「えいえいど〜!」は、応急手当ての基本をカードゲームとして学べる教材です。
プレイヤーはその場に居合わせた人(バイスタンダー)となり、シチュエーションカードに描かれた場面(心肺停止・熱中症・溺水など)を見て、場に並んだアクションカードから「どの順番で、何をするか」を考えて並べていきます。
正しい対応ができるとポイント獲得します。ゲーム終了時に最もポイントを獲得していることが勝利条件です。
遊びながら、もしものときに「まず何をするか」をイメージできるようになることを目指したゲームです。
ゲーム名「えいえいど〜!」は、応急手当を意味する英語 First aid(ファーストエイド) の「エイド(aid)」と掛け声「えいえいお〜!」を
組み合わせた造語です。応援のような明るい印象と「aid(助ける)」の意味を重ね、前向きに応急処置を学ぶイメージを込めて名づけました。
マスコットキャラの「エイドちゃん」はタイトルにちなんで、「エイ(魚)」をモチーフにしています。
日本では多くの人が「応急手当てや一次救命処置の重要性は知っている」のにもかかわらず、実際の場面では「なにをすればいいかわからない」ために行動に移せない人が半数以上いると言われています。(日本赤十字社の全国調査)
知識として知っていても、場面の中で「どれを先に行うべきか」「この場合はどの対応が適切か」を結びつけることは難しいです。
そこで「えいえいど〜!」ではカードを並べるという体験を通して、状況に応じた対応の流れをイメージできるようになることを目的として、遊びながら正しい行動の順番や判断のポイントを自然と身につけられるような構成を目指しました。
本ゲームで扱う内容は、総務省消防庁が提供している「応急手当てWeb講習」をもとに構成しており、実際の講習内容に沿った基本的な考え方を学べるようにしています。
※あくまで「きっかけ」となる学習ツールであり、正確な資格や講習に代わるものではありません。
応急手をためらう理由として、「悪化させてしまうのでは」「もし亡くなったら責任を負うのでは」という不安や、「訴訟などのトラブルが怖い」という声があります。
しかし、日本で市民が行った応急手当が原因で法的責任を問われた例はほとんどありません。
わざと危険なことをしない限り、善意の手当は法律や社会的にも守られる仕組みがあります。安心して取り組んでください。
そして、実際に目の前で誰かが倒れたときに一番大切なのは「完壁であること」ではありません。
学んだことの中で、できそうなことを一つでも行うことです。
119番通報する、周囲に協力を呼びかける、胸骨圧迫を始める・・・その一歩が命を救います。
自分の家族や友人、そして偶然居合わせた人の命を守れるのは、その場にいる “あなた”です。
救急車が到着するまでの間、命をつなぐ力になれるのは市民一人ひとり。
どうか勇気を出して、応急手当の第一歩を踏み出してください。