参考文献・おすすめの書籍
大学院で初めて統計に触れたという人は情報量に圧倒されてしまうかもしれません。また、上記のページはRのコードしか載っておらず、プログラミングに苦手意識を持っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかしご安心ください。外国語教育において用いられる分析は基本的にはlangtestを使って分析することができます。また、近年はJASPやjamoviといった優れたソフトウェアが開発されています。個人的にはYouTubeを使った学習も効果的です。StatQuest with Josh Starmerというチャンネルは視覚的に理解することができます。
初心者向け
竹内理・水本篤 (2023). 外国語教育研究ハンドブック【増補版】/研究手法のより良い理解のために. 松柏社
外国語教育研究を始める第1歩として必携です。量的分析だけでなく、質的分析についてもまとめられており、ベイズ推定までカバーしています。
Levshina, N. (2015). How to do Linguistics with R. John Benjamins
言語データを用いた分析について幅広いトピックを (浅く) 扱った入門書となります。決定木分析やランダムフォレストについても言及しています。
Winter, B. (2019). Statistics for linguistics: An introduction using R. Routledge
回帰分析の入門書となります。個人的にとてもおすすめです。
混合効果についても言及しています。
中級者向け
久保拓弥 (2012) データ解析のための統計モデリング入門―一般化線形モデル・階層ベイズモデル・MCMC. 岩波書店
GLM、GLMM、ベイズなど幅広く統計モデリングについて解説しています。
清水裕士 (2014) 個人と集団のマルチレベル分析. ナカニシヤ出版
混合効果について解説しています。
小杉考司・清水裕士 (2014). Mplus とR による構造方程式モデリング入門 北大路書房
回帰分析から混合効果モデリングをRとMplusで実行するコードについて解説しています。
潜在変数と観測変数、説明変数と目的変数という分類に基づき、さまざまな統計モデリングを網羅しています。
Barr, D. (2021). Learning statistical models through simulation in R
混合効果について言及しています。
オンライン版のみ。
回帰分析や機械学習の手法などについて扱っています。
オンライン上で読むことが可能。
コーパスデータを例として扱った入門書となります。
混合効果や決定木分析などについても扱っています。
視線計測や反応時間などの例を用いているものです。
書籍としては未完 (2024年3月)
一般化線型モデルについて分かりやすく書かれたものです。
carやeffectなどのよく使うパッケージの例もあります。
Gelman, G., Hill, J., & Vehtari, A. (2020). Regression and other stories. Cambridge University Press
回帰分析から統計的因果推論を網羅したものです。
シミュレーションベースのベイズの考え方に基づいています。
上級者向け
小杉考司,紀ノ定保礼,清水裕士 (2023). 数値シミュレーションで読み解く統計のしくみ 〜Rでためしてわかる心理統計. 技術評論社
Rのシミュレーション機能を使って統計を解説しています。個人的にとてもおすすめです。
シミュレーションベースということで、データの特徴などを深く理解することができます。
混合効果モデルについて書かれたものです。
鈴木 努 (2017) Rで学ぶデータサイエンス〈8〉ネットワーク分析
ネットワーク分析について扱ったものです。
Rのコードもwebサイトに公開されています。
縦断 (時系列) データについて書かれたものです。
混合効果と生存分析について、時系列データの観点から述べています。
その他、参考となるwebサイト
A. S. Kurz Statistical Rethinking with brms, ggplot2, and the tidyverse
Statistical Rethinking (ベイズ統計についての入門) をbrmsとtidyverseパッケージを使って書き直したもの
ラッシュモデルについてRで扱ったもの
認知心理学のデータでベイズ統計について扱ったもの