ岳や至仏山、ぐるりと素晴らしい眺めで暖かく気持ちが良い。昼休憩をしながら隣のピーク柴安嵓に行くか話しあい。登っている人達を眺めていると、また滑落シーンを目撃。柴安嵓の山頂手前はバックステップで下りるようで、一人がさーっと落ちて行った。幸いにも下に生い茂る笹で止まりセーフ。
この光景を見てピッケルを持っていない私達はやめるとこにした。
下山を開始。早々にアイゼンをつける。同じルートを今度はくだるのだ。緊張する。
ゆっくりゆっくり、各々のペースで下って行く。急斜面とトラバースを無事に下ったあと、少し道迷いをしてしまった。方角を確かめながら進んだつもりだが、少しそれていた。どこを行っても急斜面、4人でルートを探しながら何とか赤テープに合流。雪だとルートがわかりづらかった。
熊沢田代の湿原が見渡せるところまでくると、朝よりも晴れ渡った青い空と山々、地塘をみて感動し口々に喚起があがる。素晴らしい景色だった。
湿原の木道を行くと雪解け水が流れてきたのか、朝よりも水かさが増していた。
ここでアイゼンを外し緊張もほぐれる。おしゃべりしながら楽しく進む。
どんどん下ると激しい水の流れがある岩がゴロゴロした沢にぶつかる。来るときこんな道通ってないと言いながら水に足を浸かりながらおりてゆく。
あとで撮った写真をみたら、登りでも通っていた。ただ、その時は水がなかったのだ。陽が昇り雪解け水が大量に流れてきて、全く違う場所にみえたのだった。
雪のないところまでくると、下のほうから話し声。あともう少しで駐車場だと進むとオバケ水芭蕉の群生地にたどり着いた。本当に大きかった。
無事に登山口に到着。檜枝岐の燧の湯に浸かり疲れを癒し、帰路につく。途中、山の一本道を走っていると、目の前の暗がりに鹿の親子を発見。自然豊なところだった。
渋滞もなく武蔵浦和駅に到着。お疲れ様でした。
最後に。
私達は今年から雪山にデビューした4人でした。
私達だけで大丈夫だろうかと当初は不安でしたが、無事に登頂し下山出来ました。
これは声を掛け合える仲間がいたからだと感じます。
皆さん有り難うございました。
記録 T・М