有限時間特異性の包括的記述に向けた
数学解析・計算機援用解析の展開
科学研究費助成事業(基盤研究B)
「有限時間特異性の包括的記述に向けた数学解析・計算機援用解析の展開」
(課題番号:23K20813、もと21H01001)の活動紹介ページです。
活動期間:2021年4月 - 2025年3月
本研究課題のミッション
本課題は微分方程式の有限時間爆発解、絶滅解など有限時間で発現する特異性の発現機構、異なる特異性の共通・相違点の特徴づけ及び数学的体系化、並びに数学的厳密性を担保しつつそれらを可視化するための数値計算法の構築を行うものです。本課題に参画する研究者が有する
「力学系」「(関数解析的議論に基づく)精度保証付き数値計算」「無限次元解析」
の見識+αを融合させ、特に「複雑な振る舞い」「特異点構造」「自己相似性」「無限次元構造」に着目し、各々における有限時間特異性の発現機構の抽出と体系化を試みます。機構の体系化に加え、数学的厳密性を担保した精度保証付き数値計算法の構築、特に数学的解析が困難な系に対しても標準的な手続きで解構造が解明・計算ができる枠組みの構築も試みます。
最新情報
「有限時間特異性」勉強会 第9回
2023年 11月29日 (水) 午後 16:00 - 18:00 (延長の可能性あり)
オンライン形式(Zoom)
講演題目: 曲線短縮問題に現れる準線形放物型方程式の解の爆発について
講演者: 穴田 浩一 氏(早稲田大学 高等学院)
概要: 曲線短縮問題,特に,自己交差する点を持つ狭義凸の閉曲線が「曲率の冪乗」を速度として内向き法線方向に収縮する問題では,有限時刻で曲率の最大値が爆発する現象がみられることがある.この現象を解析するために,「曲率の冪乗」(=収縮速度)がみたす準線形放物型方程式を与え,その解の爆発レートを考察する手法が用いられている.ここに現れる方程式の解の爆発レートは,収縮速度「曲率の冪乗」の冪にあたる指数によって「爆発する全ての解がタイプI爆発」の場合と「タイプII爆発する解が存在」の場合があることが知られており,本講演では,主に「タイプII爆発する解が存在」の場合の指数に関して,これまでに得られている結果などについて紹介したい.
本研究は,石渡哲哉氏・牛島健夫氏との共同研究である.
過去の情報などは勉強会・セミナーのページをご覧ください。
参加登録: 今回は諸事情により、オンライン開催のみです。
Zoom登録リンクはこちら:
https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZYrc-6rpzkqHNDqcvBrWaDmQu1EkoUMZWoa
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こちらは開始直前でも有効です。