病棟保育が本になりました
2024年7月に、『病院の子どもにも保育を〜こころの育ちを支える病棟保育〜』(ひとなる書房)が出版されました。
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本書では、病院という環境で「保育」を貫き通す病棟保育士4名の実践をまとめ、さらに適宜心理学の知見や保育学の考え方を参照しながら、その実践の意味について考察してみました。本書の執筆を通じて、
子どもに安心の感覚を提供するということは、どういうことなのか。
子どもの生活を守り、育ちを促すということは、何を意味するのか。
なぜ、あそびを保障するのか。
このような問いに対する答えが、必ずしも保育しやすい環境ではないからこそ、かえってクリアに示されているように感じています。病棟保育に関心がある方はもちろん、「そもそも保育ってなんだろう?」「何をやっていれば、保育をやっていることになるんだろう?」と疑問をもたれている方にも、お手にとっていただき、何か少し考えるヒントを感じていただけたら幸いです。
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ひとなる書房 https://hitonarushobo.jp/books/books-3396/
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論文
石井悠・土屋昭子・高橋翠. (2023). 小児専門病院における病棟保育士と医師との協働. 小児保健研究.
石井悠. (2023). 入院中の子どもが経験するイルネス・アンサーテンティに対する病棟保育士の影響可能性. 質的心理学研究, 22, 180-205.
石井悠・高橋翠・岡明・遠藤利彦. (2020). 全国の病棟保育に関する実態と課題 第二報. 小児保健研究, 79, 371-379. [リンク]
石井悠・高橋翠・岡明・遠藤利彦. (2019). 全国の病棟保育に関する実態と課題 第一報. 小児保健研究, 78, 460-467. [リンク]
石井悠 (2018). 病棟保育士の役割の検討:小児一般病棟に勤務する保育士を対象として. 医療と保育, 16, 40-55.
石井悠 (2017). 病棟保育士が経験する道徳的問題に関する質的検討. チャイルド・サイエンス, 14, 24-28. [リンク]
学会発表
土屋昭子・石井悠(2019)病棟保育士と医師との協働:医師が認識する病棟保育士の役割と課題. 日本赤ちゃん学会第19回学術集会,於:東京,2019年7月7日(ポスター)
日本発達心理学会第29回大会自主企画シンポジウム 「育てる者の,情(へ)の知性 領域特異的情動知性の提案へ向けて」 話題提供(子どもの育ちを支える病棟保育士の情動),於:東北大学,2018年3月24日
石井悠 (2017). NICU・GCUにおける病棟保育士の実態 ー数と業務内容の実態把握を目指してー 日本赤ちゃん学会第17回学術集会,於:福岡,2017年7月7日(ポスター)
石井悠(2017). 病棟保育士が経験する倫理的葛藤の検討 日本発達心理学会第 28回大会,於:広島,2017年3月27日(ポスター)
石井悠 (2016). 病棟保育士の働きの背景にある信念の検討 2016年度発達保育実践政策学センター公開シンポジウム「今、日本の保育の真実を探る」 於;東京大学, 2016年9月(ポスター)
日本感情心理学会第24回大会前日若手企画2「日本人研究者による英語口頭発表―ICP2016を前に―」 話題提供(Medical childcare staff: their potential role in hospitals) 於;筑波大学 2017年6月17日
日本発達心理学会第27回大会シンポジウム 「子どもへのかかわりから見える保育者の専門性」 話題提供(病棟保育士の専門性~子どもの生涯発達に対する役割を探る~),於:北海道大学,2016年5月1日